眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

ラスト・グリーン

2011-11-04 02:12:37 | ショートピース
誰かがまたノックする。「そいつはもう死んでるぜ」まだレッドを使おうとするなんて。「ブルーもブラックも一緒さ」一つ一つあきらめてから、ようやくグリーンのところにたどり着くのだった。「尽きた仲間の分まで俺を使いな」グリーンは少し空回りしながら、ノートの上を走り始めた。#twnovel

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時給800円

2011-11-03 03:10:48 | ショートピース
「俺たちは世界の中心にいる」一度も太陽を見たことのない男は言った。「それがどうした? そろそろ回すのをやめにしないか?」地底の空気を吸うのもうんざりという顔で若者は言った。「本当に俺たちが地球を回しているんだろうか? 賃金が安すぎるぜ」2人は地表への脱出を決めた。#twnovel

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微炭酸ミュージック

2011-11-03 01:48:52 | ショートピース
控えめで消極的な演説のようだった。届けたいのか届けたくないのかわからない宅配ピザのようだった。耳を澄ませば遠くから聞こえてくる音楽はビートルズのようでもあり佐野元春のようでもあり、よくわからない店の奥から出てきた女は体温計を手に「いらっしゃい」と言って咳き込んだ。#twnovel

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さよならミラノ

2011-11-02 17:09:04 | ショートピース
手にしたのはグラスだけで、彼は時が経つのを忘れて机に向かった。「ここは食事をする場所です」ふと我に返ると、親切な人が社会のルールを優しく説いていた。彼はノートを閉じて身の振り方を思案した。ミラノ風ドリアの匂いが漂ってくる。もう少ししたら、彼もそれを頼むはずだった。#twnovel

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仲間外れクイズ

2011-11-02 03:12:27 | ショートピース
「仲間外れなのは、これ!」とみんなが一斉に指さすのを認めて、「違った考えの人はいるかな?」と訊く先生の声に女の子はたった一人で答えて、アジの開きを手にすると空に向かって投げました。「ほら、飛んでるもん!」空飛ぶ魚の尾に向けて、みんなは一緒に紙飛行機を飛ばしました。#twnovel

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バラモス 

2011-11-01 01:50:26 | ショートピース
歯を磨かないと、さあ、早く磨かないと死んでも死に切れない。はっとして意識を取り戻すと、歯はとっくに磨き終えている。夢の中に現れる課題が、現実には既に解決されていて安堵するというパターンの中に入っていたのだ。目の前には旅の仲間、世界制服を企てるバラモスの姿があった。#twnovel

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