趣くままに写真を撮りためていると、毎年のように同じ場所を撮っていることが多いのに気づく。同じ場所ではあるが、撮るたびに前回とは少し違う光景になっていることもある。それは、「繰り返し」とか「時の経過」によって変化が生まれる。その些細な変化を対比してみると時としてドキドキ感を生まれる。
今回の変化は、私の好きな建仁寺の境内にある「牡丹」である。有名な双龍図が天井に描かれている法堂の周辺に植えられている牡丹に少し前から関心を寄せ、毎年仲春の咲頃には参拝がてら撮影するのが恒例になっている。
今年も、と楽しみに出かけたが残念ながら時期を逃してしまい散っていた。茶色の袋に包まれている種だけが露出していた。建仁寺で見る、百花の王といわれる牡丹の美しさは来年に持ち越しになってしまった。しかし、青々とした葉の中に枯れ落ちた牡丹も、来春にはまたほんの少し違った姿で楽しませてくれるはず。
前回は朱と緑とブルーなどの色の対比だったが、今回は、豚まんのTVコマーシャルではないけど「ある時・ない時」の対比でそれぞれの美しさの違いを見せてもらった。
以上2点は、今年の牡丹ある風景
以上2点は、昨年の牡丹ある風景
リポート&写真/ 渡邉雄二
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