一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

319 オレというオレの似合わず裸の子  照子

2011年07月27日 | 

 

 

子供たちは、待ちに待った夏休みに入ったようだ。

 

ちょっと生意気でませている都会育ちの少年が、じいちゃん、ばあちゃんのいる田舎の親戚にやって来た。

従兄弟たちは真っ黒に日焼けして元気一杯の乱暴ものだ。色白で勝気な少年は彼らに負けまいと、仲間外れになるまいと「ボク」から「オレ」に言い替えている。     

それは滑稽でもあり、痛々しくもある。そんな少年の「オレ」が全く板についていない、似合わないというのだ。

 

しかし、子供は柔軟で環境への適応能力が高い。毎日、水遊びして日に焼けていくと、次第に地元の子供との距離が縮まり見分けがつかなくなって、いつの間にか「オレ」が似合ってくる。そして、夏休みが終わるころになれば、少年は一回り大きく成長して逞しくなっているに違いない。

 

 

ブーゲンビリア(オシロイバナ科)

コメント
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