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腸内細菌とマクロビオティック

2006-06-23 10:36:12 | 出版記事
私のマクロビオティック教室のお助け講師である主人が、6月の教室で腸内細菌について少しお話をしました.有害細菌と有益細菌のすみわけについて、その腸内環境の違いを短い時間でしたが説明をしました.今日は主人の話を聞いたり、様々な本を読んでみたりして思うことをお話したいと思います.また得意の独断的仮説(?)です.とは言うものの、私はこれが真実だと信じていますが.

皆さんはなぜ腸内細菌が自分の体の中に寄生していると思いますか?なぜ有益細菌と有害細菌とがいるとお思いですか?人間は勝手に有害細菌を差別しているわけですが、生物としてみたならば有益も有害も無いはずです.生物は環境条件によって発生し住みついている訳です.マクロビオティック流にいうならば、そこに食があるからというわけです.そうです.有害細菌が増えるのは、私達の腸内が有害細菌の食べ物で溢れているからです.というよりも、そういう食べ物は有害細菌しか分解できないのです.有害細菌の担当なんです.食の量が増えれば個体数が増えるというのは自然界の掟です.仕事が多いから担当者を増やしたんです.当然ではありませんか?

細菌も生命です.生命は「食行動をして排泄行動をするもの」です.これが宇宙の変化の法則ですから.その排泄したものが人間にとって有害なのを有害細菌、有益なのを有益細菌といっているのですよね.人間の腸の吸収の仕組みにあっているものを排泄してくれる細菌が有益細菌、毒を排泄する細菌が有害細菌です.O-157の事件がありました.あれはあの大腸菌がついていたものを食べたことが真の原因ではないのです.誤解を恐れずに言います.食べた事が契機にはなりましたが、原因は腸内がその大腸菌の餌場として適切だったからです.

現在有益細菌と言っているものを吸収のパートナーとして人間は選んできたのです.ということはそういう細菌の好むものを主食として自分の体の仕組みを作ってきた証だと思います.そういう細菌の排泄物を人間は食べています.アブラムシとありと同じ関係を作ってきたのです.有害細菌が好むものを食べられるように体の仕組みを変えたい方は、これから何億年か進化の歴史の捨石にならねばなりません.そのおつもりならたくさん動物性のものを主食にしてよいと思いますが、医療の力を借りては進化の捨石になれません.そこのところをよく納得して私達は自分の食べるものを決めなくてはなりません.病気になったら医療でというのはひどく無責任なことなのです.自分に対する無責任を改めない限り、医療に過剰な期待を掛けて裏切られるのです.自分の体の基礎をしっかり選択しなければなりません.体の基礎は、言わずもがなの「食」です.

ところで最初の問題、なぜ腸内細菌は腸内に寄生しているのでしょうか?これに答えるためには、私達は根本的に自分の頭を切り換えなければならないと思います.私の解答はこうです.

       “それは腸内は自分でないから”.

教室では何度もお話してきたと思いますが、動物の消化管の発生が、細胞内に取り入れた外界でした.その太古の姿そのまま、口から肛門までの空間は外界なのです.自分の中の外界!消化管の粘膜は皮膚と同じです.機能によって変化はしていますが、同じです.

ですから皮膚病の方は消化管の正常化をしなければ治らないのです.自分という意識はテリトリーの意識と同じです.言わば国境みたいなものなのです.腸などの消化管の中は、内海みたいなものです.だから魚がいます.しかし外洋の魚とは違って、その環境に適した特殊な魚が住んでいるのです.私達は腸内にペット(?)を飼っているのです.私という意識は私という体の行政官として、一つ一つの生命体である体の細胞とペットに最適の食物を輸入しなければなりません.自己非自己の認識ではありません.自己非自己は人間の苦し紛れの言い逃れです.だから特定の場にしか通用しません.宇宙の統一原理に照らして考えてみれば、正しいか間違っているかは直ぐに分かると思います.正しいものは、条件下にのみ適用できるものではありません.
コメント (2)
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