神が宿るところ

古社寺、磐座、不思議・パワースポット、古代史など極私的な興味の対象を見に行く

瑠璃光山 明應院 観音寺

2022-09-03 23:36:06 | 寺院
瑠璃光山 明應院 観音寺(るりこうざん めいおういん かんのんじ)。
場所:茨城県潮来市上戸624。国道51号線「上戸」交差点から北東の狭い道路に入り、道なりに北へ約700m。駐車場有り。
寺伝によれば、大同2年(807年)、筑波山別当であった法相宗の僧・徳一大士により開創された。当初は現在地の西方、尾ノ詰(おのづめ)の台地に建立されたが、数度の火災に遭い、観応2年(1351年)に時の領主・藤原国安により除地5石の寄進を受け、乗印僧都が現在地に移転・再建した。現在は真言宗豊山派に属し、本尊は聖観世音菩薩。なお、境内に室町時代の弘治3年(1557)に建立された薬師堂があり、秘仏の薬師如来像が安置されている(現存のものは、水戸藩第6代藩主・徳川治保の寄進による。)。平安時代、眼病を患った小野小町が各地を流浪したあげく当寺院に辿り着き、薬師堂に百ヵ日参籠したところ病が平癒したことから、全快の御礼に枝垂桜(シダレザクラ)を寄進したとの伝説がある。移転前の「尾ノ詰」という地名は、小野小町が住んでいたという意味の「小野住」から転化したものであるともいう。


観音寺のHP


写真1:「観音寺」境内入口、寺号標。なお、「茨城県指定文化財 鰐口」石碑は、観応3年(1352年)に藤原国安が奉納したという銘がある鰐口を所蔵していることによるもので、この種のものでは県内最古、年号や寄進者が明示されているところも貴重で、昭和33年に県指定文化財に指定された。


写真2:山門。薬師堂と同時期の建立とみられ、潮来市指定文化財。


写真3:薬師堂。山門の正面にある。茨城県指定文化財。


写真4:本堂。本堂前の枝垂桜が、小野小町が寄進したものの3代目という(通称:小町桜)。
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