日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

「長期優良住宅」より「短期建替え住宅」

2011-06-09 | 仕事・建物
東日本大震災からもうすぐ3ヶ月
いまだに避難所暮らしの人が多いのには、経済大国日本の底の浅さを痛感し
政治の貧困と政治家の「自分だけ主義」にうんざりしている。

5月末に行ったいわき市の友人から電話をもらった。
被災住宅の「罹災証明」の再確認の話し
一次確認は市の税務課の職員が行き屋外を見る
二次確認の希望者の家には市の職員と建築の専門家のチームで出向き
室内も調べて確認結果「全壊」「半壊」「一部損壊」の区分けをする。
建築関係者の車で一日6件をめどに走り回るとか
ほとんどボランティアで指名されても断る人が多いらしい。

震災後杉並地域でも耐震診断を希望する人が引きも切らずに続いている。

ここ数年住宅業界では「長期優良住宅」や「200年住宅」などと言い
耐久性のある家造りを進めているが
果たして日本の風土に合っているのか疑問を憶える。
雨が多く湿気が強い、暑い夏から寒い冬まで気温の巾が大い
台風、地震津波に加え、竜巻まで席巻し出した。

こんな国で一生を縛られるようなお金を掛けて、
長持ちする家を建てる意味があるのだろうか?
ましてや、スクラップアンドビルドに慣れ親しんだ国民性
「全取っ替え」で生活一新が大好きな国民性
 
 
今年も咲いたサボテン/一夜だけの饗宴

いわきの友人「どんな構造か?よりどんな地盤かによって壊れ方が決まっています」と。

あえて言っちゃおう!
地震でも津波でも液状化でも竜巻でも壊れない家、は無理だ!

誰もが地盤の良い高台に家を建てるのは無理だ。
でも海のそばに住みたい!
眺めのいい傾斜地に住みたい!
地震はいつ来るか分からないし、津波だって竜巻だって人智を越えた存在だ。

海のそば、傾斜地、地盤の緩い場所の建物は
お金をかけずにサラッと建てて
人命が損なわれない程度の家を造ろう。

法律では地盤が悪いから丈夫な家をつくる規制になっているが
条件が悪い土地には建替えやすいような家の造り方を決めた方が良い
とんでもない自然の驚異には所詮人は勝ち目がない。

「長期優良住宅」よりは「短期建替え住宅」の方が良いと思う・・

こんな事を書いたら明日から仕事が来ない危険性もあるが
このところこんな考えが頭から離れない。
コメント (2)
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