「ひなまつり会場は?」
「もう終わりましたよ。もう4月ですよ」
「何だと、だったら子供の日まつりは?」
「まだ早すぎますよ」
「じゃあどこに行ったらいいんだ?」
「そんなこと私に言われても困ります」
「僕はどうすればいいんだ? 逆に教えてくれ。わかりやすい言葉で、誰にでも伝わるように」
「行き当たりばったりをやめて、真面目にプロットを考えるべきではないでしょうか」
「ふん。お前じゃ話にならん。店長を呼べ!」
「店長なんていません! ここをどこだと?」
「そんなことより僕は誰だ?」
「自分探しですか? 流行らないですよ」
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行楽はどっと混むから物憂げな
軒先きみと膝かっくんを
(折句「こどもの日」短歌)