一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1113   ひだり手のほかは許さず冬の雲   あけみ

2013年12月20日 | 

  1974年、「二人でお酒を」がヒットした時、女の方から別れを告げる歌が公然を流れる時代になったのかと、思った。「冬の雲別れ話は女から」なんてことは現実問題としては昔からあっただろうが、公然と歌として流れることに時代を感じたのである。又、それがかっこよく見えたのだから面白い。

 だから、この句の「左手の他は許さない」のは、驚くほどのことではない。しかし、左手の他の「ほか」が気になるところ。いわゆる体のどこも、まして心など決して許していない、ということだろう。

 しかし、作者の本音としては、そろそろ「ひだり手のほかも許して冬の雲」にしようかと悩んでいるに違いない。

レモン

コメント (2)
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