(くずさけり/ けむしちにおく/ ふんゆたか)
葛を大きい項目ごとに分類すると、植物(界)、被子植物(門)、双子葉植物(網)、マメ(目)、マメ(科)、クズ(属)クズ(種)だそうである。
葛の根は、葛根湯(かっこんとう)として漢方では発汗・鎮痛作用があるとされる。食品としては吉野葛が有名であるが、「本葛」と表示されている市販の大半が中国産かその混合物であり、残留農薬が含まれているものもあるそうなので、ご注意あれ。
さて葛はともあれ、毛虫にしても蜘蛛にしても、糞によってその存在が明らかになることは、よく知られている。葛の葉をたっぷり食べて、排泄する毛虫の糞の豊かなこと。作者(飯田龍太)の感動が伝わってくるではないか。季重ねなどと言うなかれ。
ヒオウギ(檜扇)