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アイ・ジョージのCD

2008-06-25 11:33:46 | Weblog
主人がお土産に買って来てくれました.昔アイ・ジョージの歌声が好きだったんです.アイ・ジョージという歌手がブラウン管から姿を消して以来、絶えて聞いたことが無かった歌を聞きました.『硝子のジョニー』と『赤いグラス』・・・・・記憶にある歌声よりちょっと若かったけれど、記憶の中のひっかかりが一つ消えました.「もう一度聞いてみたいなあ」ってひっかかっていたんです.ちょっと嬉しいお土産でした.

近頃主人のなつメロ趣味が復活して、色んな番組を録画して何度も何度も見ます.その中の一つ、三波春男と村田英雄.高校生の時『俵星玄蕃』を聞いて、私は三波春男が好きになりました.戦後シベリヤに抑留され、窓を拭きながら歌を歌っていたらロシヤ人から「歌がうまいなあ」と感心されたとか、エピソードを聞きました.何しろロシヤ人の歌のうまさといったらありません.私の短い就職期間中、当時ジョイントベンチャーというのが盛んで、ロシヤ人と交流したことがあります.その時の宴会での歌のうまさにはビックリしました.確か人間オーケストラと評されたのもロシヤの音楽団だったのではと思います.そのロシヤ人が感心するくらい声量が豊かだったんですね.

赤穂浪士の討ち入り場面を、ぞくぞくしながら聞いたものです.最近は赤穂浪士の物語もテレビから姿を消しました.時代劇が全然ありません.心の美しさを題材にした時代劇は私達日本人の心の緒だったと思うのですが、日本人という全体的な人間像の命の緒が心の緒だったと思うのですが・・・・・平戸は赤穂浪士とも関係があります.平戸藩は山鹿素行とも関係が深いからです.山鹿素行に学んだ藩主が素行の弟を招聘して、以来山鹿家は平戸に残っています.私共夫婦は山鹿素行朱入れの『中朝事実』を拝見させていただいたこともあります.

もう一つの要因はシベリヤ抑留です.私の母の兄が抑留中に死んでいます.私が大学でロシヤ語を選んだのも無意識にこの伯父が関係していたような気がします.伯父も将校だったのですが、ロシヤ語を使えたためにスパイの嫌疑を掛けられて、最後まで帰国出来ずにとうとうシベリヤの土になりました.母から伯父の事、伯母の事を聞かされたり、子供の眼に映った伯母の姿など、シベリヤといえば直ぐに思い出します.何となく同じ苦労をされたんだなあと思うと贔屓してしまうのです.胸が詰まらずにはおれないのです.おかしなものですね.

そういう訳でシベリヤは他人事ではありません.そしたらまたまた主人のなつメロ、吉田メロディー!!吉田正といわれる作曲家もシベリヤ帰還兵だそうです.『異国の丘』にまたまた胸が詰まります.祖国の土になることが出来ずにシベリヤの土になってしまった伯父.そんな方が何万人もいらっしゃるのです.我らがマクロビオティックの『身土不二』をご存知の方はよくお分かりだろうと思います.身体の叫びとして如何に故郷の地を思われたかと思うと、ただただ胸が詰まります.

この番組で新たに好きになった人がいます.それは松尾和子.以前は何となく妖しい雰囲気を醸し出しているこの歌手が好きではありませんでした.でも今回先年亡くなった大事な友人の面影や仕草を映像の中に見出して、懐かしさのようなものやら複雑な思いと一緒に松尾和子が好きになり、友人を偲んでいます.主人と見方も好みも全然違ったりするのですが、チャンネル権を委ねていると思わぬ発見をすることもあります.多分私では懐かしい面影も見逃していただろうと思います.これも意図せぬお土産でしょうか?
コメント (11)
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