kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

今年の締めくくり

2015-12-31 | 陸上競技
12月31日となりました。あっという間に時間が過ぎてしまいました。今年も1年間blogを書き続けてきました。あえて書きませんでしたがblogを書き始めてすでに10年を越えました。同じ事を10年間やるというのは簡単な事ではありません。私なりに考えながら書いてきましたが、「不適切だ」と指摘を受ける事もありました。それ以上に応援してくださる方の数が多く「見てますよ」と言ってくださるのが支えとなります。

今年は転勤もあり様々な環境が変わりました。その中で戸惑う事の方が多い生活を送る。通勤時間もかなり増えて自分自身の時間を作る事ができなくなる。まだまだ慣れたとは言い切れない感じですね。目まぐるしく毎日が過ぎていってしまう。指導に関しても本当に考えさせられる日々でした。

そんな中で支えてくださる方々の存在があり、なんとか自分自身を保つ事が出来た気がします。指導スタイルも随分変わってきたかなと。ひたすら鍛えるという部分が少なくなりました。方向性が異なったりする部分もあり、一気に自分のカラーを出していく事の難しさもあります。それでも「今のままで止まっておくのは違う」と思ってやってきました。

何とかここまでやってきて少しずつ形になってきたかなと感じています。少しずつ受け入れてくれる選手も出てきている。その選手達のためにできる事を最大限にやっていきたいと思っています。書き方に関してあれこれ言われるかもしれませんが、大して問題はないと認識しています。本当におかしかったら親しい人達が指摘してくれます。

色々な環境の中に立たされたことで本当に大切なことが見えてくる。誹謗中傷されることもある。あーこういうことねっていうのも分かってくる。これも勉強になるなと思いました。これも環境が変わったから学べたことなのかなと。

来年はもう一度スタートを切りたいと思います。チームを作るのに5年はかかると言われます。しかし、そんなに悠長なことは言っていられません。指導する部分では負けられない。それくらいの気持ちでやっていかないといけないと思っています。「指導に関して調子にのるな」と言われたこともあります。ではどのような指導が素晴らしくて万人に受け入れられるのかを示してもらいたい。ある程度自信を持ってやっています。それがないと指導する場面には立てないと思います。

私に出来ることを最大限にやる。そういうスタンスを変えずにやっていきます。

応援してください。見守ってください。今の状況が1年後にどうなっているか。全力でやっていけばきっと伝わる部分があると思っています。

来年もよろしくお願いします。
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練習納め2

2015-12-31 | 陸上競技
続き。

芝生を使ってからの練習を終え、そこからは階段へ。片足ジャンプをしました。これは私もよくやる練習ですね。が、距離を置いてみることで新しい発見があります。筋力がない選手は軸足で支えることができません。やはり基礎筋力。それでも久々に見るとこないだまで全くできなかった選手が少しできるようになっています。筋力があまりない選手はこの手の練習は苦手だと思います。それでも諦めずにやり続けることでできるようになる。練習は偉大です。

そのままもも上げのような動き。本当は一段飛ばしで走りたかったのですが広くてバウンディングのようになってしまうので諦めてそちら側の動きに。これも見ていると面白いですね。膝が前まで出ない走りをする選手はこういう動きも苦手。そういう部分も含めて客観的な視点は必要になると思っています。かなりの本数をやっていました。

途中、少しだけ話をしました。blogにも書いてたA選手の話。「最後まできちんと走り続けること」を心掛けているという部分を伝えました。少し手前でスピードを緩める選手もいるが自分は絶対にそれはしない。どんなにキツくても最後までやり抜く。それは走るだけではなくすべての部分に繋がっていると思っています。物事に対する考え方だから。強い選手であっても当たり前のことを当たり前にやるという部分を大切にしているのです。自分たちも強くなりたければ「当たり前のことを」をきちんとやる。やればできることをやり続けることが大切なんだと思います。

スパイクを履いて階段から芝生の所まで駆け上がる練習も。芝生のところにマークがあるのでそこまでは走り続けるというものでした。毎回ペアを替えながら競争。普段一緒に走らない選手と走る。刺激を受けます。S先生が一本ごとにマークの位置を変えます。どこまで走るか分からない(笑)。全員がマークまで必死に走っている姿がありました。色々なパターンの練習をする事で何かをつかむ可能性があります。そのためにも様々なパターンの練習をやってみる必要がある。面白いですね。

3時間半程度色々な事をやったのでここからはトラックに戻っての練習。走る事にしました。もうかなり走ってはいますがそれでも走ります。そういう日にするというのは決めていました。少し走って楽しくやって終わりという練習納めは私のスタイルではありません。「楽しくやる」というのは雰囲気の問題であって、練習自体は決して楽しくはない。走る量はかなりですし、やると決めた事に対しては妥協しません。こちらが妥協していたら選手はもっと妥協します。そこを高くしていく事も必要。

リレー形式で走る事にしました。4人1チームにして実施。S先生にも参加してもらって走りました。300mトラックを1周。4継と同じように4人でつないで走っていく。カーブがキツイので内傾をかけるのが大変だったようですがそれでも走り続ける事にしました。エンドレスリレーのように差がつかないように勝負できる仕組み作る。これだけで全然違いますね。合宿でもやっていますが「全力で走る」ための工夫をしっかりとやっていきたいと思っています。

男子3チーム、女子2チームでひたすら走る。途中体力的に不安がある者は大丈夫かもしれませんがこちらが指定して休ませる。5セットくらいやったでしょうか。最初はなかなか声も出ませんでしたが最後の方はお互いに応援しながらリレーをしていました。前任校の選手達にもずいぶん助けられている感じでした。うちの選手達もこうやって自分達で雰囲気作りができるようになると全く違ったものになると思っています。それを感じながらやっていたかどうかは分かりませんが本当に大きな事だと思います。

1人では決してやり遂げられない事であってもこうやって人が集まれば練習はできます。一生懸命やっていればS先生のように力を貸してくれる指導者も出てくる。かなり良い雰囲気でやっていく事が出来ました。もちろんS先生にはリレーにはフル参加してもらっていましたが(笑)。若いうちはこうやって身体を動かしながら選手と関わる事が大切だと思います。かなり走っていました(笑)。女子も数人はかなりの競技レベルなので気は抜けなかったようです。最後はぐったりしていましたね(笑)。

疲労が蓄積したので最後はダイナマックスを使ってリレー。走りと同じ形式でやりました。これもしっかりとできたと思います。トータルで4時間半程度やったでしょうか。もう少しやっても良かったかなという気はしていましたが。来年はもう少し引っ張ってやってみたいなと思います。補強系が足りない気がするのでそこの部分の工夫ですかね。すべてが良いわけじゃないなと。足りない部分を上手く組み込んでいく工夫はしたいと思います。

最後に話をしました。一生懸命にやっているからこうやって支えてくれる人が出てくる。そこには感謝しないといけない。更には合宿でのYコーチの話も。「周りからよくそこまで出来るね」と言われる。周りから見たらそんなにキツイ事をなんで出来るのか不思議だと言われる。しかし、自分にとってそれは「当たり前」の事。キツイけど強くなるためにはさせて通れないのだから。

この中に「歯磨き」をして来なかった者がいるか?「顔を洗う」のを忘れてきた者がいるか?多分いないはずです。なぜならそれは「やるのが当たり前」だからです。特別意識しなくても「やるのが生活の一部」になっている。練習や補強もそうなるまでやっていかないといけない。それが出来る選手は必ず強くなると思います。頭で理解しているだけではなく、こうやってしつこくしつこく指導者側がアプローチしていく必要があると思います。それがいつの間にか選手側が自分で前に進み始める日が来る。そう信じています。

色々とあった9ヶ月間でした。人生観が変わるような出来事も山のようにありました。それでも選手達は少しずつ「競技者」になってきています。周りから見れば「まだまだ」なのは分かっています。これまで指導してきた選手達と単純に比較はできない。が、それでも少しずつ確実に変わってきている。今年はそれで十分なんじゃないか?そう思っています。これを本物にしていきたい。それができて初めて「教育活動」としての意味が出てくる。

終わった後は参加者全員が良い表情をしていました。これで良いと思います。不平不満を挙げてやっているのは面白くない。やる事みんなで一緒にやるから楽しめる。そう感じています。他校との交流の中で選手は大きく成長しています。これからだと思っています。一から何かを始めるというのは本当に大変な事です。それでもこちらが諦めたら何もできない。

応援してくださる方々がいる。それだけでもありがたい事です。しっかりと次に向けて進んでいきたいと思います。良い練習が出来ました。
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練習納め

2015-12-31 | 陸上競技
12月30日、練習納め。前任校と一緒に練習をしようという事にしていました。あとは卒業生にも参加してもらいました。関西の大学に進学して競技を続けています。今年1年間はほとんどまともに走れませんでした。中四合宿時に顧問の先生からワザワザ連絡を頂きました。少しずつ復調しているということ。12秒4台の選手と競り合えるようになってきているという話をして頂いたのでこちらとしても、地元でできることをしておきたいと思っていました。何とか走らせておきたいなと思っていたので参加してもらうことに。

残念なことにうちの選手が私用により数人参加できませんでした。様々な状況があります。練習納めですから全員参加できるのが理想だと思っていますが、これも今年は仕方ないのかなと思っています。年末ですから突然の用事が入る事もあると思います。早い段階から「予定表」を準備していたのですが、来年は最初の段階から練習納めは30日と示しておきたいと思います。せっかく刺激を受けるチャンスですから。来年は色々な選手を誘ってやってみたいなと思っています。

長く練習をしたいと思っていたので8時半練習開始としました。この時間帯はかなり冷える。芝生の上は霜が降りて凍っていました。芝生を使って走りたいと思っていたのですがこの状況では危ない。そのためしばらくはアップを兼ねて他のことをすることに。ちょうど20人いたので4人グループを作ってダイナマックスを使ったアップ。300mトラックをフロント投げ&バック投げで回りました。更にはその流れの中で走りをバック走にして更に実施。これだけで汗だくでしたね(笑)。ちなみに霜柱があったので写真撮っておきました。



そこから更にはラグビー走を実施。これも色々なパターンで。普通は2人1組でやるのですが今回は4人1組で。色々とやりながら身体を動かします。単純に何かをするよりはこうやって道具を使う事で飽きずに練習ができます。疲れるかもしれませんがそれでもしっかりと身体を動かすことができる。少し休みを挟んでマークを使った練習。走るというよりは様々な動きをするという感じでしょうか。ゲーム性を取り入れながらやっていきました。

このタイミングで親しいS先生が練習に来てくれました。練習見学に行きますねーという話でしたが、この時点で指導交替(笑)。そこからしばらくS先生に練習を任せることにしました。毎回私が指導するのではなく頼める先生に指導をしてもらうことで大きな刺激となります。毎回決まった練習をするだけではなく様々な刺激を受けながらチーム作りをしたり、選手を育てていくというスタンスを持ちたいと思っています。ナイスタイミングだったので突然頼みました(笑)

芝生の霜が溶けていたのでそこから芝生で練習。坂道を使ってやりました。サイドステップをしっかりとやって更にはそこからラン。バウンディングからランなどをしっかりとやってもらいました。細かいところを指導してもらいながらですね。こちらとしてもやりたい事をやってもらう方が効果があると思います。こちらに気を使われずにお願いしますね~と頼んだのでかなりの本数をやってもらいました。

いつもは近くで自分のところの選手だけ見ているのですが、こうやって他校の選手と比べながら客観的に見てみると色々なことに気づきます。私自身が視野が狭いですからこういう機会も大切だと改めて思いました。抱え込む指導スタイルよりも色々な人の目で見てもらうことが様々な変化を生み出すのではないかと。

気がつくと長くなっていますね(笑)。記事を替えますね。
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学校に戻る

2015-12-31 | 陸上競技
長々と合宿について書いてしまいました。本当はもっと細かく書いておきたいのですがキリがないのでこの辺りで止めておいた方が良いかなと(笑)。真面目に書きすぎるので。どのような合宿だったかは何となく伝わったかなと思います。本人達の感想を聞く機会がないのが残念ですが。

そういえば1日目の練習が終わった時に選手達に話をしていました。課題を明確にするためにアンケートに答えてもらったのですがその時にプラスアルファで話を。今回の合宿に対してのアンケートがプログラムの一番最後についていました。それを必ず出して欲しいという話をしておくようにと言われていたのでその話を。
そのタイミングで感想に「本当に良い合宿だった、と宿舎に戻ったらすぐに書くように!」とお願いしていました(笑)。小心者ですから(笑)。実際に直接話が聞けたらどうだっかは確認してみたいですね。

合宿翌日からは学校の練習に参加。当然ですがこちらを疎かにすることはできません。この日はかなり負荷をかけておきたいところだったのですが、全体の流れもあり2時間限定の練習。不足する部分はありますが今年は仕方ないかなという気持ちもあります。

最初に少しだけ話をしました。まずは参加した選手から話をしてもらいました。せっかくの機会ですから。やるときはやるというメリハリがついているのが印象的だったと話していました。肌でそれを感じたのであれば大きい。それをどれだけ今後の練習に出していけるかなのだと思います。感じただけで終わってしまったら意味がなくなります。インターハイを狙うためには今の力では届きません。そのために本気になって何をするかだと思いますね。

私からも少し。合宿での話。今回やった練習自体は普段から学校でやっている練習とほぼ同じ。特別な事をやっているわけではない。そこの意味をしっかりと理解してもらいたい。更にはA選手が話してくれた内容も話しました。当たり前の事を当たり前にやる。それが強くなるために必要なこと。最後まで手を抜かずに取り組む。それが出来る選手が力をつけていく。良い練習をすれば力は上がる。そう思ってやっていきたい。

その後はトレーニング。2時間あるかないかな時間の中で最大限にできる事をしていきました。以前に比べるとかなり力が付いてきたと思います。それは見ていたら分かります。前日までは中四国を代表する選手の指導をしていました。うちの選手達もやっていること、やろうとしていることは負けていないと思っています。あとは取り組みの「姿勢」や「心」の部分だと思っています。

シビアな世界を経験したことがない選手達。そこを変えていくためにもこちらにできる事はしていきたい。実社会に出た時に何が役に立つか?誰かに守ってもらってレールを敷いてもらってやる。付きっ切りでやってあげて初めて何かできるというのを抜け出していきたい。所変われば何とやら。同じことを伝えようとしても全く伝わらないことだってあると思います。それでも信念をもって取り組みたいと思います。

良い表情ができるようになってきたと思います。何とか2時間で最低限の練習はできました。足りない部分は各自でという指示だけは出しておきました。どこまでできるようになるかですね。

その後私は補習はやって保護者会。18時くらいまでやりました。さすがに疲労困憊。気がついたら21時前には寝ていました。かなり疲れがあるようです。仕方ない。
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中四国合宿最終日

2015-12-31 | 陸上競技
やっとここまで来ました。長いわ(笑)

3泊4日の合宿も最終日。2泊3日の合宿であれば詰め込んで出来ますが4日となるとかなり大変。ドリルをやるにしてもかなり疲労が蓄積しています。その中で何をするのか。気持ち的に追い込みたいところですが私のように気の弱い人間からすればやはりそこまでできません(笑)。前日の走練習が終わった後から「全員で何かやる」という部分を心掛けるようにしていました。初日から走る練習などにほとんど参加できていない選手もいました。一体感を持たせたいという気持ちがありました。そこまで考える必要があるのか分かりませんが。追い込むというよりは「みんなで一つのことをやる」という感覚でやっていきたいと思っていました。

また、Yコーチも参加してくれているので最終日は「補強をする」と決めてみんなで一緒にやっていきたいなと考えていました。主導権をYコーチに譲りしっかりと鍛えてもらうことにしました。選手たちには最初からそういう話はしていました。強くなるためには「股関節周辺の強化」とか動きのタイミングが大切になってくる。やりたい動きがあったとしても基礎筋力が無ければその動きは出来ません。だからこそきちんと補強をしていかなければいけない。更には体幹強化ができなければ走る時にムダが増えてしまう。私は補強が好きというのではなく「何が大切か」という話だと思っています。言葉だけを捉えても意味がないですからね。

最初は少しだけ私が。毎回のことですが遊びながら鍛えるという感覚で。ペアでダイナマックスを使っての競争を。色々な種目を15分くらいやりました。これだけでかなりテンションが上がります。様子を見てみるとかなり筋肉痛の様子(笑)。こればっかりは仕方ない。数日間、やったことのない動きや股関節周辺を動かしまくっていますから筋肉痛になるはずです。私でさえハードル壁抜きをやったお陰でお尻が筋肉痛になっていました(笑)。選手はそれ以上です。それでもやります。

Yコーチには腹筋や背筋、側筋をやってから内転筋や股関節周りの補強をしっかりと教えてもらいました。事前に少しだけ打ち合わせをしていましたが基本的にはお任せ。かなり丁寧にやってくれました。色々な種目をやる中で得意な種目と苦手な種目が出てきます。逆にいうとそこの部分が弱いということ。それを理解するだけでも全然違ってくると思います。股関節周辺の補強も。前日にやったハードル壁抜きをもっと効果的にする動きもやってもらいました。私自身も今後の練習に取り入れていきたいなと思うトレーニングでした。

オーソドックスなものもありました。実は目新しい補強をやるのではなく基礎的な動きをきちんとやる方が効果が高いのだと思います。それなりにやる補強とポイントを理解した補強をやるのでは全く違ってくる。そこの部分を私自身が確認できたというのも勉強になりました。

最後は私があれこれやらせることに。股関節補強と体幹補強を織り交ぜながらひたすら。私的には明るく楽しく補強をさせたいという気持ちがあります。基本的に補強は辛いものです。意識しながら鍛える事といつの間にか鍛えられていることの違いはあります。嫌なことをいつの間にかできるようにしていくという部分。今年1年間で私の指導のスタンスや幅も大きく変わってきた感じがあります。それにより練習に参加してくれる選手たちの表情が明るくなる。メリハリをつけながらやるように心がけました。

最終種目は全員で一つの種目を。これは盛り上がります。あと少しで終わるというのもありますし(笑)。大きな声を出しながらやっていく。みんないい表情でやってくれていました。これにて終了。

最後は少しだけ話をしました。この冬は勝負の冬になるはずです。A選手が言っていたように冬期練習がきちんと出来れば驚くほど強くなります。でも苦しくなるときもある。今回の合宿に参加して練習をした。が、自分の力だけでそれが出来たわけではない。グランドを見れば片付けをしてくれている運営役員の方がたくさんいます。家に帰れば自分がやりたい事をやらせてくれている保護者がいる。毎日の練習を見てくれる顧問の先生がいる。苦しい時にはそれを思い浮かべる。支えてくれる全ての人に恩返しをする。その気持ちで取り組んだらきっと良い練習ができるようになる。

今回の合宿で多くの選手が仲良くなった。このメンバーだったから良い練習ができたと思います。お互い支え合いながら、協力をしながら練習を進めてきた。しかし、実際はこのメンバーの中から6人ずつしかインターハイには行けない。どれだけやったとしても7位となったらインターハイには届かないのです。練習で苦しい時には一緒にやったメンバーの事を思い出してもらいたい。あの子はもっと努力しているかもしれない。このままだったら勝てない。そう思えばもう一度気持ちを奮い立たせることができる。ライバルの存在を常に意識しながら練習をすることができればきっと良い練習ができると思います。

私もこの子達に負けないような「強くなりたい」と思って練習に取り組める選手達を育てていきたいと思います。そして大きな舞台で戦わせたい。簡単なことではありませんがそのチャンスはある。そう感じることができました。

限られた時間でしたがこうやって必死に練習をする選手達と一緒に過ごすと情が移ります。口だけではなく本当に行動できる選手達。素晴らしいと思います。指導者として成長するための刺激をもらいました。これからここで学んだ事を多くの選手達に還元していきたいと思います。本当に良い機会を与えてもらいました。選手や運営の方に感謝してこれからもやっていきたいと思います。

長々と書きました。記憶があやふやになっているところもあります。それでも記しておきたいなと思っていました。心から感謝します。ありがとうございました。
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中四国合宿3日目~爆発的乳酸蓄積~

2015-12-30 | 陸上競技
更新だけをしていたらもっと簡単に終えることができるのですが、他にもやることがあるのでなかなか進みません(笑)。それなら妥協して話をまとめろという話なんですが。

3日目午後、走り込みとしていました。合宿が始まってそれなりに走っていますが心肺機能や乳酸耐性を高めるという練習はできていません。ヨンパをやるためにはここの部分は避けて通れない部分です。この手の合宿でやると面白い練習携帯が鳴りるのでやる事にしていました。

午前中かなり動いているのでアップは最小限でいいだろうと思い、マークアップを実施。これも少し前に思いついた練習です。誰かがやっているというより「思い付き」で始めた練習。これも負けたら罰ゲームという形で進めていきます。ルールが難しいとそれを覚えるだけで大変になります。できるだけシンプルに。選手たちはこれまでの練習の流れを把握してくれていますからかなりやりやすい。マークを使って身体を動かすだけですがワイワイ言いながらやっていました。これですでにアップは十分。

スパイクを履いてからダイナマックスを使ったスキップ走。これを数本やってから早速走練習へ。150mをリレー形式で。少しルールがあるのでそこの部分は早い段階で資料を渡して理解してもらう事に。数人は把握できていませんでしたが「一緒に走る人について行く」ことで対応。今回はYコーチが走力でチーム分けしてくれたのでそれに従い実施。ポイント制にして上位チームには「豪華景品」を出すことに。まー大したものではないですが(笑)。7チーム作れたので4チームと3チームの2組に分けて走ることに。

エンドレスリレーと言われるものと似ていますが基本的に勝負にならないと全力は出せないと考えています。毎回毎回リセットして全力で競争する。昨年合宿でやった時には4本3セットにしました。これは4本目がかなりきつい。その分スピードレベルが落ちます。乳酸が蓄積した中でどれだけ動けるかという部分に重きが置かれます。今回は3本ずつ。何セットやるかは決めていませんでした。3本であればなんとかスピードが維持できる。諦めずに我慢できるレベルの本数ですからキツイはずです。3泊4日の合宿の3日目。疲労度はピークです、その中でもこちらの工夫次第で走ることはできると思っています。

かなりキツイと話していましたが、リレーなので手を抜けません。自分1人が手を抜くとチームメイトに迷惑をかけるからです。いつの間にか全体の連帯感も強くなっていて練習中にひたすら応援するようになっていました。「もう無理だ」と言いながらも走り始めると必死になる。これは本当に凄いことだと思いますね。キツイでしょうし痛いところも多少なりと出てきているはずですが、練習を抜ける選手はいませんでした。我慢しろという気はサラサラありません。怪我をしても仕方ないので。2人ほど少し違和感がと言ってきたので止めました。ここで怪我をして冬期練習を棒に振るのでは意味がなくなりますから。

大勢の指導者の前で走らせています。苦情が来るのではないかという不安もありました。後の懇親会で「あのリレーのやり方を教えて欲しい」と言われる指導者の方もいらっしゃいました。「走らせすぎではないか?!」と言われる恐れが一番気になっていたのですがなんとか乗り切ることができました(笑)。4セットやりましたが良い表情で練習に取り組んでくれたと思います。もう少し走っておきたいなという気持ちはあったのでバトンをダイナマックスに変更してスキップリレー。疲れてきた中での切り返しを重視。とはいってももう既に走るエネルギーは残っていませんでしたが(笑)

時間が余ったので補強をする事に。ダイナマックスを使っての連続投げ。これでグランド1周。フロント投げとバック投げで。Yコーチに任せたのですがバック投げの時にバック走をさせていました(笑)。選手が自主的に望んでいたからとのこと。本当かどうか分かりませんがかなりキツかったはずです。その後も真上投げをやったり叩きつけをやったり。ドッヂボールもやりました。何人かがめちゃめちゃやりたがっていたので。罰ゲーム付きでやったのですが盛り上がりました。もう走らなくて良いという部分もあったのでしょう。凄いテンションでした(笑)。

色々と補強をやって終了。午後も3時間みっちりやることが出来ました。これくらいのモチベーションの中で練習ができれば確実に強くなると思いますね。各県を代表してきているという部分もありますがとにかく明るく元気よくできる選手が集まってくれた感じがあります。本当に良い雰囲気の中で取り組んでくれている気がしました。感謝したいですね。

残り一日、また書きます。
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中四国合宿3日目~スピード練習2~

2015-12-30 | 陸上競技
続き。

基本的な技術練習をやりました。これはハードル選手として合宿に参加して求められていないのかもしれません。しかし、そこがきちんとできるかどうかは大きな問題だと思っています。繰り返し書いていますが速く走れないとどれだけハードル技術を磨いても勝負には参加できません。勘違いしちもらいたくはない。ハードル選手というのはハードルドリルをしていたら速くなるわけではありません。一時的に活躍するかもしれませんがその先はスプリントと基礎筋力です。そこがきちんとできなくてハードルに特化したとしても絶対に結果は出ません。そこを見極められるかどうか。話が完全にそれかけて個人的感情の話になるのでここはそれくらいでやめておきます(笑)。

スプリントを磨くためにきちんとした動きを身につけたい。基本的な動きをやることにしました。初日にやったハードルを使った股関節の動きをここでもう一度やりました。軸足にしっかりと体重を乗せる。この部分がきちんとできるようにならないといけません。これはあくまで感覚的な問題です。軸足に体重がしっかりと乗る。この感覚を身につける。さらにそこに軸を作る。まーうまく表現できないのですがある程度やってもらったらわかるようになります。この時点でかなり股関節にダメージが蓄積しているのでキツかったと思います。そこで股関節の動きをきちんと意識させてからドリルへ。チューブを使って「足運び」を意識した練習へ。ウォークの中で丁寧に実施。さらにはもも上げまで。

脚が回らない方がいいと思っています。関東の方の大学では「足を回す」動きを意識するところもあるようです。その理由をいつかきちんと聞いてみたい。何か意味があってそこにたどり着いたのだと思います。今の私は「直線的な足運び」を意識したい。逆のパターンだと動きが崩れる可能性もありますがこちらの動きをやって走りが崩れるとは思いません。

そこから壁を使った練習へ。これも資料を作って配布しています。モデルは前任校の選手。資料を作ったのでそれに細かいことは書きました。それを参考にしてもらうだけで随分違うと思います。腰の移動のためにハードルを使った練習を。この手の動きも工夫をしていくと随分違ってきます。出来ると思ってやっているのと実際の動きの違い。サポートして腰の移動をさせると「おー」という感嘆の声が。ある程度のことをやっているとは選手は感覚をつかみます。移動する感覚をつかむことで「これまでとは違う」という部分を感じてくれたのではないかと思います。それだけでも大きな意味があります。

移動を作ってからハードルでの動き。まだスイッチングの部分が足りないなと思いますが、股関節周辺の筋力アップが出来れば変わってくるのだと思います。一朝一夕にできることではありませんから継続してやってもらうしかありませんね。それでも移動を作ることの意味は感じてもらったのではないかと思います。そこまでやってやっとスパイクへ。出し惜しみせずにきちんとやっておこうと思っていたので出来ることを、混乱させずにきちんと出来ることをさせたい。

チューブを使ってのダッシュを。ここは課題となる部分がいくつもあります。短時間で習得するというのは難しいですが繰り返しやっていきたい。足の疲れなどもかなりあると思いますから無理はできません。かといって頭で理解するだけで練習出来なければこれも意味はなくなると思います。本数を重ねる。その後、マーク走へ。これも課題があります。指示をして置いてもらい1本走らせました。が、これは違うなと感じて確認するとやはり違う。単純なことですが「道具を使えばいい」のではない。きちんとした使い方でなければ意味がなくなるのです。すぐに修正。きちんと選手に「何のためにやるか」を理解させながらやりました。動き的な変化はかなりありました。

午前中の最後にバトンの並走。私としては通常練習の中に位置づけています。が、初めてやる選手には流れを理解するのが難しいのかもしれません。それでもこちらとしての最大の狙いを実現するためにはこの練習が一番だと思います。疲れもあるでしょうから4本限定。上手くいってもいかなくても4本。それぞれの走力を各自が把握しながらやるのでこれはこれで面白いと思います。上手くいくところもあればいかないところもある。これも練習です。

普段の走りを見ていないので何とも言えない部分があります。あとは本人たちの感覚の部分だと思いますね。すぐに劇的な変化は生まれないと思います。しかし、確実に違いは出てくる。そう思っています。

大きな負荷をかけることはしませんでした。午後に向けてしっかりと準備ができたと思っています。練習は流れです。ぶつ切りにしてやっていくつもりはありません。流れと効率性を重視しながらやっていました。我ながらやりたいなと思っていることに対する時間配分が上手くいきました。様子を見ながら配分を変えている部分もあります。実際に見ながらでしかできないことはたくさんありますから。

残す練習もあと2回。この中で変化を生み出せるか。楽しく練習させてもらえていることに本当に感謝しないといけないなと感じながらやっていました。充実した時間を過ごせていました。自然に笑顔になる。ありがたい。

また書きます。
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中四国合宿3日目~スピード練習~

2015-12-29 | 陸上競技
やっと3日目。我ながらよく書きます。書くことで自分自身まとめることができる。やって終わりではなく自分の中で振り返り作業をすることで見えてくることがあります。周りからすれば「なにをやっているの?」と思われることであっても私の中では貴重な作業です。これがきちんとできると自分の中でもいろいろと変わってくるのと思っています。

3日目、かなり疲れはあると思います。2日目にひたすらハードルを跳びました。これには考えがありました。毎日毎日ハードルを跳ぶというのも必要な練習だと思っています。しかし、疲れてきてしまうとハードル練習で怪我をしてしまう可能性もあります。ハードルは思った以上に衝撃が強い。踏切も着地も含めて通常の何倍ものダメージが蓄積します。普段の学校の練習で毎日ハードルを越えるということはないと思います。合宿だからそれができると言われたら一理あると思います。私としては「普段のスタイルに近い感じでやる」と思っていたので2日目にまとめてハードル練習をしてそこからは「走るための練習」にしようと割り切っていました。

前の記事にも書きましたが「400mHを速く走るために必要なもの」はやはり「走力」だと思います。400mが速くなければどれだけ技術を磨いても勝てません。400mのフラットが60秒の選手がヨンパで59秒を出すことは不可能です。走れなければ勝負にならない。それは間違いない事実だと思います。そのためにしっかりとスプリント練習をしていきたい。これも私の考え方なので「絶対的に正しい」とは思いません。

この日のアップは「鬼ごっこ」にしました。「タグラグビー」で使う道具を借りて来たのでそれを使っての「しっぽ取り」です。タグを取られたら終わり。時間が来るまでひたすら補強。これがめちゃくちゃハード(笑)。みんな楽しそうにやっていましたが気が付くとヘトヘト。ゲームを交えながらアップをすることでサイキングアップになります。しつこいですね(笑)。ひたすら逃げないといけないので休めません。インターバルをやっている感じでしょうか。いきなり走って大丈夫なのか?という意見はあると思いますが今のところ大丈夫です。小学生が鬼ごっこをするのにアップをするか?しません。筋肉量が異なるという部分はあるので一概に言えませんが、少しずつ逃げながら動くことでそれがアップになっているのだと思います。更には「有酸素能力」向上にもつながる。インターバルですから動き続けます。きつくても追いかけられたら逃げることになりますから休めません。アップが終わった時点ですでに汗が流れていました。

そういえばこの日の朝から声が出ませんでした(笑)。叫び過ぎです。仕方ないのでメガホン持参。結局ほとんど使いませんでしたが。いつも以上に声を出していたのかもしれません。「あの指導者無駄にうるさいな」と思われていたでしょうね(笑)。お許しを。

一応スプリントの話をしてからは始めることに。「自慢」と捉えられる可能性はあるのですが、こういう初めての場ではあえて「これまでの指導実績」について話をするようにしています。なんだかんだ言って世の中は「実績主義」の部分があります。今回のように他県から選手が来ている。私のことは全く知らない。更には各学校の指導者が有名な指導者だったりする。そのような場合、「ある程度指導できますよ」という感じで示しておく方が有効だということを知っています。「競技者として結果を残した人」が指導をすれば「あの人がいうことだから間違いない」と感じるのと同じですね。中学時代に13秒1の選手が12秒1~3まで記録を伸ばした。それも一人ではなく短期間で3人です。必要なことをやっていけば「記録は伸びる」という部分を理解してもらえたらと思っていました。

もちろん、普段の練習とは異なる可能性があるので「合わない」と思ったら聞き流してもらって構わないという話もしました。これも前の経験から。中四合宿で自分のところの選手が普段と全く異なる動きを教わって、無理やりその動きをしようとして走れなくなったことがあります。技術的な部分というのは本当に怖いのです。だからこそ「オーソドックス」な動きの話をする。大きく崩れるような動きは絶対にやりません。普段から指導される先生方の「考え方」があるでしょうからそこに従うことが一番大切。やっていくことにヒントがあると思ってやってくれると強くなるチャンスが生まれる。それだけだと思っています。

微妙に長くなりました。うーん、記事を替えておきます。
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中四国合宿2日目4~ヨンパのための専門練習~

2015-12-29 | 陸上競技
やっと午後の練習(笑)。どうなんですかね。まとめる力がない(笑)。

午後は専門的な練習にしようと思っていました。午前中にここに持ってくるまでの課題を一つずつクリアしてきたのでやっと専門的な話。

アップはマークを使ったものにしました。これも学校でよくやる練習。合宿のために特別な練習を準備してくるほど余裕はありませんでした。特にアップに関してはいまやっている内容で「バランスよく鍛える」ことはできていると思っています。腹筋背筋などは減っているかもしれませんが、アジリティなどの部分はできています。何よりも「テンションを上げる」という「心のアップ」ができる。それが今の指導の中には大きくあります。マークを使っていろいろな動きをしました。これだけで十分。

その後は午前中の復習ということで「踏切局面」の練習を10分程度。フリーにして自分で課題を決めさせました。私とYコーチは見て回る。気になることがあればいったん練習を止めて注目させてから開始。午前中に比べるとうまくなっていました。それも面白い。午前練習が終わった後に資料を配布していました。その資料を見てくれた選手もいるはずです。それが顕著に午後の練習に出る。「強くなるため」に参加している。伝わりましたね。

隙を見て室内から外へ。ヨンパの練習としてどうしても外せないのが「曲線のハードリング」です。直線的に入れないのでそれぞれ課題となってくる部分も違います。実は午前連S乳が終わった段階で午後の資料も配布していました。その中にすべて書いていました。ヨンパの特徴は「歩数の切り替えがある」ことと「曲線のハードリング」です。ヨンパで一番スピードが上がるのはどこか。また減速するのはどのような時か。これも考えさせました。

実際は2台目のスピードが一番早い。そこはカーブです。カーブでのハードリングができなければそこでのスピードを殺してしまうことになります。右踏切(左リード)が有利だとずっと言われていますが、実際は右肩が開いてしまう傾向があります。左踏切(右リード)では抜き足がハードルの内側を通過して失格になってしまうことがあるのでレーンの真ん中から踏み切らないといけなくなる。ここも特徴。そのあたりのことを説明して屋外でカーブにハードルを置いて練習を進めました。

午前中の流れの中から「滞空時間」を作るためにリズムハードル。空中に浮いている間に外側に振られてしまいます。そのために腕をどのように使うか。簡単な話ですが意識させながらやりました。そのまま一歩ハードルと三歩ハードル。両足を使いながらやらせました。無理のない距離で設定しています。それでも逆足が苦手な子は苦戦していました。逆足の必要性はヨンパでは必須だと思っています。オール17歩で押し切れるのであれば問題はないと思いますが簡単ではありませんから。

そこからまたも室内に戻り練習。ヨンパのもう一つの課題「歩数の切り替え」についてです。上述の「減速するのはどのような時か」の答え。足が合わずにハードルの手間で「チョコチョコ」となってしまうことです。ヨンパでは2台目のスピードがピークであとは落ちていきます。混成選手がヨンパが強い。これは「ハードル手前での調整能力」が優れているからだと思っています。ここに「ストライド調整」が出てきます。ストライドをうまく変更できる力があれば大幅な減速はありません。実際にどれくらいのストライドで走れば良いのか。35mで減速せずに1歩増やすためにはどうするのか。通常10cm程度ストライドを狭くする必要があります。これは正直「感覚」だと思っています。ランダムハードルなどでハードルとの距離感とストライドの調整をするというのも一つの手です。が、もっと効率的に自分で身に着けていく必要があると思っています。

そのためにまずはマーク走から。17歩のスライドでしばらく走ってから、今度は18歩のストライドに変更する。マークを置くことで強制的にそのストライドに調整できます。1歩増やすということはピッチをしっかりと上げる必要性が出てきます。ここの部分も含めて「感覚づくり」をやっていきました。ブレーキを掛けながらストライドを調整するのではエネルギーの無駄になります。そこのための練習をする。

そのままの流れの中で今度は実際にハードルを使って跳ぶ。17歩のストライドで5歩ハードルを2台超えて今度は18歩のストライドで設定した6歩ハードルをする。目の前で調整するのではなくトータルで調整していきます。午前中の段階では自分の目標とするストライドでの5歩ハードルなどができない選手もいました。それが後半人るにつれて届くようになってきます。空中での移動距離の確保、踏み切りなど繰り返しやっていく中でうまくできるようになってきたのだと思います。

いったん止めて少しだけ話をしました。練習は正直という部分。最初はできないことが多い。それでも諦めずにやり続けることで明らかな変化が出てくる。この練習を実際の35mでやると本数はこなせません。短い距離で同じような状況を作り出す。繰り返しやることでできないこともできるようになるのです。驚くくらい調整できるようになってきました。ハードリング自体は大きな変化はないかもしれません。が、もっともっと大切な部分があると思っています。

最後の数本はもう一度Yコーチの話を思い出させて「イメージしてから入る」というようにしました。本当に良くなったと思います。強くなるためにヒントをどうやって自分自身で生かすかですね。

私が嬉しかったのは練習終了後、「もう終わったの?」「めちゃくちゃ楽しかった」と何人も口にしてくれたこと。雰囲気もあると思います。いい雰囲気の中でやれているから楽しい。本数的にはかなり跳んでいます。5歩ハードルで跳べば70m近く走ります。それを何本も何本も全力でやっているのですから身体はきついはずです。それでも「知的好奇心」というか「ヨンパが強くなるために必要なこと」を学んでもらえたのでそれが実際に「楽しい」と感じられた理由なのかと勝手に判断しています。

とにかく表情がいい。きつくても嫌そうな顔をしません。不貞腐れて嫌々やる選手もいません。それは「自分のため」だからだと思います。指導する私も楽しかった。

良い時間を過ごせました。これにより2日目の練習終了(笑)。あと2日分あります。本当にかけるのかな??(笑)。
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中四国合宿2日目3~トップ選手の話に思う~

2015-12-29 | 陸上競技
2日目の午後の話。

午後の練習開始を14時15分としました。少し休息が短いのですが14時に集合。せっかくインターハイチャンピオンが参加してくれているので「言葉」として話を聞いておくことは重要だと思いました。直接そういう話を聞くことができるというのは幸せなことだと思います。Aさんには「何でもいいから」と前日に無茶ぶりをしていたので(笑)。

内容は自分の経験談でした。2年生の時にインターハイチャンピオンになった。自分でも思っていないくらい突然記録が伸びた。インターハイ前にベストを1秒くらい更新してさらにインターハイでももう一歩上のレベルへ。そのまま国体と日本ユースを勝ち3冠。しっかりと練習が積めれば記録が伸びるというのを実感できた。3年生の春に怪我をしてなんとかインターハイを迎えたがベストの状態に持って行けず3位。秋の大会では絶対勝つ!とやってきたがあと一歩のところで勝てなかった。悔しい。

思い出しながら話していたのか少し涙ぐんでいました。それほど「1つのこと」に賭けてきたんだと思います。

これまでの先輩方を見てきて3年生から大学生になるときに記録が停滞してしまう。自分は絶対に強くなるので今冬の練習をしっかりと取り組んでいる。来年度の目標は日本選手権で決勝に残ることと世界ジュニアに出ることだと宣言していました。「出たいと思う」ではな「出ます」という断言。やはり強いですね。

「練習中に心掛けていることはあるか?」と質問しました。あれこれ考えながら練習をするのは苦手。その時にできることを一生懸命にやる。特にフィニッシュラインの手前でスピードを緩めるのだけは絶対にやらない。そこだけは意識してやっていると。

さらにはコーチの話。日本選手権で連続入賞。普段どのように考えているのかという部分と食事についての話をしてくれました。Aさんと同じように「特別なことを考えて練習をしているわけではない」と言っていました。が、周りからは「よくできるね」と言われる。今Yコーチがやっていることは周りから見れば「特別なこと」として思われるが自分の中では「やるのが当たり前」となっているので自分としては違和感はない。

「強くなるために」は当たり前のことなのだと思います。そういう感覚になっているからこそ努力を惜しまない。誰にでもできることではない。が、誰にでもできるチャンスがあることだと思います。

走る前にいきなり走るのではなく「課題」を明確にしてから走るようにしている。足の動きであったり、腕の振りであったり、タイミングだったり。様々なことを一度にやるのは無理。あれこれ考えながら走ると動きがまとまらなくなる。だから「質」を上げるためにあらかじめイメージをして走るときには特別考えないということでした。

「強い選手だから特別な考え方をしている」わけではない。それが参加選手に伝わったでしょうか。強くなるためにやるべきことは競技力が高くても低くても同じだと思います。「できることを一生懸命にやる」のです。苦手な練習もあると思います。だからといってそこから目をそむけず「必要だからやる」という意識の中でやる。だから強くなる。強くなりたいと心から思っているので特別なことはやっていないという感覚になる。「自分はこんなに頑張っているのだから」とか「先生が認めてくれないから」ということに目が向きません。自分がやっていることを特別だとは思わないのです。強くなるためにやるのは当たり前だからという感覚の中でやっている。やらされる練習と大きく違ってくるのはこの部分だと思いますね。

A選手、器用なほうではないと思います。それは自分でも自覚しているようです。それでも「できるまでやる」という感じがあります。それを苦痛だと思えばやはり強くならなかったでしょう。

総まとめは私がやりました。貴重な経験ができたのでそのことの確認。あとはA選手が言ったように「目標を達成する」と断言し宣言することです。「できたらいいな」では絶対にできません。「何が何でもやり遂げる」という強い意志を持つこと。それを公言すること。それにより自分もそれに向かっていきます。

全員が顔をあげて真剣に聞いていました。いい雰囲気です。競技レベルには若干の差はありますが「強くなりたい」と思ってこの合宿に参加してくれているというのは分かります。それに答えてあげたいなと強く思いました。

話だけで終わってしまいました(笑)。長いですね~(笑)。
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