ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

妙心茶粥の神髄を楽しむ 【伝統料理を楽しむⅣ】 

2021-05-24 14:42:12 | 食文化

以前、各分野で活躍されている芸術家や文化人、

僧侶の方たちの温かいお力添えをいただきながら日本の伝統文化に触れる

「ライブインテリジェンス交流会サロン」を開催していた。

その交流会サロンでは月一回、スペシャルゲストをお招きし、

またゲストのサロンやお店などを会場に今までにない体験をさせていただいた。

前回紹介させていただいた摘み菜料理研究家の平谷けいこ氏、

そしてなにわの伝統野菜の料理研究家の田村佳子氏やそば道場の植田塾長もそうである。

 

今回紹介するのは、先日開催した交流会サロンのゲストは、

神戸で薩摩道場という会席料理屋さんのご主人、郷原達人師。

郷原氏は京都・大徳寺で修行された茶人であり料理人である。

今回の談義のテーマが「妙心茶粥」と称されるシンプルな茶粥。

すべての邪物を削ぎ落としたもの。お米とお茶だけの食物である。

茶は養生の仙薬なり、茶粥は延命の妙薬なり、と郷原氏は茶粥の本髄を語る。

まず、参加者は茶室でお茶をいっぷくいただいた。作法抜きのお茶談義に華が咲き、茶を賞味した。

そのあと部屋を移し、蝋燭の陽炎だけが燈っていた。まさに別世界である。

ここでは手作りのゴマ豆腐と白州あえにお漬物に茶粥の膳が運ばれてきた。

 


茶粥は、湯を沸かし茶袋に入った茶をいれ沸騰させる。

その沸騰したお茶に、簡単に水洗いしたお米を入れる。それから約15分程度炊く。

それで出来たものが妙心茶粥である。

茶粥をいただいたあと、お代わり茶粥として、炊いたご飯にお茶をかけたものが運ばれてきた。

茶粥の二杯飯である。お新香にあわせると妙味が心に沁みわたっていく。

そして白湯をいただいて終了。身体が温まるものであった。

精進料理である茶粥をとおし、日本の食文化の一端を楽しませていただいた。

 

※この記事は、2008年12月の「心と体のなごみブログ」に掲載されたものをリライトし転載

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憂慮した事態の中でも、花々はイキイキと

2021-05-23 15:42:22 | 自然の美しさ

二十四節気の小満。

新緑が深まり、花が咲き彩り鮮やかな季節になった。

机の前はガラス越しに小さな庭が広がる。

新緑に映えるなかに、ユリやサツキなど色とりどりの花が咲いている。

 

 

例年にない早めの梅雨入りが宣言され雨が続いた。

今日は梅雨の中休みだろうか、

陽射しがさし込み爽やかな風に揺れる花々がイキイキとして見える。

 

 

五月も後半、非常事態宣言期間が続く。

延長されるのだろうか、五輪開催は、またワクチン接種はいつごろに? と。

過去に経験したことのない事態に憂慮しながら日々が過ぎていく。

 

そんな中で、輝く花々に目を向け眺めていると心も清爽になっていく。

 

 

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大阪の食文化のコアになる「なにわの伝統野菜」に注目 【伝統料理を楽しむⅢ】

2021-05-21 14:43:22 | 伝統食文化

「伝統料理を楽しむ」第三弾として紹介するのは「伝統野菜」。

どこの地域でも伝統野菜に注目し、各自治体の農業育成の柱にしようとPRを促進している。

また、現在ではふるさと納税返礼品等にも活用されている。

伝統野菜といえば「京野菜」がまっ先に頭に浮かぶ。

いまは、どこの都道府県でも地元活性化の旗印として「地産地消」を掲げ、

各種食材の筆頭にご当地野菜を前面に押し出している。

 



大阪でも、二十年前くらいから市内や府下で生産されている野菜のいくつかを「なにわ伝統野菜」として

ブランド化を始めた。現在大阪府、大阪市認証としては、令和3年現在では18品目である。

市内では「毛馬胡瓜(けまきゅうり)」、「玉造黒門越瓜(たまつくりくろもんしろうり)」、

勝間南瓜(こつまなんきん)」、「金時人参(きんときにんじん)」、「大阪しろな」、

「天王寺蕪(てんのうじかぶら)」、「田辺大根(たなべだいこん)」、「芽紫蘇(めじそ)」、「難波葱」の9品目。

府下では豊能町の「高山真菜(たかやままな)」、「高山牛蒡(たかやまごぼう)」。

吹田市の「吹田慈姑(すいたくわい)」、茨木市の「三島独活(みしまうど)」、

高槻市の「服部越瓜(はっとりしろうり)」、守口市の「守口大根」、摂津市の「鳥飼茄子」、

羽曳野市の「碓井豌豆(うすいえんどう)」、

そして泉州地域では「泉州黄玉葱(せんしゅうきたまねぎ)」の9品目、計18品目が認定されている。

その一つ一つを先生から解説していただき、その料理方法を教わる興味深い講習会であった。

その中からいくつかの食材を調理し試食。食材自体の味を楽しませていただく貴重な講習会だった。


まず、天王寺蕪をペースト状にして火を通したもの


天王寺蕪を、圧力鍋で15分茹でたもの(型崩れなし)


天王寺蕪を、圧力鍋で15分茹で自家製の味噌で


田辺大根、大阪しろな


大根飯(田辺大根を角切りにし米と一緒に、炊きあがったあと塩もみした葉っぱを混ぜる。塩加減がポイント)


大阪しろな(出汁と塩で、厚揚げと一緒にあえる)


金時人参(河内蓮根と素揚げ)


高山真菜の湯通し



いまの旬のものを下味だけで賞味した。すべての食材が甘い。

旬なものだけに伝統野菜に認定されるだけの特徴を有するものばかりだった。

舌を巻く上品な味を堪能した。大事に丁寧に育て生産されているのが伝わってくる。

なにわの伝統野菜は、まだごく一部の地域でしか生産されてない。だからなかなか手に入りにくいものも多い。

大阪で言えば木津卸売市場や黒門市場などで手に入るとのことである。

食道楽といえば「大阪」。たこ焼きも、お好み焼きもそれぞれの文化ではあるが、

素材にこだわる食道楽として、本来の「大阪食文化」がさらに高まっていくことを期待する。

 

※この記事は、2009年2月「心と体のなごみブログ」に掲載されたものをリライトし転載

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大徳寺方丈の「探幽」と建仁寺方丈の「等伯」の襖絵に注目

2021-05-19 15:19:04 | 寺社絵画

大徳寺本坊は、禅寺系の寺院と同じように南から勅使門、三門、仏殿、法堂が

一直線に並んでいる(ちなみに南禅寺は西から並ぶ)。それらの奥に書院や方丈がある。

方丈建築は通常、南側に3室、北側に3室の計6室から構成されるのが一般的であるが、

大徳寺は南側に4室、北側に4室の計8室という珍しい造りになっている。

 

その方丈の襖絵は江戸時代の初期に活躍した狩野探幽が描いたものである。

84面に紙本墨画の水墨画、竹林禽鳥図、禅会図など9種もの墨画が残されている

(現在は、1枚が焼失し83枚) 。それが一部公開されている。

とくに山水図で見られる余白は狩野探幽の持ち味とされている

"余白の美"を追求し、江戸絵画に大きな影響を与えたとされている。

安土桃山時代から狩野派は織田信長、豊臣秀吉や公家貴族などの信頼を受け

大いにその世界では権力を振るったといわれている。

           大徳寺方丈襖絵 / 狩野探幽 筆

 

一方、同じ臨済宗の寺院として有名な建仁寺の方丈には桃山時代に狩野派と対抗していた

長谷川派の始祖、長谷川等伯の襖絵がある。等伯は、狩野探幽が活躍した江戸時代の前の桃山時代に、

探幽の祖父にあたる狩野永徳と絵師としてしのぎを削っていた。

その長谷川等伯の方丈襖絵が枯山水庭園を前に広がっている。等伯の独特の中国的詩情をかもし出している。

            建仁寺方丈襖絵 / 長谷川等伯 筆

 

両寺院を訪れる機会があれば、ぜひ方丈の襖絵に注目して鑑賞するのも楽しい。

狩野派、長谷川派の違いや特徴が感じられるはずである。

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仏画曼荼羅アート教室、6月より新たに2寺院が加わる。 佛日寺、福泉寺のご支援により開講 【仏画曼荼羅アート】 

2021-05-18 15:24:32 | 文化想造塾「曼荼羅」

仏画曼陀羅アートプロジェクトが本格的にスタートし2年半。

プロジェクトの核になるのが「教室」で、現在、泉佐野市、神戸市、箕面市、そして明石市の4会場で開講。

そして4月から新たに、池田市の「佛日寺」、大阪市の「福泉寺」の2寺院が加わり計6カ所で予定していましたが、

新型コロナウィルス感染拡大による緊急事態宣言ですべて中止を余儀なくされました。

しかし、この6月から緊急事態宣言は緩和される予測のなか、仕切り直しで新たにスタートします。

 

新しく加わった寺院は、仏画曼荼羅プロジェクトが掲げるキーフレーズ「大きな木の下で-」の最良の舞台です。

地域に根付く寺院で「おとなの寺子屋」的な存在のコミュニティーとして楽しい、

そして生きるための学びの寺小屋をめざしています。

どの教室の皆様さまからも「描きたい」「書きたい」「写したい」、

そして「生きる力にしたい」と思っていただけるように努めてまいります。

仏様を描く、般若心経を書くことで得られる心の平穏を楽しみ、

そして心と頭をつかう想像力や独創力を発揮しアート作品を制作していただきます。 

 

 

■2021年6月からの各地教室のスケジュール

●6月5日(土) 泉佐野教室 (泉佐野市生涯学習センター) 午後1時~3時 (毎月第1土曜日)
●6月12日(土) 箕面教室 (箕面市東生涯学習センター) 午後1時~3時 (毎月第2土曜日)
●6月15日(火) 佛日寺教室 (佛日寺/大阪府池田市) 午後1時30分~3時30分 (通常開講は第3火曜日)
●6月22日(火) 福泉寺教室 (福泉寺/大阪市淀川区) 午後1時30分~3時30分 (通常開講は第4火曜日)             ●6月25日(金) 明石教室 (ウィズあかし/ 明石市生涯学習センター) 午後2時~4時 (毎月の日程は未定、分かり次第連絡) ●6月26日(土) 神戸教室 (スタジオ・アジュール)午後1時~3時 (毎月第4土曜日)

※体験会は随時行っています。ご希望の方は下記のまたはで、お気軽にお問合せください。
※体験会の参加費用は、一律1,000円(材料費込)
※自分の地域でも開講をご希望される方はご連絡をください。
※お問い合わせ並びにご予約は、
090-3658-7804  ipc@wa2.so-net.ne.jp 「仏画曼荼羅アート事務局」渡邉まで

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