キマグレ競馬・備忘録

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本「隕石コレクター」 

2014年01月29日 | Book

昨年ロシアに隕石が落下して話題になりました。隕石が地球の大気圏に突入する現象には多くの人が関心を持ったと思うが、隕石がどんなものであったかについてはメディアはあまり関心が無いらしい。その後はあまり取り上げられる事もないようだ。
この本は、隕石の基本的な知識、隕石採集方法の紹介、隕石の構造と構成元素による分類方法、隕石の起源となる母天体、隕石の衝突で判った地球の地質、宇宙論等、内容がバラエティに富んでいてとても面白かった。
最初に隕石に纏わる人物として紹介されているのは、アメリカの大学教師ナイニンガーの話で、彼はある日隕石の落下を見て隕石採集にのめり込み、教職を捨てて隕石探しの様々な方法を編み出し、多くの隕石を収集して隕石博物館を開くまでになった。彼のコレクションは最終的に公共の博物館に買い取られて研究され、アメリカの隕石学の礎となる。彼が考えた隕石探しの方法は、地元の住民に報奨金を出して隕石探しを手伝ってもらうことで、これが一番効果があるらしい。他にも世界の巨大隕石や隕石に纏わる多くのエピソードも紹介され、読んでいて飽きなかった。化学の知識が必要な専門的な箇所もあるが、図表や写真も多くて総じて読みやすい。
ちなみに我が家にも、ある博物館から頂いた小さな隕石があった。長さ1cmほどの隕石だが、引越し時に段ボールに入れたまま、どこへ行ったか分らなくなってしまった。不注意で行方不明になった隕石探しは、砂漠の隕石探しよりも大変かもしれない。


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