ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

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五重塔は仏教思想のすべて。

2017-10-16 13:13:21 | 歴史建造物
最近、寺院を訪れることが増えた。もともと関心がある方なんだが、それが顕著になっているような気がする。
その理由の一つが、仁王門で睨みをきかす金剛力士像の勇姿に観ること、それに加え多重塔の不思議な世界観に関心をもったことが大きい。

多重塔に関してはとくに関心が深くなっている。寺院にある多重塔のほとんどが、五重塔や三重塔である。とくに奈良の法隆寺五重塔は日本最古の塔と言われ有名である。そして京都 東寺の五重塔は法隆寺同様に国宝の塔として興味深い。

とくに五重塔は、多宝塔とはちがう宗教観のある建物と考えられているようだ。石造仏塔と同じように、下から「地」(基礎)、「水」(塔身)、「火」(笠)、「風」(請花)、「空」(宝珠)からなっている。
それぞれ五つの世界、つまり五大思想を示し、仏教的な宇宙観を表しているといわれている。

塔の全体が、仏教思想を表現している建物になるのだろう。あの器に思想の全てが網羅されているといっても過言ではないだろう。
形状や内部構造、そして納められている全てのもの一つ一つが思想的役割を果たしていると言えるのだろう。

たとえば、京都 東寺の五重塔は、各層を貫いている心柱(しんばしら)は、大日如来として、その周りを四尊の如来、八尊の菩薩が囲んでいる。さらに、四方の柱に金剛界曼荼羅が描かれている。
塔として、心柱はすべてにおいて中心的役割を果たす、塔の心臓脊髄部となるのである。

心柱は、地下に埋めこみ上に伸びているもの。地上の基礎部にただ置いてあるのもあり、また上層部からつり下げ地上には接してない心柱も多い。その違いには諸説あるようだ。

塔の中身を観る機会はほとんどないが、今月の28日から東寺の五重塔は初層部のみ開塔されるようである。







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