草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

戦後日本の偽善的平和主義を痛烈に批判した三島由紀夫!

2016年11月05日 | 思想家

また今年も11月がめぐってきた。三島さんと森田必勝が自刃したのは、私が高校三年生のときであった。一回目の憂国忌が開催された昭和46年11月25日、私も九段会館の会場につめかけた若者の一人であった。千五百人しか収容できないがために、入れなかった人もいたという。発起人には川端康成、小林秀雄、河上徹太郎らの名前があった。日本学生同盟のメンバーらの奔走によって実現したのだった▼三島さんのよき理解者であった林房雄が「私たち日本人は、やがて民族の滅亡につながつ危険で悪質な夢を楽しんでいました。いわゆる『経済大国』『平和憲法』などの愚かな夢であります。あなたの痛烈は一撃は、この悪夢の根源に対して加えられたものであります」と誄詞(るいし)を読み上げたのを、今も昨日のことのように思い出す▼未だに憲法は改正されておらず、三島さんが嘆いていた状況が続いている。「私は日本の戦後の偽善にあきあきしていた。私は決して平和主義を偽善だとは言わないが、日本の平和憲法が左右双方からの政治的口実に使われた結果、日本ほど、平和主義が偽善の代名詞になった国はないと信じている。この国でもっとも危険のない、人に尊敬される生き方は、やや左翼で、平和主義者で、暴力否定論者でることであった」(イギリスの雑誌「クィーン」に執筆した『楯の会のこと』)。かつてない危機が日本に迫っているのに、このままでは憲法改正は遠のいていくだけである。本当にそれでいいのだろうか。

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米国頼みで自衛隊を国軍として認めなければ日本は滅ぶ!

2016年11月05日 | 思想家

米国が日本を守ってくれると思うのは、あまりにも楽観的過ぎる。米軍にそれなりの金を払っているのだからという議論は、傭兵に任せたために滅亡したローマの歴史を理解していないからだろう▼モンテスキューは『ローマ盛衰原因論』(井上幸治訳)のなかで「ローマ人が全民族を支配するようになったのは、その兵法によるものではなく、慎重さ、聡明さ、忍耐力、名誉欲、祖国愛などによるものである」と書いている▼それはあくまでも共和制において培われたものであったが、君主制になってからも、いかに君主が暴政を働いて無能であっても、軍隊の規律として維持された。軍隊に腐敗が始まるとともに、ローマの没落が決定的となったのである。初期のローマでは、戦闘中に部署を離れることはご法度であり、武器を捨てた者は処刑された。後に軍紀が維持できなくなったのは、傭兵となった蛮族の「名誉より略奪を求める習慣」の影響を受けたからである▼米軍は蛮族ではないが、自国の利益を最優先するのが使命である。日本人のために血を流してくれると思う方が、どうかしているのだ。戦後の日本ほど祖国を防衛する者たちを、嘲笑し軽んじた国民はいない。それでも自衛隊の諸君は、日々研鑽を重ねて、防人として役割を果たしている。日本への危機は確実に迫っている。日本人は祖国愛を取り戻さなくてはならない。そして、一日も早く自衛隊を国軍として認めるべきなのである。

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