ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

小説と図鑑で臨場感が増幅される

2019-12-24 15:43:40 | 文化想造塾「道釈画」
11月に発刊さればかりの葉室麟氏の「墨龍賦(ぼくりゅうふ)」を読んだ。桃山時代に活躍した絵師「海北友松」を題材にした小説である。それに連鎖され、友松の師匠である狩野派を率いた"狩野永徳物語"である「花鳥の夢」(山本兼一氏著書)を読破。絵師として同じ時代を生き闘った人生が克明に描かれている。異なる小説家が、それぞれの力強い個性と絵師技倆を見事に表現されていた。
 そして狩野永徳が、絵の大胆さや技倆に嫉妬した長谷川等伯を題材にした、安倍龍太郎氏の「等伯」を引き続き読んでいる。

同じ時代に腕を振るった著名な絵師がそれぞれと深く関わり、その時の葛藤と嫉妬と強烈な個性を前面に押し出すその様相を、現代の作家が三者三様に巧みに表現されている。
 当時のその絵を図鑑を通してであるが、観ながら小説を読んでいくとその時の臨場感が増幅され絵の奥行きが見えてくるようである。

戦国時代の戦火の中、残され継がれた絵が国宝として、重要文化財としていまの世で見ることができるのは無上の喜びである。
 今回、歴史上の人物を絵と文字で数倍楽しませてもらった気がする。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小説に美術図鑑を照らし合わせと

2019-12-21 15:57:54 | 文化想造塾「道釈画」
冬本番といわれる時期になると、毎年恒例の"風邪ひき合戦"を展開。今年こそは風邪ひかずに過ごしたかった年末だが、先週から崩し病院通いが続いた。昨日あたりから通常の生活に戻ってきた。

 先日から借りていた海北友松を読み、いまは狩野永徳を題材にした「花鳥の夢」を再読。延長に延長を重ね読破にチャレンジしている。
 おもしろいことにこれらの本を読みながら、「永徳・等伯・友松」の美術図鑑を参照すると想像力がさらに湧き上がってくる。安土桃山時代の戦国の世の文化世俗がより強く感じられのがなんとも妙である。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一期一会の風景

2019-12-10 10:58:54 | 文化想造塾「道釈画」
冬本番を迎えている。北海道、東北、そして日本海側は雪景色に一変した。
 今年、令和の時代になり夏、秋、そして冬と季節が移ろい、元年もあと残すところわずかになった。
この令和元年の秋の栞を捲ってみると、心に響く景色に出逢っていた。いく枚かを拾ってみると、
"静寂"と"幽光"の風景を切り取っている。ご縁があった一期一会のものばかり。














コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

町屋の守り神、鍾馗さん

2019-12-04 16:18:31 | 文化想造塾「道釈画」
先日、京都 御池通りを歩いていたら目に入ったのが屋根の上の「鍾馗(しょうき)さん。それも黄金色だから目立っていた。
鍾馗は中国に伝わる道教系の神様。それが、京都に伝わったのが江戸時代と言われている。
当時は、疱瘡(天然痘)除けなどに効果がある"守り神"として屋根に備え付けられたものである。
その風習がいまも厄除けとして町屋、花街界隈ではよく見られる。写真にある黄金色の鍾馗は珍しい。
なぜ黄金色なのかは不明ではあるが、この輝きが魔除けに絶大なる力を発揮するのかもしれない。

※瓦製鍾馗はネット画像を転載





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大河ドラマ「明智光秀」のゆかりのお寺、西教寺

2019-12-03 10:26:23 | 文化想造塾「道釈画」
先日、比叡山延暦寺を訪ねた帰りに西教寺を参拝した。ご存知の方も多いと思うが、
同寺は来年から始まるNHK大河ドラマ『麒麟がくる』の主人公「明智光秀」ゆかりの地である。
 1571年、織田信長の比叡山焼き討ちの際に焼失した西教寺を復興したのが、
坂本城主だった光秀ということで、光秀一族の墓がある。

静寂さ中に天台真盛宗派本山として凛と佇んでいる。この西教寺には「手白のましら(猿)伝説」があり、
上人の御徳は鳥獣にも及ぶほどである。
こうして寺を護る猿として「護猿[ござる]」となり、縁がござる、福がござるといって親しまれ、
ごえんと呼んで「五猿」と書き、五匹の猿が念仏を唱えている姿が語り継がれている。
 その五猿をシンボライズして猿瓦が随所に見られる。鬼瓦の横にお猿さんが座り見守り続けている。








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする