kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

言われたことをやる

2016-01-31 | 陸上競技
思う事を少し。長いので興味がない人は読み飛ばしてください。

以前から強く思っている事を。blogです。他者批判をするつもりはありません。言葉の使い方によって嫌な気分になる人もいるかもしれません。最大限の配慮はしているつもりです。様々なblogを見て「不快な想い」をする人も出てくるでしょう。だからこそ最低限のルールを守りながら書いておきたいと思います。

本題へ。一般論として書くつもりです。今初めて思ったのではなく何年も前から考えていた事です。前にも書いた事があるかもしれません。

指導していく中で一番簡単なのは「言われた事をひたすらやる」タイプの選手です。指導者が「これをやりなさい」と指示したらそれだけをやる。勉強などもそうですが「ここを覚えてきなさい」と言ったらひたすら覚える。いわゆる定型業務を行うというのはやる方もやらせる方もかなりやりやすい。ここは最低限の話だと思っています。

その前の段階があります。「言われたことさえやらない」というタイプ。これは競技には向かないと思っています。強くなりたいという発言と裏腹に行動が伴わない。最後まで走れと言っても走らない。2m手前でスピードを緩める。補強をさせると苦しくなった場面で手を抜いてしまう。これはダメだと思っています。言うまでもありません。

それと同じくらいなのが「気分で練習をする」タイプ。気持ちが乗ったら練習をするがそうでなければやらない。好きな練習は一生懸命やるが嫌いな練習は適当にやったりあわよくばやらない。どれだけ才能があったとしてもこれでは「磨く」ことができないと思っています。指導された事を信じてやっていく。上手くいかない時も我慢してやっていくという姿勢が時として必要となります。少しやって上手くいかないからやらないというのが一番ダメだと思っています。

最近は色々な動きをやります。当然ですが上手くできない事もある。その時に繰り返し話をするのが「できない事が悪いのではない」ということ。できない事をやろうとしない事がダメだと思っています。最初から「できないから仕方ない」と思って諦めてしまう事は何も生み出しません。誰もが最初から色々な事が出来るわけではない。出来ないから出来るようにやっていかなければいけないのです。私は「やろうとしない」事に関してはかなり指導します。本来であれば「自分のためにやる」事ですから私があれこれいう話ではないのですが。

人は弱い。強くなりたいという意志があってもそのために最大限の努力を続けるのは難しいのです。私自身はどちらかというと「勝つために全てを犠牲にしてやる」というスタンスでした。ストイックな部分がかなりありました。今はありませんが。この部分に関して師匠からは「自分が現役で全力で競技をやっていた人間にはなかなか理解できない事がある」と繰り返し指摘されていました。私からすれば「やるのが当たり前」だと思っていたのですがそうではない選手もいる。

頑張りたいけど頑張りきれない。そんな時には指導する側がきちんと声をかけてモチベーションを上げていくようにしなければいけない。「言われた事さえやらない」という部分。「やりたいけど頑張りきれない」のか、「できる限りきつい事はやりたくない」のかでは意味が違います。こちらとしても考えて指導していかなければいけません。

で、「言われたことだけをやる」という選手。上述のように「指導するのが楽」です。しかし、このような選手はなかなか強くなりません。ある一定の所まではすぐに行くかもしれません。が、そこから伸びが止まってしまう。なぜなら「自分で考える」ことをしないからです。指導者に「やれ」と言われたからやる。それで少しずつできるようになるから深く考えない。「暗記型」や「パターン学習」が嫌いな理由はここにあります。考えることを放棄してしまい「とりあえず言われたことをやるやればいい」と思うようになるからです。言われたことをやっていたら怒られることもないし、ミスをする可能性も低い。

これで本当に力がつくのか?私が単に「足が速くなればいい」と考えて指導していると思われている方も多いのではないかと思います。それだけは絶対に違います。これまで部活で指導してきた選手達は「働き始めて他の人と感覚の差がある」という事があります。言われてから動くというだけではなく「自分から考えて何をするかを判断する」という必要があるからです。社会に出て言われたことだけをやっている間は「使えない」という判断をされます。自ら考えて自ら動ける選手にならなければいけません。

私は全てのお膳立てをしてあげるのは大嫌いです。全て準備して「やればいいだけ」の状態を作る。これはお互いに楽なのです。出来ていないところを指摘して「こうやらないとダメですよ」というよりはその場に行ったら自分自身は「やるだけ」で済む方がエネルギーを使わなくて良いから。でもそれは「誰のためなのか」という話です。社会人となり働き始めたら教員も保護者も手伝ってくれません。何かあったら誰かが助けてくれる。そんな環境で温室育ちをしていたら「生きていく力」は身につかないのです。

真面目で良い子。これが本当に社会が求める人物でしょうか?自ら活動できるようにならなければ「戦力」としては認められないと思っています。言われたことを機械のように繰り返すだけの人物を育てる気にはなれません。真面目なタイプで決められた事をひたすらやるような人物には私のようなスタンスは「受け入れ難い」でしょうね。

私が何か発言する。それを額面通りにしか捉えられない。わざときつい事を言う事もあります。その本当の意味を理解できるようにならなければ社会に出た時に絶対に困る。「無菌状態」で社会に出す方が責任放棄だと考えています。

言われたことだけをやる。ここの部分から「何でやるのかを考える」という所までは育てないといけないと思っています。もちろんまだまだできない事がある。考えて動く事を求めながらもきちんと「このようにやりたいんだけどどうだろうか?」という相談させるようにしなければいけないと思っています。一件矛盾しているかもしれませんが必要な要素です。

例えば、考えて動くようになれば「足が痛い」という状況になった時に「どう動けば良いか」を考えるようになります。待っていたら治るという受け身のような状態では高校3年間という時間はあっという間に終わってしまいます。治療に行く事や別の形で鍛える事もできる。下腿が痛いのであれば自転車漕ぎも出来る。自分が今どうしたいのかをきちんと考えてそれを言葉にできる。そこに対して指導者がサポートをしていくというのが本来の姿だと思っています。

実際に前任校では練習がハードになった時には自ら整体に通って怪我をしないようにしていた選手が複数いました。足に違和感があったら「治るまで待つ」のではなく信頼できる治療院に連れて行ってもらって走れる状況を作る。本気になればやはり考えるようになるのだと思います。時間を有効に使うために考えて動かないといけないというのが自然に分かってくる。

私は陸上競技はツールだと思っています。本当にやらなければいけない事を伝えるツール。だからこそこちらも真剣にやります。何から何までやってあげるつもりは全くもってありません。冷たい?他の人はやってくれるのに?うーん。どちらが本当に必要なことなのかを考えられないといけないと思います。待っていてどうにかなる話ではないから。

「指導させてください」という気はありません。もちろん選手がいるから競技ができるという部分は感謝しています。「指導してやっている」という上から目線でやっているつもりはありません。だからといってへりくだって「練習してください」というのは違うと思っています。

言われたことだけをやる。ここから抜け出すことが人として成長につながると思っています。自分で工夫していく。考えて次に何をするか。ここだと思います。すぐに出来るとは思いません。しかし、それが出来るようにしなければいけない。

少し真面目な話でした。色々な人とこのことについて話をしたので忘れないように想いを書いておきたいなと思っていました。
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色々とやらせてみる

2016-01-31 | 陸上競技
前の記事の続きです。

実際にDVDを見てから練習開始。検定の課外がある選手も複数いたのでちょうどいいかなという感じでした。不安定な状況を作るというテーマをもってやってみました。バランスディスクの使い方をもう少し工夫したいなと。スクワットなどの練習を不安定な中でやるという練習はそれなりにやってきました。「上半身の不安定」というのはなかなかできません。これまでは単純に「腕立て伏せ」をやりましたがそれだけではなくほかの部分も。更にはバランスディスクの上でのスタビライゼーション。これも「普通」と言われるかもしれませんが(笑)。上半身も下半身もバランスディスクに乗ってのスタビ。これはなかなか難しい。不安定の中で固めるという練習を計画してみたいなと思っています。

すぐにblogを書いていないので記憶がなくなってきています(笑)。どうなんだ?!そこから「不安定な中で腹筋をやってみよう」と考えてみまいした。これはなかなか微妙。地面から離れた状態で腹筋をしてみたいなと思ったので試してみました。が、本当に難しい感じでしたね。ここ最近考えていることが比較的上手く行っていたので「これもいける」と感じていました。が、実際にやらせてみると上手くいかないことがある。慢心しないことが大切だと改めて思いました。かなりの時間を無駄に使ってしまった感じがあります。もったいないですね。

やろうとしていることがあってもそれが上手くできるかどうから分かりません。効果があると思ってもそれが実際に効率よくできないと上手くいかないのです。反省しました。

その後残りの時間は少し走ることに。水曜日にやってみた動きを再確認です。更には前日にやったバランスディスクを加えた練習を取り入れてみました。ここから走り始める。これは良い感じにできた気がします。動きが変わってくるというのは見ていて面白いですね。

上手くいくこともあれば上手くいかないこともある。世の中そんなものだと思います。順調に行っていると思うときほどやはり落とし穴がある。性格的に石橋を叩いて渡るタイプではありません。勢いで押し切ってしまうタイプ。常に自分を戒めながらやっていかないと何処かで痛い目にあうのです。それを理解しながら進めていく必要がある。改めて感じましたね。

「決められたことだけをやる」という部分について色々と考えました。ここはまた別に書きたいなとは思います。

短いですか一応記しておきます。
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本物を知る

2016-01-30 | 陸上競技
blogの内容が「哲学的な話」になっている気がします。読んでくださる方々には大変申し訳ないのですが、「好きな事」を書いています。この言葉を額面通りに取られる可能性もあるので嫌なのですが、言葉は選んで書いています。特定の誰かを攻撃するような文章を書く気はありません。私が信じている事を書いています。だから回りくどかったり分かりにくい文章になる事もある。それはそれですね。

金曜日の練習、1日雨でした。分かりきっていたのですが。朝はBOXを使った練習を中心にやっていきました。動きの切り替えやアジリティを高めるような動きです。これも走るためには必要な要素だと思っています。BOX自体が少し高さがあるのでここに関しては別の道具を使う方が効果が高いかなと思っています。新しく作らないといけません。ここは工業系の先生に相談してやっていくのが良いかなと思っています。

市販されているものを買えば早くできます。しかし、値段が高い。試合の時に使う警告カード。不正スタートがあった際に使うものです。正直下敷きレベルのプラスチック。これが3枚で7000円です。それこそ下敷きを使ったら300円で終わる話。世の中の大半はこんな感じです。どうしても買わなければいけない物は苦渋の決断をして買います。が、それ以外で代用品があるならなんとかしてそちらを使う。

プリンタのインクなんかは典型的な部分ですね。プリンタの販売価格を下げています。が、インクがとにかく高い。消耗品となるインクで利益を上げています。万が一故障したら「純正品以外を使用していたら保証しません」となる。とにかく「言い値」みたいな所があってそれを買わないといけないみたいな流れになる。

岡山県の先生で素晴らしい実績を持っておられる方はそういうのが大嫌いで「作れるものは全て自分で作る」というスタンスでやられています。フレキハードルもレッドコードも全て手作り。市販価格の10分の1で作れるという事でした。私にはそこまでの行動力がないので作れる範囲で作るという感じですが。それくらい指導者が情熱を持って指導されていたら選手も強くなるはずです。

話が逸れまくり(笑)。

BOXの練習をやっているうちに「これは遅い」と感じました。理由は明白です。本当にやりたい動きを実際に見た事がないからです。伝統的に強い学校では上級生の動きを見てから真似ていきます。それなりにやっているチームではなく本当にやっているチームの話です。それが「見えない指導」になっている。残念ながらうちにはそれがありません。これからだと思っています。

そう考えたので午後の練習の最初にDVDを見せました。検定課外で参加できていない選手もいるのですが「本物を見る」大切さを重視しました。本当はその場に行って実際の動きを見るのが一番。東京高校のO先生は「日本一を目指す練習をしている」と繰り返し言われていました。更には「実際に選手を連れてきなさい」とも。私が見てそれを伝えたとしてもやはり目で見たもの、肌で感じたものでしか分からない事がある。正にその通りです。

こういう練習は周りに伝わっていきます。強い学校がやっているから、と。実際に一緒にやった学校でさえ本当の動きの9割ができたら良い方だと思います。それを伝聞した学校が増えていくにつれその狙いは薄まっていく。最終的に何をやってるの?という感じの練習になる。よく目にする光景です。本当の狙いを理解しておかなければいけない。そこがない練習は時間を有効に使えているとは言えないと思います。

だからこそ本物を見る必要性がある。技術云々の話ではなく「本物を見る」事で感じる事を大切にしないといけないのです。転勤した当初、前任校と一緒に練習をしました。ここに関しては「何でやらなければいけないのか」と感じていたものもいたはずです。合宿に参加するのも「別に自分達でやれば良いじゃないか」と感じるものもいるでしょう。しかし、本当に必要なのはそんな事ではない。自分達と何が違うのかを感じ取る力なのです。

それは実際に経験してみないと分からない部分。当然の話です。前任校が本物かどうかは分かりません(笑)。しかし、少なくとも普通にやっているよりは水準が高い。そこを知る事は選手にとって大きなプラスになると考えています。まだまだ出来る事はたくさんあると思っています。今できることを少しずつしっかりとやっていきたい。多くの刺激を与えていく事が大切なのだと思います。

まとまらない文章ですがひとまず書いておきます。
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ヒント2

2016-01-29 | 陸上競技
続き。

先ほどの話からです。雨の時にどのような練習をすればよいかという質問に対する答え。「ぶら下がった状態で体を動かすトレーニング」をやるようにとのこと。普通の学校でそんな練習はできません(笑)。「雨の日にやる」と言っているのにこういう「ハードルの高い練習」を求められるとどうすればいいのか悩みます。階段のところに丁度いい取っ手があったのでそこにぶら下がって引き付けをやらせました。動画を撮って「どうですか?」と質問すると「そういう動きはポールにはない」との返答(笑)。

実際に前任校ではロープ登りなどもさせていました。こういう環境があればやはりいい練習なのだと思います。ぶら下がった状況で身体を動かすという練習。鉄棒があればやりやすい。これも前からやっていますがまだまだ十分とは言えません。実際にポールでは「下半身が浮いた状態」で身体をコントロールする必要があります。だから高い身体能力が求められる。地面から足が離れた状態で身体を思い通りに動かすというのは簡単なことではありません。それができるというのは素晴らしい能力だと思っています。それを養っていかなければいけない。「使い方」を学ぶという部分かもしれません。

ハードルを使っての練習も教えてもらいました。うちには「高さが変わるハードルがない」という致命的な話がありましたが(笑)。さびて動かなくなっているようなので近いうちに高さを変えられるようにします。空中に浮いている状態で何をするか。地面に足がついているときには「摩擦」があるので自分の動きができます。離れているとそれができなくなるから非常に難しい。当然の話です。

が、これにヒントがあるのではないかと思いました。走るというの「接地している局面」と「空中に浮いている局面」があります。空中に浮いているというのは一瞬ですが不安定になる。その不安定の中で何をするのか。「固める」ことに引き続いてここに「面白い」と思うヒントがありました。

早速スプリント系の動きにも取り入れてみることに。浮いた状態が作れない。じゃーバランスディスクでいいかなと勝手に判断。不安定な中で身体を動かす。そして更には「固める」という部分も含める。体幹を固めた状態で手足を動かすという練習をやってみました。「固める」と「動かす」というのは一見矛盾していますがそれができるようになると面白いのではないかと。いくつか考えていきたいと思います。この動きをやってから走るとまた面白いのではないかと感じています。近いうちにチャレンジしてみようと考えています。

マット運動などもやるとよいと言われました。今の環境ではマットがないので何とか対策を考えないといけません。しかし、倒立歩行などはできると思っています。これも地面から足が離れた状態で体をコントロールする練習となります。確かに11秒2で走っていたポール選手、時間があるときには倒立歩行をしていました。これもボディーコントロールという意味では非常に大切なことなのかもしれません。スプリント系でも生かせると思いますね。

「ぶら下がった状態で身体を動かす」という概念はスプリントの中にはあまりない。が、「特殊な競技」の中ではそれを使うことがある。まったく別の競技ではありませんからそこから「学ぶ」ことがあると思っています。実際にそれをヒントに練習を考えてみると「効果がある」と思える練習も出てきます。自分の中にある「概念」だけではなく他の種目からも学ぶことがある。そういえば今の女子幅跳びで国内トップの選手は「やり投げ」を専門としていた指導者から指導を受けているとTVでやっていました。かなり特殊な練習をやっているとのこと。実際にアップでやりを投げているとのことでした。断片的な情報ですから鵜呑みにはできませんが「こうでないとけない」という部分は少ないのだと思います。

練習の中に「ポール走」を取り入れようとずっと前から思っていました。体幹を固定した状態で泣なければこの動きはできません。上半身や体幹部が弱くてぶれるとまっすぐ進めないからです。そういう部分は「導入」できるのではないかと思っています。この冬には難しいかもしれませんがどこかの段階で定期的に入れるようにしていくと面白いと思っています。もちろん単純に面白いからやるのではなく「意図する部分がある」からやるのですが。

専門家と話をすると分野は違っても面白い。表面的な話ではなく「深い部分での話」ができます。だからこそそこから学ぶことは多い。「特殊な種目」には「特殊な人が多い」と常々思っています。振り切れるくらいやらないとここまでいかないと思います。普通の考え方ではこうはならない。確かに全国で活躍される指導者はある意味「変わっている」と思います。そういう側面を持っているから「良い評判」もあれば「悪い評判」もある。「良い人」ではできない部分もあると思います。振り切れていたら「普通の人」や「当たり障りのない人」から見れば「あいつ、やってること滅茶苦茶だな」となるのでしょう。

そう考えると私はまだまだ「常識のレベルでの指導」しかできていないのかもしれません(笑)。振り切れるくらいの指導ができないといけないのかなと。何にせよ、すごい刺激をもらえたのは間違いありません。楽しいですね。こういうことが楽しいと思えるのは「変わっている」のかもしれませんが・・・。
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ヒント

2016-01-29 | 陸上競技
本当に書きたかったことを。

「特殊な種目」の指導者に色々と質問していました。その種目に必要な情報を得ようと思ってです。ポールを始めたのですが専門的な知識がありません。勝手に何かやると「変な癖がつく」と思っているので確認をしながらやっています。この天気の状況では屋外で練習ができません。ポールを室内に持って入って練習なんてことは絶対に無理。そうなるとこれまで教えてもらったことがほとんどできないのです。知識が乏しい私が何をするのか?ということになり専門家に聞こうという安易な考え方に至りました。迷惑千万ですね(笑)。

で、質問をすると詳しく教えてもらいました。「特殊な種目」ということもありやっていること、求められることがスプリントとは異なります。高い身体能力を必要とする種目だと思っています。前の記事にも書きましたが「人数が少ないから中国大会に出やすい」という感じで始めるのは「失礼極まりない」と深く反省しました(笑)。もちろん、本気で競技をやらせるために種目選択をしています。実際に動画を撮ってもらっていますが練習2回目にしてそれなりに「浮く」ことができているのです。見ていて「適性がある」と判断した私の「目利き」はきっと間違っていなかった。

で、話を戻します。専門的な練習の中で「体幹を締める」という言葉が使ってありました。前も聞いたことがあったのですが。こういう感覚はなかなか得られないと思っています。実は以前から「固める」という表現を使っていました。体幹を鍛えるという意味をもう一度考えたのですが「ひたすら腹筋をする」というのが「体幹補強」ではないのです。実際走る中で体幹を使わないといけない。動きながら身体がブレてしまうと効率が悪くなるのです。腹筋背筋もやります。しかし、実際は「動く中で意識する」ということが必要なのではないかと考えていました。マニアックすぎて面白くないですかね?!(笑)

シャフト補強やダイナマックスを使った補強の中で「固める」部分を作りたいと思っていました。動いているのですが瞬間瞬間に「止まる」場所を作る。それが「軸づくり」につながっていくのだと思っています。これも考え方がかなり「偏っている」ので分かりにくいと思います。補強をすれば強くなるというのではなく、「何のために体を鍛えているのか」という感じです。ここの部分が明確にならなければいい練習にならないと思っています。

分かりにくいのでもう少し書かせてください。例えばシャフト補強をする。これもやったことがない&見たことがない人にはわかりにくいかもしれません。前に進みながら連続でスクワットをする感じですね。体操の着地の場面を思い浮かべてもらったら分かりやすいのではないかと思います。これも以前かなり書いていました。体操競技の鉄棒や床ではかなりの運動量があります。速いスピードで動き続けて最後のフィニッシュでは「静止」しなければいけません。そのため着地の瞬間に「緩衝」のために膝が曲がります。深くしゃがみ込む感じになると思います。その膝を使って「衝撃を逃がす」ことでその場に止まることができるのです。

走る種目はどうだろうか。その場に止まるのではなく「動き続ける」ことが必要になります。接地した瞬間に膝が曲がってしまったら力が逃げてしまうのです。当たり前の話ですね。ということはトレーニングをする時にも「力を逃がさない」工夫が必要になるのではないかと思っています。「衝撃に耐える」感覚を作りたい。走っていると足には体重の何倍もの負荷がかかります。プライオメトリックと言われる「腱反射」を使ったトレーニングでは「接地時間を短くする」ということが求められます。それは「関節が緩まない」ということを意味するのです。しかし、実際は接地の衝撃に耐えられえずに曲がってしまうことがほとんどです。これでは上手くいくはずがありません。前段階で「耐える」練習を導入しておく必要があると思っています。

「締める」という言葉を聞いたときに「あー」という気になりました。まさに(笑)。この感覚だと思っています。「締める」という言葉が使ってありましたがこれは「固める」という意味があるのだと思っています。「力を逃がさない」という意味での「締める」ですね。多分。シャフト補強やプレート補強でやっている部分。見た目の動きと意識している部分が大きく違うと思っています。この感覚を共有できる人がいたんだと思って嬉しくなりました。ひょっとしたらポールの世界ではこれは「常識」なのかもしれませんが。かなりの刺激になりました。

それもあって木曜日の練習の時にもう一度こちらの意図を説明しました。「固める」という意味を理解させたい。さらには配布しているDVDを全員で確認。春先に配っているのですがもう見ていないでしょうね(笑)。2年前に東京の高校に練習を見学させてもらいに行った時の映像です。私自身も久しぶりに見ました(笑)。こうやって見てみると自分たちがやっていることの確認にもなりますし、「いつの間にか方向性が変わっていた」ことにも気づきます。体幹をうまく使って練習をする。そこの部分を確認させました。

求めていることを「見せる」ことでずいぶん違います。チームが出来てくると上級生の動きを見ればどのようなことをやればよいのか分かってきます。今はそれがありませんから「他校の動きを見せる」ことで変わっていくと思っています。その後の練習はかなり良くなりましたね。こういうのが大切。

また長くなりましたね。もう一つ書きたいことがあるのでまた別に。
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専門店

2016-01-29 | 陸上競技
なかなか面白いなと思ったことを少し書いておきます。

blogにも書いていますがここ最近「特殊な種目」について話を聞いたり、教えててらう事が多い。こういう種目をやっている人は「特殊な人が多い」という偏見がありましたが、話を聞いた人はやはり「特殊」でした(笑)。お前が言うなと本人達に突っ込まれる可能性がありますが。人物的に特殊という悪い意味ではありません。誤解なきよう。種目特性がスプリントとは全く違うので競技に対する「視点」が大きく異なります。

国体で和歌山に行きました。競技場から宿舎まで歩いて帰る時に「「ワイン専門店」がありました。先輩がマンガを読んでワインにハマっているということなので立ち寄ることにしました。店の中にはワインしかありません。多すぎて全くわからない。先輩がおもむろに手帳からメモを出してきてワインの銘柄を質問し始めました。マンガを見て美味しいと書かれていた銘柄があったら買おうと思って準備していたそうです(笑)。

で、店員さんに銘柄を伝えると即座に返答がある。「~産の何年ものですね」みたいな。その年のブドウの出来が良くて何とかかんとか。それが10位の銘柄全てに対して詳しく適切な話がありました。まー私みたいに無知に近い人間からすればそれが正しい情報なのかさえ分かりません(笑)。先輩が「本に書いてあったことと同じ話をしてる!!」と大絶賛。何百種類?もあるワインに対してそれぞれの知識が詳しくある。すごいなと感じました。感動しましたが私はワインは買いませんでした(笑)。

話が逸れていると感じられるかもしれません。いや、全く同じです。専門とする分野が違うだけで「一芸に秀でる」というのはそこに特化して勉強をしているのです。その種目で勝負するために徹底的に専門性を高める。他の部分を排除してでもそこに対する知識を高める。だからその分野に関して質問をした時に適切な答えが返ってくる。ここで大切なのは「この人ちょっとやりすぎなんじゃない?」と思うくらい「振り切れた専門性」があるかどうか。「少しかじった」程度ではダメだと思います。これは私が勝手に思っているだけなので。

師匠は自分のことを「デパート」だと言われます。ある程度の商品を幅広く揃えているという意味で言われます。かなり謙遜されています。実際は「広く深く」です。私からすれば「専門店街」という感じですが。様々な分野に詳しい。これもある意味「特殊」だと思います。私には到底そこにはたどり着けません。前にも何度か書いていますが「餅は餅屋」です。専門的な知識をきちんと持っている人に質問することで「解決策」を発見することができます。その分野に明るい人に頼ることで見出すができます。師匠からは「教えないけど」と言われることもあります。これは自分自身で見つけていかないといけない部分があるからだと思っています。何でもかんでも頼るなという意味なのかなと「前向き」に解釈しています(笑)。

もちろん、誰にでも質問するわけではありません。「コンビニ」のような感じでは今私が求めていること、やろうとしていることは「絶対に答えを得られない」と思っています。こういう書き方をすると感じが悪いと思いますがある程度の「知識」と「技能」は身についていると思っています。最初の段階であれば「広く浅く」という感じも必要だと思っています。しかし、ここまでくると「より専門性を高める」ことしかできません。自分の道を突き進むためには「コンビニ」のような感じの指導はできなくなるのです。ちょっとしたこと(初歩的なこと)はすぐに対応できるかもしれませんが、品ぞろえが少ない(指導手段が少ない)というのでは「今」求めていることとは違うのではないかと思っています。

「専門店」に行けばそこにおいてある商品の詳しい情報を得ることができます。取り扱っている商品の「良さ」や「ウリ」を知っているからです。例えばその裏側になる「ストーリー」なども聞けるかもしれません。この商品を作ったのは○○さんで、この人は~という苦労をして・・・というような「ストーリー」がある。それを知ることでその商品に対する「親近感」や「興味」が湧いてきて欲しくなる。商品を売るだけではなく「付加価値」を販売するのです。「コンビニ」では店員が持っていった商品の清算をするだけ。取り扱っている商品に対する知識が浅くても問題ないのです。「売れれば同じ」という感覚かもしれません。

もちろん「コンビニ」に買い物に行くのに「商品について」詳しく聞こうとするお客さんはいないと思います。とりあえず必要だから買いに行ったという感じ。別にそこの「コンビニ」に行けなかったら別の近くにある「コンビニ」に行けばよい。「代わり」になるものがたくさんあるのです。「コンビニ」に行くお客さんは「コンビニ」に求める者は限られているのです。

怖いのは「専門店」に行くつもりで「コンビニ」に行くこと。自分が欲しいものが置いていないというのでは時間が有効に使えません。もっといえばそこが「コンビニ」だと気づかず置いてある商品を手に取って「こんないい商品があるんだ」と思っていしまうこと。それしか見たことがないからそこにある商品が「最高級品」に思える。それはそれで「陥りやすい」部分だと思います。

話を戻します。「特殊な種目」に指導者と関わる。この方たちは間違いなく「専門店」です。つまり「専門家」ということ。もちろん表面的な「専門家」では意味がありません。関わる中でその人の「専門性」を把握しないといけません。「人を見て動く」というのはかなり感じが悪いのかもしれません。しかし、表面的な「専門家」では なく「本当の意味での専門家」に学ばなければ意味がないのです。特に「最初の段階」が重要。「広く浅く」から学ぶと「実は間違っている」こともある。そうなると変な癖がついてしまって修正ができなくなる。だからこそこちらも「見極める」必要があります。

実は私は「なんでも鑑定団」が好きです。コレクターが集めている「モノ」の価値を専門家に判断してもらう。何百万も出して購入した骨董品が実は「1000円」だった時の落胆・・・。計り知れないものがあります。自分が「最高級品だ」と信じていたものが実は「模造品」でほぼ価値がないとなったら辛すぎる。そういう部分も含めて自分自身も「目利き」ができるようにならないといけないと思いますし、自分が持っている「モノ」が「すごいんだ」と思い込まないようにしないといけない。「良いものを見る」ということで目が養われていくのだと思います。

ん?書きたかったことがズレてきていますね。本当は「ヒント」というタイトルで書いていたのですが(笑)。特殊な種目の指導者とやり取りをする中で「ヒント」をもらったのでその部分について書きたかったのですが。

また書きます。
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走れる時だから走る

2016-01-28 | 陸上競技
水曜日、午後からは走る事にしました。翌日から天候が悪くなるという予報。それであれば多少無理をしてでもしっかりと走っておきたい。グランド状態はそれほど良くない。下が緩い部分がありましたがそれでも走りたい。最初は坂道を走ろうと思っていたのですが、グランドの一部分が使えそう。他の部の顧問と相談して使わせてもらう事に。本当にありがたいことです。

グランド状態が微妙だったのでどうしようか悩みましたがアップはダイナマックスで。久々です。動きながら鍛えるという部分が狙いとしてあるので少しでもやりたいなと。見ているとやっぱりまだまだ動きが雑だなという感じです。多分それなりの水準にはなってきていると思いますが、やはり狙いとしてはこちらが求める部分とは異なります。とはいえ、この日にそこだけに時間を使うことが効率的だとは思えません。走る時間にどれだけ時間を割けるかです。

考えたらこの日がどれだけ大切かは判断するのは難しくないと思います。この日に走っておかないと次はいつ走れるか分かりません。この日に2時間練習ということは絶対に考えられない。私はそう思っているのですがこれも一般的な考え方ではないのかもしれないですね。

アップ終了してすぐに走ることにしました。何度も書いていますがうちのグランドは狭い。走る距離が確保できないのであれば本数である程度補うことが必要になると思っています。だからこそしっかりと走りたい。そう考えていました。

グランドが少し緩い感じがあるので練習をどうするかなり考えました。前日の練習の事を考えてスパイクを履いてやってみるとどうなのかなとか。下が乾いた状態でないとパワーを使ってしまう練習になるのは分かりきっています。それでも走ると決めたからにはやりたい。実際に数本やってみましたが一歩目で滑る感じがありました。スパイクに砂が付いてくるのでなかなか思うように走れない。やりたい動きができません。かなりの本数をやってみようと思っていましたが数本やって中止。これ以上やってもこの日はダメだと判断。

最初の部分がもたつくなと感じていたので急遽変更。前日に使ったトゥトレ用のチューブを使って最初の動きを作ることにしました。無理矢理に重心移動を作り出すという感じでしょうか。これも完全に思いつきなのでなんとも言えません。チューブで引っ張って前に進むことを覚えさせようと思いました。冬期練習にオーバースピードトレーニングのような事をするというのは「常識的ではない」と言われるでしょうね。冬期にはスパイクを履かずに走るというのが「常識」だったりします。走り込みをするのでシューズで走る方が足に負担がかからないと言われますから。

私の感覚は「非常識」なのかもしれません。まー何を持って正しいと評価するのかは分かりません。が、私は自分が進んでいる道が間違っているとは思っていません。この事について少し書いたのですが「読んだら気分を害する人がいるかもしれない」と思ってやめました(笑)。それぞれが信じる「正しい答え」があるのだと思います。私が信じる答えはそこにはないというだけの話。数年前ある選手が活躍してその練習方法が全国的に紹介されました。その当時師匠が「これは良くないな」という話をされていました(笑)。が、その懸念は何事もなく過ぎ去っていきました。一過性のものとして終わった感じがあります。もちろんその時の事をきちんと理解してやっている人もいると思いますが。

最初の15mくらいの重心移動を作って次には自分の力で30m程度を走る。それを繰り返しました。一番難しいと感じている局面ですからそこを克服するための練習をしていかなければいけません。ポール選手たちはここまでやって専門練習としました。どうしても走る練習をさせたいので。最初の動きだしを作る動きはスプリント以外でも必要かなと。引っ張ったと後に60mを4本程度全力で走らせてから専門へ。

かなり本数をやりました。「怪我をしないように」と言われる部分もあります。それでもこの日はやると決めていました。30m程度の距離をかなり走ってから今度は中間までの動きを。60mのトゥトレ。初めてやる練習ですからこちらとしても多少不安はありましたが何とか問題なくやることができました。これまでやってきた動きが少しずつ身についてきた感じがあります。もちろんそれを定着させるために刺激を入れた後にもう一度自分の力で走る。それを何度も繰り返しました。トゥトレは負荷が高くなります。何本も何本もできるものではないと思っています。

今更ここに書くのもどうかと思うのですが選手は全員「大臀筋の筋肉痛」でした。それも「激しい筋肉痛」です。椅子に座るだけで痛いと言っていました。それでも朝からドリルなどはやらせています。これは前日の刺激がきちんと身体に入っているということだと思っています。まースケーターズジャンプをかなりやったのでそれが主たる原因だとは思いますが。今後もこの練習はやっていきたいなと思います。私のスタイルは「選手に確認をする」事で状況を把握しています。筋肉痛になるということはまだまだそこの部分が弱いということ。前の記事ではないですが「まだできることがある」と思います。鍛える箇所はまだまだたくさんあるということです。

トゥトレ終了後、少し長い距離が走れることになりました。最大で110mくらいは使えそうだったのですが端の方はかなりぬかるんでいるのでそこは走りたくない。私自身が高校3年次にグランドが緩い中で走って高校最後のシーズンを棒に振った苦い経験があります。万が一に備えてあまりにも緩い所は走らせたくありません。甘いのかもしれませんがそこはこちらがコントロールしなければ分からないと思います。最大で80m程度になりました。

こうなったら並走しかない(笑)。60m+20mの形でやりました。全力です。すでにこの時点で数人はヘロヘロ。だからといって止めません。最大スピードが出せるように並走にしてきます。絶対に緩められない状況を作る。ひたすら走る。この事が選手にとって絶対にプラスになると思います。前と比べると確実に「練習」が出来るようになってきました。色々な意味で。最後までスピードを維持するようになりましたし、本数も持つようになってきました。長い距離になると厳しいかもしれませんが短長を専門にしていこうと思えばまた別の形を考えています。

並走を4本やってから今度はタイヤ引き。下が緩いので数本程度にしておきました。それだけでもパワーに頼ってしまう状況ですからタイヤを引くとそこが助長されます。とはいえ、前の日からの練習で切り返しの意識をしていますからタイヤ引きでも動きの変化がありました。蹴って進むというのではなく前方向への切り返しで進んでいく。ここが少しずつ結び付いている感触を得ました。なかなか面白いと思いますね。

さらに並走4本。ここで終了です。80mを4本走ると320mです。うちの今の練習ではトータルで1500~1800mくらいでしょうか。少ないと感じるかもしれません。が、短い距離だけでこの距離を走るとなるとかなりの本数だというのは分かってもらえると思います。冬期練習だから走り込むというのではなく普段の練習からこの手の練習携帯です。質を上げていく中で力を引き上げていきたいと真剣に考えています。

見ていて本当に面白いと思います。一本一本声をかけたり、話を聞いたりする中で積み上げていく楽しさがあります。これが少しずつ結果につながっていけば良いと思います。本人達も変化を感じられるようになっています。まだまだこちらとしてもできることがあると思っています。時間が欲しい。心の変化は明らかです。まだまだですが明らかに「チーム」として機能しつつあります。もちろん満足はしてきません。考えて動くという部分に関しては足りませんからね。

長くなりました。走ると決めていたのでしっかりと走りました。次にどうやって練習を組んでいくかをしっかりと冷静に考えていきたいと思います。
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まだやれることがある

2016-01-28 | 陸上競技
水曜日、この日は今週唯一天候がまともという予報でした。後はひたすら雨予報。困ったものですね。雪と雨で練習が思うようにできない。なんだかんだいってやはり走らないとダメだと思っているので。

この日の朝は午後に備えての準備。短距離系はドリル。ポールとやりは基礎練習としました。ポールを選手がやり始めたので可能な限り練習させています。専門家から言われたことをひたすらやらせています。私も可能な限りグランドで見るようにしています。ポールをやる学校はそれほど多くない。ポールに特化している学校は一校だけ。そこの学校に比べると触っている時間や専門練習をする時間は圧倒的に少ないと思います。それでも教わったことを最低1時間は毎日やっています。私自身が指導できない分、教わった事を徹底的にできるようにして次に教わるのが礼儀だと思っています。毎日1時間のポール練習が少ないと言われるのかもしれませんが。

ちなみに女子のポールを始めました。これまでの私のやり方をかなり変えています。先日研究発表会で競歩の指導者が話をしていました。競歩という種目は「他に出るものがないから出るという雰囲気がある」と。長距離を走ってもそれほど速くない。仕方なしに競歩に出ている。そんな状況が続いているから競技レベルが上がらないのだと。競歩もかなり特殊な種目だと思っています。指導できる指導者がほとんどいません。自然と選手も少なくなる。が。適性のある選手を発掘してそこの種目で勝負させたら面白い。そういった趣旨の話もされていました。

うちの女子のポール選手。走る方にもかなり魅力があると思っています。が、身体能力が高いのでポールをやって全国を目指してみないかという話をしました。種目選択ですね。一番戦える可能性がある場所で勝負をする。これまでの私は「スプリント」に対してのこだわりが強かったのでそこだけに特化していました。かなり前にも書いていますがポール選手を抱えていた時に「ひたすら走らせる」ことしかしていませんでした。12秒後半だった選手が気がつくと11秒2まで記録を上げましたがポールの記録は4m止まり。可能性を潰していた。ポールを教えてもらう環境がなかったというのもありますが。

その辺りのことも考えて私自身挑戦してみようと思っています。まだまだやれることがあるのです。もちろんこの手の専門的な事は専門家に頼らなければいけません。頼れるところには頼る。だからと言って頼るだけではなく私にできる事は最大限にやる。せっかくやるのであれば「一生懸命にやる」事が必要ですし、「勝つためにやる」事が大切だと思っています。特殊な種目ですし多分県内では誰もやっていないでしょうから「そういう所を狙っている」と揶揄されるかもしれませんが、私は本気でやろうと思っていますから構いません。「人がいないからやる」わけではなく「戦えると思ったからやる」のです。

まだやれることがある、というタイトルにしています。これに対しても思う事があってつけました。自分自身でもっともっと勉強していけばやれる事があると思うのです。ここで気をつけないといけないのが「生兵法は大怪我のもと」という部分です。少し種目をかじったから、他の指導者に教えてもらったからといって「自分は指導ができる」と思い込まないことが重要だと思っています。中途半端な知識をひけらかして選手に「もっともらしい事」を言う。これで選手にはそれなりに面目が立つかもしれません。しかし、その選手のことを思えば「素人」が偉そうにあれこれアドバイスするとかえってマイナスになると思っています。

出来ないことははっきりと選手には伝えても良いと思っています。変なプライドを持っていたら選手にはプラスになりません。この世で一番カッコ悪いことは「分かったふりをする」事かなと考えています。選手に対して知らないことをあたかも知っているかのように振る舞う。これにより誰かプラスになるのか?自分自身が選手に「知らない」ことを示すのは人によっては嫌なことかもしれません。しかし、本当は分かっていないのにもっともらしい事をいうと間違った技術を身につけることになるかもしれません。それってかなり無駄な時間だと思っています。選手のためになるかどうかを考えたら「分からないこと」は分からないときちんと伝える必要があると思います。もし私が分からない種目に対して「これはこうだ」と断言したらきっと選手は信じると思います。しかし、間違っていた時にどう責任を取るのか?取れません(笑)。

その代わり専門的な知識で教えてもらったことに関しては徹底してやります。それしかできないから。知ったかぶりをしてやるのではなく、きちんと理解してからやる。もちろん、やっていて分からなかったら恥ずかしくもなく選手に聞きます。見ていてこう思ったんだけど?と。それが正しい疑問なのか間違った疑問なのか分かりません。だからこそきちんと聞かないといけない。やっている選手たちが教わってきたことから私自身が学ぶことも多いからです。

私のような「素人」が見ていて分かるかどうかは疑問です。が、ポイントだけに絞ったら間違いなく分かります。やっている本人たちに確認してみる。本人たちは気づかないうちに動きが崩れていることだってあります。だからこそきちんとやれるようにする。崩れた動きを修正して正しい癖をつけていく。前からしつこく書いていますが「やっておけ」という練習が嫌いなのはここです。変な癖がついたら直らないのです。分からないからこそ分かる所を丁寧にやっていく。

陸上は素人だから、という顧問の先生もいるはずです。良いと思います。私たちのようにひたすらやり続けて現場であれこれやり続けるのは特殊ですから(笑)。だからこそ、自分にできることをしっかりとやっていく事が大切だと思います。技術指導が出来なくても生活指導は徹底するなどのできることをやる。で、専門的な部分は分からないから教えてもらいに行こう!という流れができると選手も受け入れてもらいやすいのではないかなと思っています。

私にもやれることはある。恥ずかしくもなんともありません。プライドを捨てることなんて簡単なことです。出来る人と比べて出来ないことに劣等感を持ってそこにこだわっていたら自分自身が前に進めません。誰のためにもならない。だから私は恥も外聞もなく人に頭をさげる。それで選手にプラスになり、自分自身にもプラスになるのであれば土下座でもします。

私にやれること。そこだけをしっかりとやりたいと思います。
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ドリルとは異なる形でやる2

2016-01-27 | 陸上競技
続き。

話が逸れまくるので先に進みません(笑)

スプリット系の動きをやりながら走りにつなげでいくことで少しずつですが動きに変化が見られました。面白くなってそこを追求してみようかなと思いました(笑)。走りと組み合わせながらですが。

前の記事のようにやってから今度はBOXを使った足の入れ替え→スプリット(速く)→スプリット(高く)をやってみました。BOXが少し高いので速くという動きが微妙でしたがこれはこれで面白いなという感じです。やってからそのまま走りを意識する。終わったら3本程度スプリントで40mを走る。さらに調子に乗ってスプリット(速く)→スプリット(高く)→椅子を使ってのジャンプ(高く)をやってから動きの確認。何をやっているのか分かりにくいですよね(笑)。

高く飛ぶことで少し「重心の移動」をさせています。ハードルを使ってハードル走をするのと同じかなと。ハードルの場合は前方向に飛ぶ中で重心の移動を作ります。が、この狭い室内ではそれはできない。だから少しだけでも「重心の移動」を体感できるように垂直方向へのジャンプで「浮いている時間」を作る。その感覚を前方向に変えていくために少し走る。断っておきますが正しいかどうかはわかりません。何となく私が目の前で練習を見ていて感じたのでそれをやっているだけです。実際にやっていく中で動きが変わるというのは確かでした。

私自身も面白くなってきたのでついに道具まで使うことに。オーバースピードトレーニングのための「チューブ」を投入。室内ですが30mくらいは引っ張ることができます。垂直方向への腰が移動する感覚が少しつかめてそれが走りにつながってくる感じがあったのでさらに水平方向に変えてみようかと。トゥトレです。引っ張ることで無理矢理にでも重心の移動を生み出す感じですね。力を使わずに楽に腰が進む感覚を作る。室内でやるなんて聞いたことはありません(笑)。もちろん私もやったことがありません(笑)。

これは選手たちにとってかなり良かったようです。まー初めてやる練習だから楽しくできたというのもあるかもしれません。スパイクを履いていないのでどこまできちんと出来るから分かりませんでしたが、狙い自体はオーバースピードではなく「腰が楽に進む」という感覚。本来の目的とは異なる練習かもしれませんが(笑)。この手の練習をすると怖がってブレーキをかけながら走ってしまうことがあります。しかし、前の段階でスプリットをひたすらやっていたので「速く回すことで対応する」という意識が自然とできていた感じがあります。

引っ張ってはスプリントを何本か繰り返しました。感覚的にはかなり良かったのではないかと思っています。いや、本当に面白い。

これまでの流れとは少し違ったのは確かです。ドリルとは異なる動きの中で走りを作っていく。いや、ひょっとしたらこれもある意味ドリルなのかもしれない。何がドリルで何がドリルでないかといわれると自信がなくなります。基本的なことを繰り返してやっていってそれを身につけるというのがドリルとい動きが感じで考えています。そこからするとこれだけ繰り返したら「スプリット」もドリルとして位置付けられるのかもしれないですね。

トレーニングに関しては「動きながら鍛える」という部分をかなり重視しています。漠然とやるのではなくきちんとやる。しつこくしつこくやっていく。苦しくなってきた時には近く行って頑張らせる。これをどれだけ繰り返せるかです。やるべきことをきちんとやっていくという姿勢を簡単に持てないからこそ、指導者が付きっ切りでやらなければいけなくなります。そしてコンセプトを持って「動きながら鍛える」のです。これも私が勝手に思っているだけなんですけどね(笑)。

実はそれと同じことが「スプリント」に関しても当てはまるのではないか。こんな当たり前のことを今更書くのか?と言われるでしょうね(笑)。ドリルをドリルで終わらせないための工夫は必要なのだと思います。今まではドリルをやって走るという感じでした。膝締めなどは速い動きの中ではできません。前に進み始めるとここの動きか崩れてしまう。だから重心の移動が小さい中でやっていました。そこから段階を追って少しずつ重心移動へと結びつけていく。しかし、それが本当に正しかったのか?

実際はドリルと走りの間にもうワンクッション置く方が良いのかもしれないと勝手に考えています。これも師匠から以前教わったことがあります。ある意味指導者がシザースをさせていたのですが、めちゃめちゃ膝が開いて私からすれば「え?これって何が目的なんだろう?」と理解できずに質問したことかあります。その時の師匠の返答が「膝が開くことを度外視して他の狙いを持ってやらせることはある」とのことでした。付け加えると「多分、そんなことは考えずにやっているだけだろうけど(笑)」と言われていましたが(笑)。まー細かいことを考えながやっているかどうかは実際にはわかりません。

シザースでも膝締めを意識する。もちろん理想の形としてはそうだと思います。シザースの本来の意味は「ハサミ」ですからスイッチングを意識するような動きなのかもしれません。私は「空中での移動感覚」だと思ってやらせていますから切り替えの部分の意識は弱いかもしれません。シザース的な動きの中では膝から下がバレリーナのように伸びまくるというのはよく見かける光景です。

スプリットの動きの中で「膝締め」は出来ません。それでもやっているうちに走りの感じが変わってきました。ここに到達するまでにしつこくしつこくやってきたドリル的な動きがつながってきているのではないかと勝手に思っています。単にドリルをやって走りにつなげていた部分からもう一工夫して「つなぎの動き」というのがあると面白いのかなと思っています。上述のシザースのように「一般的に言われる狙いとは別の狙い」を持った動きをさせても良いのではないかと。「動きながら走りにつなげていく」という部分をもう少し考えてみたいなと思っています。

考え方に柔軟性がなくなるとなかなか「思い込み」から抜け出せません。これまで私自身がやってきた練習の中でしか判断ができなくなるからです。完全な思いつきでしたがこういう「動きながら走りを作る」という部分も必要だと感じました。これが出来ることでこれまでやってきた下積みが一気に花開くこともあると思っています。

実際にこの日は室内で40m位の距離を20本近く走っているのではないかと思います。さらに他の動きも入っていますから走る量としてはそれなりにやっているのかもしれません。

まとまらない話になっていますね。頭の中を整理するつもりで書いているのですがドンドン話が逸れていく感じがあります(笑)。誰も止めてくれないので話が大きくなります。練習中にこれだけあれこれ考えながらやっているんだなーと自分でも呆れます(笑)。

少し練習でやったことを書いてみました。恥ずかしいのであまり書きたくはないのですが(笑)。こんなことを書いていますがひょっとしたら「誰かのヒントになる」かもしれません。そうなると良いなと思っている部分はあります。

ひとまずこれくらいにしておきます。長すぎて怒られるかもしれません(笑)
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ドリルとは異なる形でやる

2016-01-27 | 陸上競技
火曜日、この日はとにかく寒かった。雪は降っていませんでしたが体感温度は前日よりも低い気がしました。ほぼ一日中小雨が降っていましたが、雪ではないので気温的にはそれほど低くなかったのではないかと思っています。私は寒さに弱いのでこの季節は苦手です。

朝から外で出来る感じはなかったので室内で補強。BOXを使って早く動いたり、マークを使ってのスケーターズジャンプをしたり。最近できていないなと感じていた練習内容です。 これはこれで面白いと思いますね。

午後は前日に引き続き補習が実施されたため最初から参加できる選手が少ない。天候は上述のようにずっと小雨でした。坂道を走りに行くという気にもなりませんでしたから実習棟の廊下で。下が硬いのでそこだけは気がかりですが、やりたいことはできるのでありがたいことですね。

人数が少なくアップも盛り上がらないのでスケーターズジャンプで35mくらいの距離をひたすらやりました。私としては軽く身体を動かしている感覚だったのですが「これはアップではない」という声がチラホラ。最初の1往復くらいで大臀筋が筋肉痛になったと言う者まで(笑)。うーん、こうなったら徹底的にやろうと思ってほぼ休まずに20分くらいバリエーションを変えてやっていきました。汗だくでしたね。

この日はドリルを中心にやっていこうと思っていたのですが何となく別のことをやってみようかなという気になりました。何故だかは全くわかりませんが。先週の土曜日に砂浜でスプリット系の練習をしました。それが頭の中にあったのかもしれません。だからどうなのかと言われると全く分かりませんが「やってみたいな」と思う練習が浮かんできたので導入。

スプリット系の動きを組み合わせていって少しずつ走りにつなげていく練習としました。スタートの姿勢での足の入れ替え→その場でのスプリット→腿上げ。練習の課題を「切り返し」に置いていたのそれができる練習をしっかりとやりたいなと。これまでの練習パターンとしては最初に徹底的に「ドリル的な動き」をやっていました。段階を追って地道に動きを作っていく。前任校ではその流れで「成功」したと思っています。しかし、それしか自分の中に形がない。それが万人に当てはまるのかどうか。そこは前から自分の中に引っかかる部分でした。まー、この部分は「後付け」的な感じがありますが(笑)

何度かその練習を繰り返して階を移動してスプリント。見てみると案外面白い。ここに面白さを感じるというのもどうなのかという気もしますが(笑)。1階は40m程度の距離ですが2階は60mくらいはあるでしょうか。止まることも考えたら走れる距離が40mくらい。中間につなげていく部分で終わってしまうというのはありますが進む感じをつかむためには動きの部分もスプリントが両方できるというのは必要だと思います。脚を前に運ぶ動きをひたすらやっていたらこれだけで少し良くなりました。

私としても学習していますから、ここだけの動きで終わったらダメだというのは当然分かっています。どれだけ足運びが速くなっても「重心の移動を伴わない動き」になっていたらこれは全く意味をなしません。ラダーが速くできるから足が速いというのは並列に並ばないのです。「速く動く」事が出来るから「速く走れる」のではない。理想は「速く動く」ことをしながら「速く進む」のです。何の話か分かりにくいですよね。まー微妙な表現なのでこの辺りで止めておきます。混乱を招くので(笑)

動きに変化が出てきたなと感じたのでそこからもう少し別のことをやってみました。スプリットを高く飛ぶようにしてみました。スタートの動き→スプリット(速く)→スプリット(高く)という感じです。そこから感覚を確認するために少し走って終わる。この手の練習というのはどこでもやっているのでしょうか?他の練習パターンを知らないので特殊な練習なのか一般的な練習なのか分からない(笑)。思いつきでやっているので(笑)。「走る」事を少しずつ細分化していき「要素」を抜き出して強調する。それを走りにつなげていく。

ドリルを徹底的にやるというのは何度も書いています。これも要素を抜き出してやっています。が、こちらは本当に一部の動きを抜き出しているのです。足運びという部分を強調したりする。そこから腰の移動なども抜きだす。各部分の動きをある程度の連携を取りながら抜き出して行います。悪くいえば「ドリルをすることが目的」となることがある。この動きが上手いからといってほんとうに速いのか?と言われると微妙かもしれません。だからといって「何もしなくても速い」選手とは違い地道にやって組み立てていかなければいけない部分もあるのです。

が、これだけに特化していたら「ドリルは上手いが走ると遅い」という何のためにやっているのか分からない状況が生まれます。ここを走りにつなげないといけない。そういう部分ではドリルなど一切やらずに走るだけの練習の方が効率が良いのかもしれません。まー私はきちんとやっていく方が「確実に力が上がる」と思っていますからそれをやるのですが。ここに信念というかきちんとした「想い」があるならそれで良いと思います。本当は分かっていないのに「分かったふり」をしてやるというのは良いことではないでしょうから。ここは私自身も気をつけないといけなくなりますね。

うーん。長くなってきましたね。相変わらず話が飛びます。続きはまた別に書きます。
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