ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

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「2025禅語こよみ」を愉しむ カレンダーが学びの一冊

2024-12-21 09:02:34 | 雑感

一昨日、佛日寺の和尚からいただいた来年度のカレンダー「2025禅語こよみ」は、禅宗の本山に伝わる貴重な所蔵品の中から選りすぐりの名品を月ごとに紹介している。毎月ごとに異なる名品に添えられている文字(賛)の意味を読み解き愉しんでみたと思っている。

 

表紙を捲ると「禅宗寺院の宝物」と題し書かれてある。そして中段に表紙の絵として使われている、相国寺所蔵の「鳴鶴図」(二幅のうちの右幅)に対して賛が書かれてある。中国の詩人蘇軾の詩「後赤壁賦」の一遍が訳されている。

 

時に夜将に半ばならんとし

四顧(しこ)すれば寂寥(せきりょう)たり

適たま孤鶴有り

江を横ぎりて東より来たる

 

ということが書かれている。

本来ならこの後続く言葉があるのだが省かれている。

続きを参考まで記すと

 

翅(はね)は車輪の如く
玄裳縞衣(げんしょうこうい)
戛然(かつぜん)として長鳴し
予の舟を掠めて西せり

※四顧/四方を見渡す

※寂寥/心が満たされずに寂しい様子

※玄裳縞衣/鶴の姿を黒い着物と白い上着を着ている姿にたとえた言葉

※戛然/堅いものがこすれ合って響く音

 

蘇軾の詩を読んで、この鳴鶴図(17世紀)が描かれたのだろうと想像する。

この詩は、その時の情景を詠ったものであろう。そのなかで、鶴が黒い着物に白い上着を羽織っているかの如く、「玄裳縞衣」という言葉で表現されている。

 

読みながら鳥肌がたった。

 

 

 

 

 

 

 

 

文/ 渡邉雄二

カレンダー/ 禅語こよみ

名品/ 臨済宗・黄檗宗大本山所蔵「至高の名宝」

 

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