ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

日本では馴染みのない「アメリカ式中華料理」。

2017-10-23 13:10:05 | 雑感
「チャプスイ」。この料理名をご存知だろうか。数年前に煎茶稽古で宗匠から聞き、初めて知った中華料理の一品である。
写真をみると、日本の中華店ならどこにもありそうなメニューだけど、なかなかお目にかかることは少ない。私もまだ賞味したことがない代物である。

いわゆる「アメリカ式中華料理」と言われている。アメリカの中華料理では普通のメニューということらしいが・・。

謂れは、諸説伝聞はあるが、清朝末期の政治家李鴻章が渡米した際に出された料理が口に合わず、全ての料理を細かく刻み一つの鍋で煮込み調理したところ、それが大変美味しかったというので、後世に伝わりいまでもアメリカでは中華の定番になっている、という。

この写真は、東京文化会館で仕事している友人が送ってくれた「チャプスイ」。楽屋カフェでスタッフの方たちの賄いメニューになっているらしい。
箸袋の文字をみると上野精養軒のロゴが入っている。他には銀座アスターなど大手の中華料理店なら食べれると聞く。
また機会があれば食べてみたい。



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美しい景色に浮かぶ塊。

2017-10-20 10:15:12 | 雑感
阪神高速湾岸線。
神戸 六甲アイランドから関西国際空港間をいう。
名前のとおり湾岸に架けられている高速道路。
だから写真のように海の上に架けられている箇所がある。
神戸市東灘の海岸沿いから湾岸線の眺望は美しい。
たまたまその日の景色の中に、航行している艦艇が入った。









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王陽明、「泛海」で心情つづる。

2017-10-19 12:11:04 | 一茶庵「易社」
一昨夜の稽古で、着くやいなや目にとまったお軸は、雄大さの中に男の激しい生きざまを文字に表現したかのように見えた。

来月の19日に開催される「四天王寺煎茶会」に向けての稽古に熱が入り、お軸についての解説がないのかと思っていたが、お点前稽古が一段落つくと、お軸の解説に移った。

いつもの通り、この詩の文字数は?から始まる。そして読める字があるか?という問いになかなか明確に分かる文字は少ない。
わかった文字から連想し、わからない文字を想像していく連想ゲームをしているかのように進んでゆく。

ひと通り読み終わり、中国の明大の時代に生きた王陽明の「泛海(ぼうかい/海に泛(う)かぶ)」という詩であることわかった。

王陽明が、書いた当時の自身の心情を表現した詩である。この詩は、王陽明の想像の世界と現実の状況が混在した不思議な詩だと宗匠はいう。

その内容は以下のとおり。

「泛海」
險夷原不滞胸中
何異浮雲過太空
夜静海濤三萬里
月明飛錫下天風

「海に泛(うか)ぶ」
險夷(けんい) 原(もと) 胸中に滞(とどま)らず
何ぞ異ならん 浮雲の太空(たいくう)を過(す)ぐるに
夜は静かなり 海濤(かいとう)三万里
月明(げつめい)に錫(しゃく)を飛ばして天風を下る

逆境であれ順境であれ、それらに心を煩わせることなどない。
それらは、あたかも浮雲が空を通り過ぎるようなものなのだから。
静かな夜の大海原を、月明かりに乗じて錫杖を手にした道士が天風を御しながら飛来する、まるでそんな広大無碍な心境である。
目的地に飛んでいった僧侶のように、わたしも目的地を目指したい。

と言った内容である。

王陽明は官僚であり、そして陸軍大将として戦いを指揮してきた。その道中、苦難も経験し、後に「陽明学」という思想を生んだ人物である。その王陽明はこよなく茶に傾倒したと言われている。

宗匠曰く、煎茶は、隠棲した文人の趣向にあるよりも、激動騒乱の中で親しまれたのだ、という。

この書は、陽明学者で思想家の「安岡正篤」氏が、一茶庵でしたためた直筆書。







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湖上の煎茶会。しぜんと一体。

2017-10-18 13:35:34 | 文化想造塾「煎茶」
煎茶の師匠である、一茶庵宗家の佃一輝宗匠の東京のお弟子さんの一人に、LlXl Lグループ会長の潮田洋一郎氏がおられる。

潮田氏の中禅寺湖の湖畔にある別荘で、家庭画報の企画で湖上の煎茶会なる記事が11月号に、12頁にわたり掲載されていた。

スペシャルゲストとして佃宗匠も参列されていた。記事をみると、煎茶会でも目に触れことのないお軸や道具、文房具などが設えてある。客間からみる中禅寺湖や山々など含め見えるものすべてがしぜん一部のように映る。















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五重塔は仏教思想のすべて。

2017-10-16 13:13:21 | 歴史建造物
最近、寺院を訪れることが増えた。もともと関心がある方なんだが、それが顕著になっているような気がする。
その理由の一つが、仁王門で睨みをきかす金剛力士像の勇姿に観ること、それに加え多重塔の不思議な世界観に関心をもったことが大きい。

多重塔に関してはとくに関心が深くなっている。寺院にある多重塔のほとんどが、五重塔や三重塔である。とくに奈良の法隆寺五重塔は日本最古の塔と言われ有名である。そして京都 東寺の五重塔は法隆寺同様に国宝の塔として興味深い。

とくに五重塔は、多宝塔とはちがう宗教観のある建物と考えられているようだ。石造仏塔と同じように、下から「地」(基礎)、「水」(塔身)、「火」(笠)、「風」(請花)、「空」(宝珠)からなっている。
それぞれ五つの世界、つまり五大思想を示し、仏教的な宇宙観を表しているといわれている。

塔の全体が、仏教思想を表現している建物になるのだろう。あの器に思想の全てが網羅されているといっても過言ではないだろう。
形状や内部構造、そして納められている全てのもの一つ一つが思想的役割を果たしていると言えるのだろう。

たとえば、京都 東寺の五重塔は、各層を貫いている心柱(しんばしら)は、大日如来として、その周りを四尊の如来、八尊の菩薩が囲んでいる。さらに、四方の柱に金剛界曼荼羅が描かれている。
塔として、心柱はすべてにおいて中心的役割を果たす、塔の心臓脊髄部となるのである。

心柱は、地下に埋めこみ上に伸びているもの。地上の基礎部にただ置いてあるのもあり、また上層部からつり下げ地上には接してない心柱も多い。その違いには諸説あるようだ。

塔の中身を観る機会はほとんどないが、今月の28日から東寺の五重塔は初層部のみ開塔されるようである。







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