マスコミの世論調査に正直に誰も答えなくなったのである。アメリカの大統領選挙の予測がはずれたことで、アメリカのマスコミは面子が丸つぶれである。すぐに当確がクリントンに出るはずだったのに、あれよあれよという間に、トランプが優勢となった▼民主党の金城湯池であるンシルバニアやフロリダなどでクリントンが敗北した。情勢分析ではそれほどの大差ではないとしても、トランプの勝利は予想外の展開であった。その二つの州が勝った方が大統領になるといわれていたので、クリントンもかなり力を入れていたのに、あと一歩及ばなかった▼日本のマスコミもかなりショックを受けたようで、NHKはアメリカのマスコミに代わって弁解をしている。トランプ支持者が公に明言することを避けたとか、民族とかの違いを踏まえて調査する必要があったとか、わざわざニュースでも取り上げている。他人事ではないからだろう▼アメリカの大統領選挙の報道は、日本のマスコミもいい加減である。「年寄りはトランプで若者はクリントン、白人のインテリはクリントンでブルーカラーはトランプ」と決めつけている。トランプに保守反動のレッテルを貼るためには、それが手っ取り早いからだろう▼本当にそうだろうか。白人に限って見れば、若者の多くがトランプと書いた可能性がある。アメリカのマスコミは圧倒的にクリントンを支持していた。これに対してネットはトランプが優勢であった。白人の若者はネットに信頼を置いたはずだ。日米共にマスコミは権威を失っている。マスコミを鵜呑みにするのは、ネットを使わない高齢者だけなのである。
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