神が宿るところ

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白井の玉井戸

2014-04-05 23:09:10 | 伝説の地
白井の玉井戸(しらいのたまいど)。
場所:千葉県香取市白井。県道55号線(佐原山田線)から、「そば茶屋 和久」(住所:香取市山川259)のところで南~南西に道なりに直進約600m、「淡島神社」付近でカーヴして(南へ)坂道を下る。下りきると、正面が田圃のT字路で、そこを左折(東へ)して、すぐ。駐車場なし。
「白井の玉井戸」は、伝承によれば、平将門が掘らせた井戸で、将門の子のために築かれた「白井城(白井砦)」の用水であったことから「王井」とも呼ばれた。「白井」という地名も、風雨の前日には、この井戸から白い煙が立ち上ったことに由来するとされる。常陸国の「神の池」と繋がっているとされ、水が涸れたことがないという(「神の池」が現・茨城県神栖市溝口にある「神之池(ごうのいけ)」であれば、直線距離で約11km離れている。)。「白井城(白井砦)」自体は中世の城とされるが、所在地すら諸説あって、詳細不明。一説によれば、「白井の玉井戸」の北西約600mのところにある、丘の上の「星宮神社」(香取市白井)の鎮座地がそれであるという。
なお、この辺りには貝塚や古墳が多く、例えば「白井大塚古墳」では石室の天井石などが露出しているし、「大宮台古墳」は平将門の墳墓であるとの伝承も残る。


写真1:「白井の玉井戸」。中央に石造の倶利伽羅不動明王像が安置されている。


写真2:同上、由来が記されている石碑。平将門との関係にも触れている。


写真3:「星宮神社」(場所:香取市白井字城之内。T字路の少し手前(北側)に上り口がある。)


写真4:「白井大塚古墳」(場所:香取市白井字大塚。「白井の玉井戸」から東へ約500m)。円墳で、直刀・人骨などが出土しているという。


写真5:「大宮台古墳(大宮台1号墳)」(場所:香取市白井字大宮台。「白井の玉井戸」の背後の雑木林の裏側。井戸のところから農道を辿れば行けるが・・・)。全長約30mの前方後円墳だが、括れ部分がはっきりせず、楕円形のように見える。


写真6:同上。古墳上には石祠が祀られている。平将門の墓という伝承の故だろうか? ちなみに、石祠の周りの白いものは貝殻で、この辺りには大量に散布されている。縄文時代の貝塚の跡らしい。古墳上から茨城県鹿嶋市方面が良く見える。
コメント
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