剣岳に纏わるミステリーを検証した本。著者は探検家でノンフィクション作家。
著者の本はこれまで何冊か読んだが、毎回面白いテーマで読んでいて楽しくなる。
著者の本はこれまで何冊か読んだが、毎回面白いテーマで読んでいて楽しくなる。
この本は、明治時代に国の測量隊が未踏峰とされていた剣岳に登ってみたら、実は未踏峰ではなく、山頂には古い刀が置いてあったという歴史ミステリーを著者の視点で検証したもの。
剣岳に初めて登頂したのは、いつ、誰が、どのように行ったのかがテーマ。著者の剣岳登頂体験や過去の登山史、登山ルートの検証等を行い、先人達が取ったルートを検証しており、後半はやや解説が諄い部分もあったが大変面白く読めた。ひとつの山にも多くの歴史、物語があり、多くの人達の記録がある。記録を残してくれたから、検証、追体験ができる。先人達が残してくれた記録があるから、それを解明する楽しみがある。
昨年、この本に書かれているテレビ番組を見た。登山ルートの検証に出掛けた時の様子を取材したものだったが、険しい山谷を進み、藪を掻き分け、大変な想いをしながら登っていた。探検には凄い情熱が必要で、ちょっと文献を漁ってそこに行ってみるというレベルではない。この本は、著者の汗と疲労とそれに勝る情熱でできていると思った。
昨年、この本に書かれているテレビ番組を見た。登山ルートの検証に出掛けた時の様子を取材したものだったが、険しい山谷を進み、藪を掻き分け、大変な想いをしながら登っていた。探検には凄い情熱が必要で、ちょっと文献を漁ってそこに行ってみるというレベルではない。この本は、著者の汗と疲労とそれに勝る情熱でできていると思った。
因みに、登山愛好家の同僚から、剣岳はアマチュア登山者の憧れの山と言う話を聞いたことがある。でも何度も登りたくなるような山では無く、登山中に恐怖を覚えることもあるそうだ。私のような山の素人には、この山の名前を聞いただけで恐怖を感じる。(^^;)