一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

318 蓮の花ベンチに開く玉手箱  雲水

2011年07月26日 | 

 (はすのはなベンチにひらくたまてばこ) 

 

小田原城址の濠に、蓮の花を見に行って来た。蓮は、咲く時にポンと音がする、という言い伝えがあり、それを聞くと幸せになる、という。勿論音など聞こえるはずもなかったが・・・・・

 

 藤棚の近くにベンチがあり、お年寄りが弁当を開けようとしていた。その瞬間、「ああ、この人は浦島太郎だ」と思った。

 

 つまり、玉手箱を開けるのは、お伽噺の世界などではなく、この世の現実なのだと実感したのだ。

 竜宮城の飲めや歌えの大騒ぎは、若かりしころの楽しかった様々な思い出であろうし、玉手箱は遅かれ早かれ、私達はいつか必ず開けなければならない。

 

私の知り合いには、さっさと開けてしまった慌て者もいるし、一生開けるつもりのないような能天気もいるから、世の中面白い。

 

  

  

コメント
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