日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

山本文緒著「落下流水」

2013-04-09 | 読書
久しぶりに読書の話題
取り寄せた本のどれもが食いつきにくく、
2月中旬から一月ほど読み散らかすばかりで
読みきっていなかった。
その後は半月で4冊の一気読みをしてしまった。

その中の1冊、友人に勧められた初めての作家本
山本文緒著「落下流水」集英社文庫2002年刊



無邪気で我が儘な少女マリの10年毎のお話

両親と暮らす幸せなマリ7才
お隣の混血の少年ジョンと仲良しだが
お母さんが倒れ、時々やって来ていたお姉さんが母親だった事を知り
一緒に暮らす事になり、引っ越して行った。

10年後の毬は真面目で貧しい17才
職も、生活も定まらない母親が再婚する。

その後28才、結婚する。

10年毎に語る人が変わり
毬の人生が浮かび上がる。

家庭を築き子どもを育てた30代
子ども時代の隣人ジョンと再会、出奔し
怪しくも幸せな田舎生活が破綻し、
地道に生き続けたが、自分に疑問符が付き出す

その後は・・・だが
振り回された母親は80代にもかかわらず
派手な振るまいに、若い男を連れ回す。

毬の人生よりドラマチックな母親
その影響下か「流される人生もありです」
帯の一文を見直してしまう。

共感出来ないながらも「そうか」納得してしまう
お勧めの一冊です。



コメント
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