神が宿るところ

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三之分目大塚山古墳

2014-04-12 23:35:27 | 古墳
三之分目大塚山古墳(さんのわけめおおつかやまこふん)。
場所:千葉県香取市三之分目字大塚。国道356号線のJR「水郷」駅出入口付近から東南へ約1.3km、ガソリンスタンド「コスモ石油 片野商事 水郷SS」付近の押しボタン式信号のところで市道に入り(右折。南へ)、すぐ。駐車場有り。
「三之分目大塚山古墳」は、国道356号線(利根水郷ライン)からも見える大きな前方後円墳。古代「香取海」岸の平地に造られ、海からはもちろん、四方から見え、その権力の大きさを誇示することになっただろう。全長123m、後円部の径68m、前方部の幅62m、高さ9.5m(後円部)という規模で、利根川下流域で最大、県内でも十指に入る。盾形の周溝を備え、3段に築かれた墳丘の各段には大型の円筒埴輪列が確認されたという。現在、後円部の墳頂は墓地となっているが、そこに立てられた石板は長持形石棺に使われた石材で、筑波山系の結晶片岩だという。残念ながら副葬品は見つかっていないが、古墳の特徴等から5世紀中頃の築造と推定されている。所謂「古墳時代」中期で、全国各地に巨大古墳が盛んに作られた時期に当たり、当地でも、古代「香取海」の水上交通を支配して強大な権力を握った首長の墳墓だろうとみられている。なお、周辺には中小規模の前方後円墳等がいくつかみられ、全体として「豊浦古墳群」と呼ばれている。


写真1:「三之分目大塚山古墳」全景。北東側(国道側)から見る。見事な瓢箪型


写真2:北側から見る。後円部(墳頂は現在、墓地になっている。)


写真3:西側。説明板、後円部の墓地に上る階段、駐車場がある。


写真4:後円部から前方部を見る。


写真5:前方部から後円部を見る。


写真6:後円部に立って北側を見る。真下に国道、その先に利根川が流れている。写真の左下に写っている石板も石棺材だろうか。
コメント (2)
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