早くも古本屋に並んでいたこの本を読んでみました。
金子哲雄さんは、個性的な評論家としてテレビに出演していたのでよく覚えている。彼の訃報が伝えられた時は正直驚いた。アクシデントではなく闘病生活を経ての死去というのも意外な感じだった。この本は彼の遺書と言うべきもので、短い執筆期間で自分の人生を俯瞰し、人生の終わりまでを克明に綴っている。彼の気配りはあらゆるところに行き届いていて、仕事でも自分の最期でさえも、他人に迷惑を掛けたくないという気持ちがよく伝わってくる。最後まで仕事を全うし、自分の葬式まで段取りをつける完璧な人生の終わり方もあると思うが、仕事よりも人生が重要と思う自分には、読んでいて少々息苦しさを感じた。いつも他人を気遣っているのだから、床に伏せている時くらい、もう少し自分の事を考えてもいいのではないかと思った。でも人生に対する考え方はいろいろなので、否定はできない。彼の死の受け入れ方を参考に、自分の人生を見つめ直してみるのも良いと思う。
金子哲雄さんは、個性的な評論家としてテレビに出演していたのでよく覚えている。彼の訃報が伝えられた時は正直驚いた。アクシデントではなく闘病生活を経ての死去というのも意外な感じだった。この本は彼の遺書と言うべきもので、短い執筆期間で自分の人生を俯瞰し、人生の終わりまでを克明に綴っている。彼の気配りはあらゆるところに行き届いていて、仕事でも自分の最期でさえも、他人に迷惑を掛けたくないという気持ちがよく伝わってくる。最後まで仕事を全うし、自分の葬式まで段取りをつける完璧な人生の終わり方もあると思うが、仕事よりも人生が重要と思う自分には、読んでいて少々息苦しさを感じた。いつも他人を気遣っているのだから、床に伏せている時くらい、もう少し自分の事を考えてもいいのではないかと思った。でも人生に対する考え方はいろいろなので、否定はできない。彼の死の受け入れ方を参考に、自分の人生を見つめ直してみるのも良いと思う。