一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1120   真弓の実窯の煙に巻かれおり   洋子

2013年12月28日 | 

 窯焚きには、おおまかに言うと酸化・還元という2種類の焼成方法がある。還元とは、空気(20%の酸素)を絞り、不完全燃焼させて焚く方法。機関車や焚火の煙などもそうだが、燃料に酸素が足りないので煙が出る状態である。

 ガス・灯油などは、燃料と空気(酸素)がコック一つで一定に調整できるから、酸化・還元は自由自在にできる。しかし、薪窯はそういう訳にはいかない。薪を投げ入れるのだから、薪の大きさなどによって、燃焼状態が秒単位で変化する。薪を投げ入れた瞬間は薪過剰になり還元状態、しばらくすると次第に薪が燃えて減り空気過剰の酸化になる。

 さて、窯場の脇にマユミ(真弓)の木がある。最近、覆いかぶさっていた山桜を切ったので、もろに日差しが当たるようになった。真弓の葉も花も実も、息を吹き返したように元気になった。

コメント
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