女房より古き炬燵やいとぬくし 遊石
松坂牛犬にあたえし憂国忌
黄と赤を舗道に残し憂国忌 鼓夢
日本海波荒くして冬の虹
おほかたを生きてしまひぬ神無月 章子
増え続く草食男子憂国忌
憂国忌山本太郎の言い分 炎火
木枯や相模の海は大河なり
ゆるキャラの話題花咲く憂国忌 豊春
繧繝の伊豆の山並み冬日和
深秋や枕に届く波の音 洋子
七五三袴つけたる犬もいて
おもてなしつみれ湯豆腐寒卵 歩智
八ヶ岳ことばも凍る風の波
ガス暖の臭い温もり馬込町 空白
今時は小春木枯らし凌ぎあい
落葉して窓の景色の広がりぬ 稱子
小春日や父の背中で吾子眠る
一人居の話し相手や小鳥来る 雲水
木枯や徹頭徹尾よろこぶ犬