一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

321 浄土なる森の静寂や夕端居

2011年07月29日 | 

浄土真宗の「妙なる信者」のことを書いた「妙好人伝」という本があって、その中に「因幡の源左」という実に面白い人物の話がある。因幡(いなば)は、今の鳥取地方をいう。

 

  村の者が飼っている手に負えない荒れ牛がいるのだが、源左に預けると見事によく働くおとなしい牛になったそうだ。

 因幡では、牛のことを「デン」と言うらしく、源左も「デンよ、デンよ」と呼びかけていたそうだ。

 この話から、我が家の2匹目の犬に「デン」と名付けた。まだ1才半のやんちゃ者である。デンも野良犬の子だったのを引き取った。 

 

 さて、昼間の気温が嘘のように下がり、ヒグラシが鳴き出した。木々に囲まれた夕闇迫るテラスで、歳時記片手にビールを飲み始める。

 傍には、散歩を終え食事の済んだ2匹の犬が寝そべっている。これをこの世の浄土と呼んでもおかしくはないだろう。比較すべきあの世の浄土など、知らないし知るべくもないのだから。

 

エノコログサ(犬ころ草)、猫じゃらし、とも

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする