つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

学生躰道大会観戦記

2010年10月17日 | 躰道
               学生躰道大会の来賓席(東京武道館)

全国学生躰道優勝大会が東京武道館で開催された。
開会式の選手入場は昨年度総合優勝チームの東京大学を先頭に北から南へと各大学の選手達が威風堂々の入場である。
2階席の観客は200名ほどでほとんどが大学の関係者で占められていた。
一般の観客は少ない。寂しい限りだ。
プログラムには日本武藝躰道三代宗家の挨拶に工藤依子さんの写真が掲載されているが氏名が記入されていない。
NPO法人日本躰道協会会長である中村正弘大会会長挨拶は、声は大きいもののメモを読み上げることに終始しており、そのために話している内容が観客に伝わってこないスピーチであった。

競技では、決勝戦にも拘らず正面の来賓席にいる人の数は少ない。
選手達は一生懸命に稽古を積み重ねて研鑽して臨んだ競技大会である。
多くの来賓や観客の前で競技を披露したいものだ。
誰のための大会運営であるのか再考を要するようだ。

競技の戦績は、3年連続で東京大学が総合優勝を果たした。
各種目ごとに優勝10点、2位6点、3位3点、4位1点が得点される。
東京大学は、総合得点62点で2位の福島県立医科大学の得点35点、3位の北里大学十和田の得点31点を大きく引き離しての優勝であった。
優勝種目は、男子個人法形、男子団体実践、男子団体法形、男子展開競技、女子団体実戦の5種目を獲得した。
そして男子個人法形で優勝した東京大学の清水貴浩選手には最優秀選手賞が授与された。
目覚しい東京大学チームの躍進の立役者は、安部幸史郎監督の存在がある。学生達からは兄貴的な人格で尊敬されている。その結果、毎年の躰道部に入部する人の数も20名を超えている。総部員数も70名近くが所属している。
学生大会では団体競技での得点が大きく貢献する。
東京大学は4種目の団体戦で優勝を獲得していることが総合優勝へ導いた。

一方、躰道の学生大会では多くの入賞記録のあった老舗大学の低迷が露呈している。
東京医科歯科大学、東京国際大学、東海大学、東北学院大学、東北福祉大学などは一種目も4位以上の入賞が無く、獲得得点は0点であった。
そこには、躰道の正統な実技と理念の指導の欠如があるようだ。
躰道部員数の少ない大学は、再度創始者祝嶺正献先生の躰道理念を学ぶことが必要であろう。

(10月17日記)

コメント
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