「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

二番底なんてない!くらいに不思議に明るい米国株式市場といつもネクラな米国債券市場

2020-05-30 12:37:10 | モノ・お金
5月最後の市場営業日が米国でも先ほど終了した。

相変らずトランプ大統領は、出鱈目なことも含めていろんなことをハッキリと言う。そして米国内外に緊張をつくりだす。


【出所: CNBC】

今は、香港の自治問題やCOVID-19拡大の責任に関して、中国との間で緊張を高めている。WHOとも断絶するという。

COVID-19のせいで経済はしばらくは悪化しそうだし、COVID-19以外の新たな要因を政治が作り出したりして、それがさらに問題をつくる。

それにもかかわらず、世界の株式市場は平和だ。市場参加者が予想する今後一カ月の米国株式市場の変動の大きさを表すVIX指数はかなりおとなしくなって来た。


【出所: CBOE】

同指数は、二カ月強前には、かつて見たことがないような水準である82.69にまで高まった。今も過去平均よりは少し高いが、それでもずいぶんおとなしくなった。

そして米国株式市場(↓)は順調に上昇中である。


【出所: S&P】

暴落して3/23に大底を打ったが、その後は急回復(青い線に挟まれたところ)。その上昇トレンドも5/13あたりに終わったなと私は思った(赤い丸のところ)のだが、むしろそれは相場のだましで、再び順調に上昇基調。

結局安く買えた人は少ないままに、2/19の史上最高値にじりじりと迫ってきてしまった。こんな様子だと、誰も何もできないよね。ここで買い増す気にはなれない。普通ならあるはずの二番底って、本当に今回はないのか?(興味ある人は一週間前の投稿をご覧ください)  過去のパターンは参考にならないとも言うが、過去のパターンによれば7月いっぱいまでそれが起こるかもしれず、気が抜けない。

経済統計のいろんなチャートをこれまでに掲載したけれど、失業率や非農業部門就業者数や工業生産や新築住宅許可件数など米国はとんでもないことになっている。

ちょっと変わったところではこんなデータがある。こちらはNAR(全米の不動産業者さんの協会)が発表する中古住宅販売契約成約指数。


【出所: NAR 季節調整済み】

米国では新築住宅より中古住宅の売買件数の方が1ケタ多い。そしてこの「成約指数」は実際に売買が行われるかどうかはともかく、中古住宅の買い手が「私、これ買う!」と言ってサインしただけで、データとしてカウントされる。でもまだそこでは住宅の売買は行われていない。そこから細かい交渉がいろいろあり、住宅ローンに関するややこしい手続きもあり、その後1カ月や2カ月してから実際に資金決済が行われ、住宅の名義が買い手本人のものになる。それにより初めて中古住宅販売実績となるわけだが、今回掲載したグラフはあくまで「成約指数」。中古住宅販売の先行データみたいなものだ。

で、これによれば、中古住宅は全然売れていない。当たり前だよねえ。みんな3月以降は外に出られなかったんだから。3月以上に4月は深刻だ。

しかし米国株式市場はそんな今後をすべて見越した上で、その先の経済活動再開に期待して、あるかもしれないCOVID-19の第二波拡大なんてことはちょっと目をつぶっておいて、順調に上昇中ということだ。

一方対照的に、いつもインテリ的で憂鬱顔な米国債券市場は相変わらずお悩み中。2月、3月は大きく動いたが、4月にはかなりおとなしくなり、5月にはさらにおとなしくなってしまった。


【出所: Federal Reserve Board】

5月の10年国債の利回りの変動幅は、日次終値ベースで行くとわずか10bp(=0.1%)に過ぎない。上が0.73%で、下が0.63%だ。狭い。どうにも動けないらしい。

そうだよね。株式市場が呑気なんだよね。
コメント (15)
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