(ものわすれ/わすれぬうたに/あかとんぼ)
最近のことだが、「ボケ」や「痴呆症」などは差別用語だからと、「認知症」などという訳のわからぬ言葉に変わった。誰が変えたのか知らぬが、つまらないことをするものだ。これでは、「認知することが病気」という意味になってしまう。正しくは「不認知症」とすべきであろう。
さて、この句、人の名前を思い出せない、昨日の夕食に何を食べたか思い出せないなど、健忘症を自覚している作者なのだが、「赤とんぼ」は4番まで忘れずに歌えるらしい。大したものだ。尊敬してしまう。
試しに私も唄ってみたが、2番を抜かしてしまった。
赤とんぼ
(1) 夕焼け小焼けの 赤とんぼ
負(オ)われて 見たのは
いつの日か
(2) 山の畑の 桑の実を
小かごに摘んだは
まぼろしか
(3) 十五でねえやは 嫁に行き
お里の 便りも
絶え果てた
(4) 夕焼け小焼けの 赤とんぼ
とまっているよ
竿(サオ)の先
ハナトラノオ(花虎の尾)