神が宿るところ

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日本平

2011-07-08 23:03:08 | 史跡・文化財
日本平(にほんだいら)。
場所:静岡市清水区馬走。県道407号線(静岡草薙清水線。通称:南幹線)「聖一色」交差点から「日本平パークウェイ」で山頂まで行ける。ただし、途中に「日本平動物園」があり、休日等には大渋滞することがあるので、清水区側から上るとスムーズかもしれない。山頂付近に駐車場有り。
「日本平」は静岡市駿河区から清水区に跨る丘陵で、山としては有度山(うどやま、標高307m)というが、山頂付近は広い平坦地となっている。昭和25年に毎日新聞主催で選定された「新日本観光地百選」の平原の部で、全国第1位に輝いたほか、昭和34年には国の名勝にも指定されている。
「日本平」という地名は、「日本坂」と同様、日本武尊が関係している。即ち、日本武尊が野火攻めの危機を逃れた後、反抗する賊を征伐し、この山上の平原から四方を眺めたという説話に因んでいる。このため、日本武尊の銅像も建てられている(写真3)が、各地にある日本武尊像の中でも特にイケメンだという。
「有度山」という名も、旧・有度郡と同じく、古代からの地名である。山頂近くに万葉歌碑が建てられており(写真2)、有度部牛麻呂という人物の防人歌が刻されている。牛麻呂が干支の丑に因むならば、神亀2年(725年)乙丑(きのとうし)の生まれかともいわれており、天平勝宝7歳(755年)に防人として筑紫に派遣されたという。その歌は、「水鳥の 立ちの急ぎに 父母に 物言ず来にて 今ぞ悔しき」(原文省略)で、その意味は「水鳥が飛び立つ時のような出発の慌ただしさに、両親に何も言わず来てしまって、今になっては心残りだ」。防人は、遠江以東の東国から徴用され、装備や食料なども自弁で、非常に過酷な負担であった。


「伊豆・駿河観光ガイド」さんのHPから(日本平)

「日本平観光組合」さんのHPから(日本平の万葉の歌碑)


写真1:「日本平」石碑。山上の駐車場にある。


写真2:万葉歌碑。駐車場の北側の道路を渡って、少し下りたところにある。


写真3:日本武尊の銅像。なかなかの美青年。「日本平美術館」前の駐車場にある。


写真4:展望台から見る富士山と駿河湾
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