ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

花で粋なおもてなし 【泉涌寺・雲龍院-Ⅳ-】

2023-01-24 14:14:29 | 日本の美

雲龍院のおもてなしにはいろいろある。

そのひとつが典雅の花。訪ねるたびに目に飛び込んでくる。

季節の花が思わぬところに挿してある。

一隅を花で照らしている。

寒々とした景色が花により彩られている。

粋なおもてなしにいつも感動する。

 

                手洗い場の片隅に

            お手洗いの隅に

            廊下の入口に

            縁側の角に

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

 

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仏殿に三世仏本尊がならぶ 【泉涌寺・雲龍院を訪ね-Ⅲ-】

2023-01-23 14:52:08 | 文化想造塾「神社仏閣」

大門から見る仏殿

 

昨年末、友人と一緒に雲龍院を訪れたあと、本山である泉涌寺に参拝した。3月の涅槃会のとき以来である。

大門から降り参道の先にある仏殿が、周りの自然空間の中にポツンと浮いて見える。この景色は泉涌寺の中でも美しい風景のひとつ。その仏殿は重層建築のように見えるが、京都御所紫宸殿や東寺、三十三間堂などと同じように入母屋屋根の構造の建物で唐様建築の特徴をもつ貴重な建築物である。内部は天井までの空間が美しく、高い須弥壇に運慶作と伝わる三尊が安置されている。

 

向かって左から、阿弥陀仏・釈迦仏・弥勒仏と並んでいる。いわゆる「三世仏」、過去・現在・未来の三世に対応した如来である。阿弥陀仏は十劫(じゅっこう/インド哲学の用語で極めて長い時間の単位)もの昔に成道した仏として過去仏に、釈迦仏は歴史上の仏として現在仏に、弥勒仏は釈迦仏入滅後に現れた仏として未来仏と称されている。この三世仏が勢ぞろいするのは国内では珍しいようだ。

 

 須弥壇に飾られている三世仏

見えにくいが三世仏の背景には飛天図

 

仏殿の空間はなかなか日常では感じられない空気感が漂う。本尊背後の「飛天図」と天井の「雲龍図」を眺めながら読経を体感すると世の概念から遠ざかっていくようにも思える。さらに仏殿の堂裏の壁には「白衣観音図(びゃくえかんのんず)」が描かれている。あまりの美しさに見上げたまま足が止まってしまう。この白衣観音はどこから見ても、拝んでいる人の方をずっと向き必ず目が合うという不思議な観音様である。

仏殿の天井の雲龍図は江戸時代を代表する絵師・狩野探幽(かのうたんゆう)の作品で、仏殿が大造営されるときに雲龍図・飛天図・白衣観音図と併せ描いたものといわれている。

 

 狩野探幽の力作雲龍図

 探幽作の白衣観音図 

 

泉涌寺は大門をくぐるところから参拝ストリーがはじまる。それぞれの思いは違えど、仏殿に入ると大きな見えない力に支えられこの世に生かされているような尊い気持になれるのは私だけではないだろう。

 

リポート&写真/  渡邉雄二

 

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東福門院の仏舎利台座に菊御紋と葵紋が並ぶ 【霊芝山光雲寺を訪ね-Ⅳ-】

2023-01-22 15:06:18 | 文化想造塾「神社仏閣」

 

南禅寺の境外塔頭である光雲寺は、同寺院のHPによると南禅寺と同じく大明国師が開山し、743年前の1280年に開創した寺院。もとは大阪北中部にあたる摂津国の、現在でいう四天王寺の付近にあった。開創は本山である南禅寺より11年前であると紹介されていた。

京都が応仁の乱で荒廃になった後に、南禅寺第280世英中玄賢禅師(1627年~1695年)によって後水尾天皇の皇后である東福門院の菩提寺として、現在の南禅寺北ノ坊の地に移し再興された。

 

                南禅寺と同じく大明国師が開山 大明国師の掛軸  

 

これが光雲寺の歴史の概略であるが、その歴史の中で、再興の大きなキッカケは後水尾天皇の皇后である「東福門院」という女性の存在だったようだ。歴史好きな方は、東福門院と聞くだけで徳川幕府の時代の中で強く生きた人という印象を持っている人が多いだろう。

東福門院は名前が「徳川和子(まさこ)」という、徳川2代将軍秀忠公とお江与の方との間に生まれた息女である。徳川家の血筋を引いた和子が、御祖父にあたる家康公の宿願により14歳で後水尾天皇に入内(じゅだい)されのちに中宮となった。将軍家から天皇家への輿入れである。

 

                         東福門院坐像

 

 

歴史に疎い私でも光雲寺を訪れた際に目に留まったものの一つに、いままでに見たことのない状況で描かれている紋様がある厨子を見た。それは光明皇后の伝来のもので、東福門院御所持の、仏具である厨子の中に安置されている仏舎利の台座に天皇家「菊御紋」を中央にその左右に徳川の「葵御紋」が描かれていた。二つの御紋が一緒にあるのは、私の知る限りでは珍しいものに映った。

徳川家に生まれ天皇家に嫁いで中宮になられた東福門院の仏舎利厨子だからこその貴重な文化財として目をひいた。

 

         少し見えにくいが仏舎利の台座に菊御紋を中央に両サイドに葵御門が描かれている 

 

同じように目をひいたのが「東福門院坐像」と聖徳太子の作と伝えられている「弘誓観音像(ぐぜいかんのんぞう)」。とくに写真にあるように、弘誓観音が舟に乗って漕いでいる容姿の仏像はきわめて珍しいものだと思われる。

 

                 弘誓観音が舟に乗って漕いでいる容姿の仏像

 

その他の文化財は次回に紹介するとして、江戸時代の初期に徳川家に生まれ、政略的な結婚で天皇家へ嫁ぎ生き抜いた徳川和子。和子から東福門院へと立場も位も変わる皇后として大きな役割を果たしたのが歴史の中で語られている。ほんのささいな考証ではあるが、この光雲寺は東福門院の菩提寺として歴史が刻まれている。

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

 

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燃える赤富士の周りに、ひとあし早く「しだれ桜」満開 【伊藤弘之個展<私の視点7>】

2023-01-20 13:54:52 | 絵画展覧会

 

神戸南京町では来る22日(日)、27日(金)~29日(日)春節祭の催しが行われる。もうすでに南京町は飾りつけされ、多くの観光客などで賑わいをみせている。

昨日、その南京町に久しぶりに行ってきた。

何度も紹介している洋画家の伊藤弘之先生の個展「私の視点7」が、昨日から24日(火)まで南京町通りの南京町ギャラリーで開催されている。

 

今回の「視点7」では、ギャラリーの入口を入り壁の中央に「赤富士(20F)」がメイン展示として飾られてある。山頂付近に少し雪をかぶる富士の山肌が赤く染まっている。そして、麓に広がる白雲が富士を支える台座のように見える。夕闇の中に白と赤のコントラストが、この富士の迫力をさらにかもし出している。

 

この赤富士の周りを彩るのが、伊藤弘之先生独特の「桜風景」。しだれ桜の下にメリーゴーランドが幻想的に描かれている。また、メリーゴー-ランドから抜け出した馬が桜の中で力強く翔けている。

冬本番のさ中であるが、季節が移ろうなかで初春の温もりがこの絵から伝わってくる。春のうららの南京町の一隅では燃える赤富士としだれ桜がひとあし早く楽しめる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リポート&写真/  渡邉雄二

 

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大覚寺の細やかな装飾品が愛らしい 【大覚寺を訪ね-Ⅱ-】

2023-01-19 21:01:14 | 文化想造塾「神社仏閣」

 

寺院の堂内には装飾物が多い。天井や壁、窓や戸板、そして格子戸や柱などに細工がされている。時代や、当時の住居者の趣を考慮しての錺(かざり)の装飾品が随所に施されている。いまで言うなら伝統工芸品である。

 

京都・大覚寺には、東福門院和子(徳川2代目将軍秀忠の娘)が使用していた宸殿があり、その宸殿には数々の装飾物がある。東福門院和子が使用していたからということだろうか、入口の蔀(しとみ/格子戸)の留金部分には蝉の装飾がある。蝉は女性の美しさの喩えでよく使われる。蝉の羽のように透きとおって見えるものとして、また復活を意味する装飾品として飾られたのかもしれない。

 

そしてもう一つ目に留まったのが「電球傘」。ご覧の通り笑顔に見える細工がされている。とても愛らしい装飾である。

その他の飾り物については次回以降、徐々に紹介していく。

 

 

 

リポート&写真/  渡邉雄二

 

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