この句の「冬服の電車」は、「冬服を着た人々が乗っている電車」という意味。まあ、誰だって分かるだろうが、俳句ならではの省略である。
その中に、元気よく半ズボンを穿いた、たぶん少年が混じっているのだ。少女たちだって、ミニスカートを穿いているに違いない。
さて、作者はどうであろう。下はズボン下に長ズボン、上は下着にシャツ、セーターに上着、そしてたぶんダウンジャケットかコートを着ているに違いない。
子供たちと比べて、何という落差。それに驚いているのだ。確かに、私たちにも半ズボンの時代があったのに・・・・・
いやいや、嘆くことはない。我々の年になったら、痩せ我慢が最も良くないのだ。着ぶくれて汗を掻くくらいが丁度良いのである。