本日紹介するのはヒメ目アオメエソ科のツマグロアオメエソChlorophthalmus nigromarginatus Kamoharaです。
ツマグロアオメエソは南日本から東シナ海に生息するアオメエソ科の魚です。本種は全長25cmとアオメエソ科としては比較的大型になる種です。
本種によく似たものにトモメヒカリChlorophthalmus acutifrons Hiyamaという魚がいます。本種では尾鰭後端が暗色になるのに対し、トモメヒカリはそうなりません。しかしそれでは曖昧な形質のものも出てくるので、確実に同定するならば、下顎を見るのが一番です。日本産魚類検索 第二版(2000)によると口腔下顎に外歯が3列あるのが本種、2列なのがトモメヒカリとされています。
本種もトモメヒカリもこれまであまり需要がなかったのですが、近年は人気の魚です。本種は大型種でトモメヒカリと共に練り製品や焼き物用としての需要があります。
2009年2月に採集されたツマグロアオメエソ。