今回の大会で「引退する3年生」もいました。skyでも1人、前任校でも1人。ここに関しては色々と思うことがあります。どこに正解があるか分からないですが。
前任校の選手。1年生の時に県新人で4位。追い風参考ながら12秒5で走りました。本当にまじめで一生懸命。どこに出しても恥ずかしくないなという選手でした。冬季練習も順調に消化してかなり走れるなと思っていた矢先にコロナ禍の影響で休校。1度目の休校の時はまだ大丈夫だったのですが学校で感染者が出たことで突然の休校になる。当時はほとんど県内に出ていない状況だったので恐ろしいほどバッシングを受けました。誹謗中傷だけではなく監視されるような日々。これにより全く全てが狂いました。かなり走れるようになっていた部分が0へ。0どころかマイナスになっている感じがありました。どれだけ練習をしても力が出せない。動きが崩れたことも悪循環を生み走れなくなってしまいました。本当に申し訳ないなと。
2年生の冬季練習の途中にはチームで一番後ろを走るという状況にまで。やればやるほど悪くなる。休ませようとしても「やらないといけない」という気持ちが強くなりすぎて休めない。ある程度回復して何とかなるかなというところで私自身が異動。本当に申し訳ない気持ちでした。
中国大会までは定期的に指導させてもらう機会を与えてもらっていました。その後、引退するかどうか迷っていたようですが「県体まで続けたい」という話を聞きました。顧問の先生と連絡をとって「引退までは」という形でサポートをすることにしていました。週末に1度とかそのレベルですが。優先はskyの練習。ここだけは変えてはいけないと思っています。私自身の都合も含めてわがままを聞いてもらっていました。
続けてきて9月以降、かなり動けるようになってきたと感じました。10月に入ってからはスピード感も上がっていて1年次以上の感覚だと思っていました。本人もスピード感覚が戻ったという話をしてくれていました。練習での表情も曇っていたのが次第に明るくなる。最後のほうは笑顔で練習をしてくれていました。限られた時間ですがサポートはしたいなと思って過ごしていました。私自身気持ち的にしんどい部分もありましたが、前向きに取り組む選手の姿に心が救われていた感じがあります。
万全の準備はできたと思っています。アップのでの動きも遠目に見ていましたがかなり良かった。なんとか決勝に残ってもらいたいなと。条件的にはそれほど良くない状況でしたが練習で見ていた時の動きができればと思っていました。レース自体はスタートはまずまずでしたがそれ以後スピードに乗れず。13秒5かかりました。その後、バタバタしていて直接話をすることもできず。翌日の試合の後、仕事が終わるのを待ってくれていて話ができました。
途中、本当に続けている意味があるのかどうかと悩んだそうです。間違いなくそうでしょう。ひょっとしたら私が負担をかけていた部分もあるかもしれません。同じことを一緒にやっていた時にも話していました。が、10月には「ここまでやってきてよかった」と言ってくれていました。結果云々ではなく「目標に向けて進む」「考えて少しずつ積み上げる」という時間を過ごす中で学ぶこと、感じることがあったのだと思います。結果だけを見ると「満足できない」とは思います。それでここまでやり続けたこと、誰よりも一生懸命に取り組んでいたことは本当に素晴らしいことだと思います。
今更ですがやはり「レース経験」が不足しているというのが大きかった気がします。一人で走ることはできても緊張感のあるレースの中で自分の力を発揮できるかどうかは別問題。夏に1度だけ他の人の力を借りながら「レース形式」でトライアルをすることができました。しかし、練習と試合ではやはり違う。7月以降3か月間全くレースに出なかったという部分も少なからず影響したかなと。やりようはあったかもしれません。
偉そうにこうやってblogを書き続けています。それなのに「結果」を出させてあげられなかった。ここに対して申し訳ない気持ちが大きい。これまで使ってきた時間に対して「見返り」があったかどうか。競技をする上ではやはり「記録を出したい」という気持ちがあると思います。それに答えてあげられなかった部分。力不足という以外に何もありません。もっと違うアプローチの仕方もあったかもしれません。1週間に1回でも素晴らしい指導者であれば「記録」を出させてあげることができるのかも。そう考えると私自身は「小さな存在」だと改めて思います。このblogにも表示していませんが「辞めろ」というコメントが何度も書き込まれます。アンチもいるのでしょう。仕方ないですね。
私自身、その選手に何かをしてあげることができたのか。それはこれから先も自問自答していく必要があると考えています。私自身が一緒に練習をさせてもらうことで「新たな気づき」があったというのは間違いないと思います。そこで気づいたことをskyの選手に還元するという部分もありました。何より前向きに一生懸命に取り組む姿は見ていて心が軽くなる部分でした。今回のことを知っている指導者も複数名います。口々に「良い子だから走れるようになってほしい」と言ってくれていました。誰からも応援される選手だったと思います。本当に。
これから目標に向かって進んでいってくれると思います。私が何か力になれたかどうかは分かりません。逆にマイナスだった部分もあるかもしれない。それでも「一緒に競技と向かい合えた」ことは本当に財産だと思っています。この経験は必ず今後に生かしていきたい。「教える」という形でしたがこちら側が「教わる」ことが多かった気がします。これから先、これだけ一生懸命に競技と向き合おうとする選手にあえるかどうか。分かりません。出会いが大切だと思います。
まとまりません。気持ちの一部分を書いておきます。思うことを・・・。