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キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

「本好きさんに50冊の質問」に答えてみます(2)

2005年01月06日 | Book
「本好きさんに50冊の質問」の続きです。
Q04. 徹夜して読んだ、おもしろかった本を2冊教えてください。
アレキサンドル・デュマ「モンテ・クリスト伯」
徹夜は身体に悪いと言われていたので、読書で徹夜して読んだのはこの本だけです。実は「モンテ・クリスト伯」については、一度記事に取り上げたことがあります。無実の罪と復讐という一番面白いテーマで書かれた私の青春の書でもあります。この当時のデュマやユゴーの小説は新聞小説であったため、読者を飽きさせないように緻密に書かれていたようです。話はやたら長いし、各登場人物にそれぞれのストーリーが設定されていたり、それが複雑に絡みあったりということで、一気に読んでしまわないと判らなくなります。(そこが魅力でもあるのですが、、)この本を読んで、初めて無実の罪というものが、世の中に存在することを知り、またその怖さを実感しました。主人公がじわじわと自分を陥れたライバル達を追い詰めていくストーリーは大変読み応えがあります。ちなみに、この小説に出てくるヒロインの名前・メルセデスが、ドイツの自動車メーカーの名前になったのだと信じていたのですが、実は自動車会社の創業者の孫娘の名前なのだそうです。ガッカリ。
Q07. 読んで泣いてしまった本を2冊教えてください。(とりあえず一冊)
「坂の上の雲」は、日露戦争をテーマに描いた小説であり、司馬遼太郎を語るときには、必ずと言っていいほど挙げられる本です。この小説が日本の高度成長期に団塊の世代の人達に読まれ、日本人としての誇りと勇気を与えたという話も聞くことがあります。
私が気に入っているのは、この小説の主人公である秋山真之と正岡子規の交友の部分です。
正岡子規は俳人として有名ですが、実は記者として世界の中の日本を見ることを自分の使命として考えていました。しかし日清戦争従軍後、体の具合が悪くなり、結局自分の意志を実現することができなかったのです。しかし、秋山の方は軍人として欧州へ留学するなど、本当は子規がやりたかった事を次々と実現していきます。アメリカ留学する親友秋山に病床の自分の想いを託して、「君を送り 思ふことあり 蚊帳に泣く 」という句を送りました。
普段俳句など読まない私にも、正岡子規の俳句に込められた気持ちが伝わり、思わず涙腺が緩んでしまいました。読んで泣いたというのは言いすぎかもしれませんが、しかし、この本を読んだのが通勤電車の中というのがいけなかった。溢れそうになる涙を隠すのに、上向いたり瞬きしたり目をぐるぐる回して何とか抑えきりました。周りから見ると、変な人に思われたかもしれません。この小説を読んで泣く人などいないと思いますが、じっくり読むと涙腺を刺激する場面がたくさんあります。

質問への回答は、結構疲れました。もうやめておきます。

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