一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

329 原爆忌路面電車のゆらめき来    和子

2011年08月07日 | 

(げんばくき・ろめんでんしゃのゆらめきく) 

 

第二次世界大戦の敗戦から、66年経った。わずか66年前だ。日本だけで、310万人の死者を出した日本、日本人を評価すれば、「愚か」以外の何物でもない。 

と言うよりも、政治家や軍部、経済界など権力を握った一部の人間が、常軌を逸して暴走したと言った方がいいかもしれない。そして、一般庶民にはそれを防ぐ能力が欠如していた。そういった状況、構図は、今でも全く変わっていない。

 

 原爆の悲惨を知っている唯一の日本人が、平気で原子力発電所を50数基も作ったのも異常だが、今回の大震災の放射能汚染のデータをひた隠しにして、私達一般国民を愚弄している東電、政府の人間に怒りを覚える。 

  

 原発の放射能廃棄物の処理法は、未だに解決しておらず、コンテナに詰めてロシア・シベリアに野積みされている、という。たぶん、安全な処理法などないのであって、直ちに原発は止めねばならない。第二第三の原発事故が起きるのが明らかだからである。  

 

 この句、作者が原爆とどうかかわったのか知る由もないが、「ゆらめき来」から作者の複雑な心境を想像するしかない。

 

地蔵菩薩(日金山東光寺)

 

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