一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

244   忍音や始まる雨の一日が

2011年05月13日 | 

(しのびねや はじまるあめの いちにちが) 

 

 一面の青葉の世界がやってきた。初鰹も食べた。そして昨日,ホトトギスの初鳴き,

いわゆる「忍音」を聞いた。台風1号が列島に接近して、一昨日から雨が続いていた。

 

ホトトギスは、時鳥、杜鵑、子規、不如帰、杜宇、蜀魂、田鵑、などと書かれるが、田長鳥、沓手鳥、妹脊鳥、卯月鳥などとも呼ばれるそうで、その数の多さと人気に驚く。

 

 ヒヨドリより一回り大きく、大陸から渡って来る夏鳥。自分で子育てせず、鶯などの巣に卵を産み育てさせる、いわゆる托卵をする図々しい輩だ。

 

 正岡子規は、結核で喀血したことから、血を吐くまで鳴くと言われるホトトギスから「子規」と名乗った。明治30年に創刊した俳句雑誌「ホトトギス」は、正岡子規の俳号にちなんだもの。

 

ホトトギスは、天下人の比較にも登場する。

 

鳴かぬなら殺してしまえ時鳥       信長

鳴かずとも鳴かしてみせふ時鳥    秀吉

鳴かぬなら鳴くまで待とう時鳥      家康

鳴かぬならそれでいいじゃん時鳥    信成

 

「信成」は、フィギアスケートの織田信成君。

平成の好男子らしい明快な句。

 

尚、夏は来ぬ(佐々木信綱作詞)の一番に「忍音」があります。

 

卯の花の匂う垣根に

ほととぎす早も来鳴きて

忍音洩らす夏は来ぬ

 

 

 

オシダ(雄羊歯)

 

 

コメント
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