以前に読んだ飯沢耕太郎の「写真を愉しむ」の感想です。
写真の愉しみ方は、
1.見る楽しみ~写真展を体感すること。
2.読む楽しみ~写真集を読み解くこと。
3.撮る楽しみ~写真を使って表現すること。
4.集める楽しみ~写真コレクションを作ること。
に分けられる。日本人は、カメラや撮影技術に対しては多くの人が知識や経験を持ち、語りたがる人が多いけれども、反面「撮る」以外の愉しみに関しては、あまり関心を持たない傾向がある。写真は撮るだけでなく、いろいろな楽しみ方があることを紹介して、今後の写真ライフのヒントを提供しています。この本では、撮影技術に関してはほとんど言及していません。撮ることは4つの楽しみの一つであり、撮ることに関しては専門書を読むように指南しています。理由として、著者も写真家を目指していたが、写真家に必要な3つの能力が欠けていたと自省しています。(写真に携わる人間として、撮影する側よりも評論する側の方に才能があったと言ってます。)3つの能力とは、「メカニズムを使いこなす能力」「場をコントロールする能力」「撮り続ける情熱」であり、これができるカメラマンは、概ね成功しているということです。これはプロとして求められるものですが、アマチュアにはアマチュアの領分があり、テーマを工夫すればプロではできない面白い写真が撮れるし、いろいろな楽しみ方があります。
自分の視点で撮って、見て愉しむことが大事ということです。