なかなか読書の時間が確保できなかったので、読む進めることができませんでしたが。しばらく前に借りていた書籍を読み終えました。「風に立つライオン」です。さだまさしさんの歌から小説化され、それが映画化されたと。全然知りませんでしたが。自分の見聞の狭さが明確になります。
水曜日。この日は年内最後の練習となっていました。寮の関係もあるので。閉寮が28日だったのでkbt先生と二人で舎監として泊まりました。部のことは部でお世話をすることになっています。
この日が最後の練習。2日間しっかり走って最後に補強という流れ。中国合宿組も戻ってきているので一緒にということでした。跳躍系は技術的な修正も含めてです。練習前に合宿組からの振り返りがありました。気持ち的な刺激を受けたようです。「声出し」や「返事」に関してはskyは負けていないという意見もありました。ここに関しては「そうでもないね」という話もこちらからしておきました。そういう部分では合同練習でなかなかできていませんでしたから。来年に参加する合宿でも「埋もれてしまう」というのがあります。力があるなし関係なく図々しくでも前に行く。存在を示す。
私自身は合宿や合同練習というのは「格付け」の場面だと思っています。一緒に練習することで「この人には勝てない」「このチームは強い」と相手に思わせる。試合ではないので実際のタイムはここではわかりません。だからこそ「前に出る」「声を出す」という部分で存在感を示す。雰囲気だけでも「強い」と思わせるのは今後の競技会にも影響していくと思います。
そこから補強を2時間ということでした(笑)。これも前日までの練習と同じですがずっとやり続けるのは難しい。合同練習では「走る」時間を少し減らすために「補強」をしていました。今回できる補強とすれば「上半身」と「体幹」だけになります。さすがに下半身を追い込むのは難しいかなというのもあったので。最初の段階ではしばらく「サイキングアップ」という形でテンションを上げる練習をしました。「悲壮感」をなくしていくためにもです。こういうのは得意です。ひたすらやるというのも得意ですが、気持ちを切り替えるために「遊ぶ」というのも重要だと思っています。多めにゲーム感覚で遊びました。こういう部分で「声が出る」ようになるというのもあると思います。雰囲気を明るくする。
そこからはひたすら補強。この日はいつもと違って「輪番」で数を数えることにしました。合同練習の時に感じたのは「声を出す」選手が限られてしまうという部分です。ペンギンと一緒で誰かに引っ張ってもらってそれについていくことで練習が成立する。そこに対して「頼る」ことが多くなります。「輪番」で数を数えると必ず声を出すことになります。きっかけ作りというのも含めてこういう部分も重要かなと。とにかくゲーム性を持たせたり、テンションが下がらないように補強をし続けました。「追い込む」という部分までできたかどうかはわかりませんが。思い付きで補強をする部分もあります。マンネリ防止のために。スタビの補強などもペアで負荷をかけ続けるということでお互いの気持ちを保てます。
最後の20分くらいはひたすら「腹筋」「背筋」の繰り返し。サーキット形式で。腹筋が終わったらすぐに背筋。背筋が終わったらすぐに腹筋。ここにはゲーム性はない。時にはしっかりとやることも必要です。さらに「カニ歩き」を。いつもよりも歩数を多くして。「無理だ」と思うことに対してどうチャレンジするのか。「補強」で無理だと思っていたらこれからチャレンジすることはもっと「無理」です。大きな目標に向けてやっていくためにどうするか。自分自身で「無理」と思うことを越えていく必要があります。大切。
そこから掃除をして終了。色々なことを感じる数日間でした。大きく環境が変わる中で何をするのか。これは私自身にも言えることでした。また思うこと、感じていることは書きたいと思います。練習についてはやったことを記録しておきたいと思って書いています。
また書きます。
雑感。
今回の強化練習。kdm高校も参加していました。ogw先生は中国合宿で指導をすることになっていたので選手だけの参加になっていました。これは持ちつ持たれつの部分です。中国合宿参加者は何かあったらogw先生に対応してもらうことになていました。逆にこちら側はしっかりと選手に練習をさせる。長い付き合いですから。
顧問がいない状況ですが本当に前向きに取り組んでいました。愚痴る相手もいない中で練習に取り組んでいました。1日目が終わった時には報告をしておきましたが、本当によくやっていたと思います。2日目の午後も気になって声をかけていました。大丈夫か?と声をかけても「ふくらはぎが痛いけどやります」と返事をしてくれていました。一人ではなく全員が前向きに取り組む。いや、立派。
最後の長い坂道が終わった後、kdmの選手が涙を流していました。「きつかったやろ?」と声をかけると更に涙が。どうしたのか?と聞くと「悔しい」との返事。練習を最後までやり切りました。安心しての涙だと思っていました。それが「他の人との力の差を感じた」ことが悔しかったと。「次に一緒にやるときにはもっと差を埋めておきたい」と言っていました。ちょっと、こちらまでウルッときました。すごく力がある選手とは言えません。どちらかというとずっと最後の組で走っている。上の組に上がりたくてもなかなか上がれない。それでも一生懸命にやる。そして「悔しい」と思い、涙を流す。
いや、応援したいなと思いました。力があっても「出し切らない」選手というのはたくさんいます。それでも「一生懸命に前を追う」という姿は大きい。先頭を走っているから良くて一番後ろの組を走っているから悪いというものではありません。結局は「自分がどうしたいのか」という部分です。「強くなりたい」「変わりたい」「追いつきたい」と思ってやっている。ここに「大きな意味」があると思います。もちろん、インターハイを目指して練習をするというのも重要だと思います。目標に向けて進んでいくという部分で成長していきます。しかし、それだけが「価値観」の全てではない。今の自分よりも少しでも成長しようとする。ここが大きいのだと思います。与えられたことを単にこなすのではなく、「何とかしよう」と取り組む姿は心を打ちます。kdm、本当にいいチームだと思いますね。感動しました。応援したい。本当に。
もう一つ。2日目の練習が終わってから駅に戻って。駅である選手が話しかけてきました。何かなと思って聞いていると「今日、誰も声が出せないときに自分から声を出すことができた」との報告でした。その時に「自分は頑張っているな」と思ったとのこと。その瞬間、「ダメだ」と感じたと。「自分自身で頑張っていると思った時点でダメだ」と思い直したという話をしていました。立派。何を報告したかったのかは正確にはわかりませんが、「頑張っていると自分で思ったことがダメだった」ということをこちらに伝えたかったのだと思います。本当はもっとできたのではないか。その思いを自分の中だけではなくこちら側に伝えて「次はもっとやる」という決意表明だったのかなと。
何度も話をしています。話す機会が多い選手もいます。その中で「こちらが伝えたいこと」がきちんと伝わってくると自然に人は変わってきます。「高校に進んだら強くなると思っていたけど全く違った」という話もしてました。結局は「本人がどうするか」なのです。誰かに競技力を上げてもらうというのではない。「最後まで走れ」「補強をしろ」「声を出せ」という話をされている間はやはり本物にはなれない。言われなくても最低限のことはやる。強くなるというのはそういうことです。求められる水準は人によって違ってきます。しかし、「最低限のレベル」に関してはみんな同じではないか。結局は自分自身。殻を破ろうと中であがいているからこそ外に出れる。卵の中、守られた世界の中で「自分はやっている」と思っている間は本物には絶対になれません。この数か月で劇的な変化を見せています。まだまだできる部分もありますが、このチャンスを自分でつかんでほしい。
印象的なこと。特にこの二つがありました。別に過大評価しているわけではありません。目に見えての「変化」がある。ここは認めたいし、応援したい。ただそれだけです。同じことを伝えても「受け取る側」の「レセプター」が空いているかどうかです。受け取れれば大きな変化が生まれる。それだけは確かだなと思います。どう変わっていくか。見ていけたら幸せです。
続き。
午後からは場所を移動して走ることにしていました。今度はリレー形式で走ろうと。池の周りに1周400mの場所があります。平坦な場所から最後に上り坂がある場所です。最後下り坂があるのでその部分は走らないほうがいいなと。ジョグをする方も走る場所ですし、急に曲がるので危ないかなと。練習が始まる前にkws先生と一緒に距離設定について話しました。距離が長いかなと思って4人1組にして1人が100m程度バトンをもって歩いていこうかと思っていました。実際に歩いてみると1人が走る距離が短くなりすぎるというのもあって3人1組に変更。300mくらいの距離を2人で走る。坂を上ったところで3人目が待っていてそのバトンをもって1走として走る。エンドレスリレーに近いですが毎回再スタートになるのでそれなりに競争が生まれます。
午後の練習が始まる前に投擲の選手が「午前中走ったから午後からは専門練習をしようと思う」と申し出てきました。高跳び選手が走らずに専門練習をすると事前に申し出て来ていたのでそれに合わせてだったかなと思います。が、「走ったほうがいんじゃないか?」と答えて終わりにしました。普段ほとんど走りません。いつもは一人で淡々と投げています。逆に言うと「自分だけ」でやっていることが多いので「殻を破る」という機会が少ない。そうであればこの機会に「殻を破る」必要があるのではないかと考えました。「心の部分」です。「甘い」部分がいくつかあるのでそれを自分打破してもらいたい。私自身は「走らなくていい」というのは簡単です。が、越えていくためにはやらせたい。そう思って心を鬼にして。
午後も最初は補強にしました。足の状況もあります。「殻を破る」「限界を超える」と言いながらもそれで怪我をしたら元も子もない。そうならないように調整をしないといけない。心肺的に追い込むというのではなく「できるだけ高いスピード」の中で負荷をかけ続けたい。そうなるとジョグのようになるのは避けたい。補強の時間をある程度確保してから走る練習に。
が、ここでまた元気がなくなりました。補強で数える声も出なくなります。「声を出す」ことが目的ではありません。その場の雰囲気を「前向き」で「明るい」ものにするための声出しです。いやいや出すことになるのかもしれませんがここで「殻を破る」のです。この強化練習の間に何度同じ話をしたでしょうか。これをどう感じ取るか。慰めあって「私たちはこんなに頑張っているのに」という雰囲気になれば間違いなく強くなることはない。どこかで打破しないといけない。ここでも同じ人物が意図的に声を出し始めました。3年生にも頼りながら。この強化練習で間違いなく殻を破りかけています。skyのTeさんは先日からhoshoの選手とほとんど同じ行動をさせています。合同練習、ハードル練習会、強化練習。多くの場面で一緒に動く。ここから「前向きに取り組む」ことができるようになってきました。性格的なものもあると思いますが大きな変化。秋から劇的に変わっています。期待できる。
変わりつつある中で「本物」になるかどうかは別問題です。自分自身で「殻を破る」ことができるかどうか。意図的に「ペアの補強」を入れました。お互いに負荷を掛け合う。ほとんど思い付きでやっているのでどれだけの効果があるのかは分かりません。スタビ系ですが「維持する」部分を重視。ペアが負荷をかけることで「明るさ」が出ます。相手に高い負荷をかけようとして元気が出てきます。練習に関しては「工夫」が必要だと思っています。私自身が暗い中でやるのは嫌なので。何とかして前向きな雰囲気にしたいと思ってやっています
そこからはひたすら走ることに。1人が150mくらいを走るでしょうか。2人が走って1人が歩いてバトンを運ぶ。8本を1セットとしました。休憩時間は少しあります。マネージャーが複数いてくれたので接触がないように前の組がバトンを渡したらスタートという形でどんどんやっていきました。とにかく競争。目の前に相手がいるので手を抜くことはできません。ここまで来たらほとんどの者が全力で走ります。こちらが「弛めないように」と思っていたのは余計な世話だったかなという感じでした。見ていて応援し続けました。声掛けを少しずつしますが自分たちで走り続けている感じがありました。本数的にも終わりを伝えていなかったのでどれだけいけるかは分からない。それでも必死に走り続ける姿は「変化」を感じさせるものでした。
補強をしている選手もいました、これは自分たちだけでやる感じになっていたので場所を変えて「みんなと一緒に」という感覚を持たせることに。雰囲気作りも含めて「チーム」としてやっています。自分たちは足が痛いから仕方ない。そんな気持ちを持たせたくないなと。かなりの疲労度はありました。足の痛みもあったでしょう。スタート地点から見ていると他の区間で待っている選手が声を出しているのが聞こえます。私たちがそばにいて「声を出せ」と言わなくても自然に出てくる。集団だからできることです。一人では練習はできません。特に高校生は「チーム力」が重要。いつもと違う環境、いつもと違うメンバーだからこそできる。他の人の力を借りながら「殻を破る」というのができる。
走り終わってから再び移動。時間があまりないので。最後の最後に坂道の下から上まで走ることに。距離的には250くらいはあるでしょうか。これを競争形式で2本走ろうと。この時点で少しだけ話を。以前指導していた選手が高跳びでIHに出場したことがあります。この選手が冬の合宿でhys先生のメニューをこなしました。300mー250m-200m-150mを走る。セット数も決まっていない。時間が来るまで走る。絶望的な感じがします。最後はジョグのようになりながら走っていました。IHが決まった時にhys先生のところにきて「先生のおかげでIHに行くことができました」と報告に来たと聞いていました。「限界を超えるくらいのこと」をやったからそれ以後のことはどうにでもなったという感じだったのでしょう。「無理」と思ってやらないのか。「やる」と決めてやるのか。大きな差です。「できない」と思っていたら絶対にできません。「強い意志」をもっているからできることです。
5人1組くらいでスタートしたようです。最初の坂は走り切れるけど最後の坂に入ったとたんにスピードが落ちます。ここで自分自身と向き合うか。ゆるめるのは簡単。それでも自分に打ち勝って走っていく。これができるかどうか。走り続けていました。ジョグのようになってもあきらめずに走る。こういう姿が本物になってくれればと思います。単独ではできないと思います。複数いるからこそできる練習。毎日毎日こんなことはできません。走り終わった後、女子の何人かは涙を流していました。これも貴重な経験。どう思うか。
4回の練習を終えました。かなり走ったのは確かです。その中で自分自身と向き合うことができたか。弱い部分を知ることができたか。この部分を含めての「強化練習」です。幸いほとんどの選手が脱落することない最後までやり切りました。これまでのやってきた中で一番多かったと思います。今までは早い段階で「やめておきます」という選手が出ていました。今回はほぼなし。指導者側が止めることがあっても。「やめなかった」から良いというわけではありませんが、「気持ちの変化」は間違いなくあったと思います。
これがどれだけ続くか。「殻を破る」というきっかけになったか。こういう環境を与えてくれた顧問の先生に感謝しないといけないと思います。一人ではできないことでも互いに励ましあい、声掛けをすることでやり切れる。伝えてきたことの意味がつながっていくといいなと思います。
もう少し書きたいことがあるので。また書きます。
前の記事の続き。
坂道で短い距離での練習を繰り返しました。声が出ない部分と意識が抜ける部分が多いのでkd先生から指摘を受ける。「総監督」からダメだといわれるというのがどれだけのことか。選手たちにはわからないのかもしれません。skyの選手に関しては先日もkd先生から指摘を受けています。なかなか「本当の変化」ができない。同時に他校も同じだと思います。誰かについていってやる。ファーストペンギンの話をしましたが「ペンギン」は「集団」で動きます。その集団の中にいると「安定」するので問題ない。本当は「問題」があっても誰も気づきません。「集団」の一員なので周りから見られていることには気づかないからです。みんなが声を出さない、前向きにやらない、構えを作らない。それが「当たり前」なので自分がやっていなくてもなんとも思わない。
30mを15本くらい走ったと思います。次の50mを走る前にもう一度こちらから話をしました。今回のテーマは「殻を破る」という部分です。そのこともあったので「ひよこ」の話を少ししました。たとえ話としてうまく伝わるかどうかわかりませんが。雛鳥は卵の中で守られて育ちます。ある程度「自立」できると思ったら自らその殻を内側からつついて出てきます。自分自身の力で破れないようであればこれから先、厳しい自然界で生活をしていくことができない。自分自身が「殻を破りたい」と思ってあがかなければ外には出れないのです。
ここは具体的に話していませんが。「啐啄同時(そったくどうじ)」という言葉があります。これな仏教の教えの中から生まれた四字熟語です。「雛鳥」が卵の中から出ようとして内側からつつく。そのタイミングで「親鳥」が外側から殻をつついて外に出る手助けをする。このタイミングがずれてしまったらダメだというものです。まだ、成熟していない中で外側から突いても雛鳥は出てこれない。逆にタイミングが遅いと卵の中で力尽きてしまう。だから「親鳥」は様子をみながら力を貸していくのだという言葉です。
が、実際の自然界ではほとんどそのようなことはない。仏教の教えの中で生まれた「四字熟語」ですが、実際は「弱い個体」を助けても自然界では生存できない。鳥によっては雛鳥が生まれて病気になったら巣から落とすようです。他の雛鳥が病気になって全滅してしまうこと避けるためです。自然界の中で「大丈夫か?」と力を貸しても結局自分の力で生きていかなければいけない中では「本当の意味でのやさしさ」にはならないのです。
今回の強化練習。テーマは「殻を破る」ことです。本来であれば自分の力で破って出てこなければいけない。が、今の状況ではそれはできない。このままでは間違いなく「戦う」ことはできないのです。それがわかっていて「仕方ない」と思うのも一つの方法だとは思います。が、今回はあえて「啐啄同時」で外側から大きな刺激を与えている。本当に「強くなりたい」とあがいているのであれば少しだけ力を貸すことができる。それがこちらからの「呼びかけ」ですし、「過酷な練習」です。これだけの刺激を受けてそれでも「殻の中」であればこれから先も「殻の中」からは出てくることができないと思います。または一時的に殻から出てもすぐに「安定」のための「殻の中」に入ってしまう。これでは「目標」には絶対に届かないと思います
結局、最後は自分自身なのです。どれだけ力があっても「殻」を破れない限りは「普通の選手」は大きく化けることありません。集団の後ろのほうで「守り」に入っているようであればそこまで。自分が「良い」時は積極的になれるが「悪い」時には気持ちが沈んでし待って何もできない。これで本当に強くなれるのか。苦しい場面(殻を破る)時にどれだけ飛び出せるかです。この手の話を簡単にしました。誰がやるのか。誰が外に出るのか。変わり切れない選手は今後も変わらない。それだけは確かです。
そこからは再び走ることに。50mと70m。ここでは男子の一番最後の組の選手は女子のトップの選手と入れ替えることにしました。女子のモチベーションも上がるからです。常に上のレベルを目指すためにどうするか。どうやって殻を破るのか。指導者の力を借りなくても周囲にいる選手の力を借りて破ればいい。本数が増えて気持ちが切れるようであれば、これから厳しい勝負の時に「自分にはできない」とあきらめてしまうかもしれません。「速い」とか「遅い」とかではない。その中で「一歩でも速く走ろうとするか」です。
かなりの本数を走りました。男子はskyの選手が先頭のグループを維持し続けました。女子もskyのTeさんとhoshoの選手が競り合いながら先頭争いを続けていました。この辺りは「殻を破る」手前まで来ているなと感じながら見ていました。通常であればすでに疲れているのは間違いない。それを自分でもがきながら破って出ていこうとする。この機会は逃したくない。先頭に居続けることは大きな自信になります。変わるためにはここが大事。
そこから90mのなだらかな下り坂へ。スピードが出る中で接地のポジションとピッチの維持をする。強制的にスピードが出る状況を作り出します。ここになると狭いので2人組で競争。短距離チャンピオンにだれがなるかという争いです。みんなでのんびり走るというのは絶対にやらない。「競争」する中で自分自身の限界を超えてもらいたい。単独走で走る機会は今回は必要ないと思っていました。8本くらい走ったでしょうか。男子は最後skyの2人が競り合いながら終えました。自信を持ってもらいたいと思います。かなり走れるようになっている。疲労度を差し引いてもです。この時期に走れるようになってきているのは来シーズンの期待が大きい。
数人は明らかに変化が見られます。言い続けられなければわからないこともある。「性格だから」と否定的にとらえる人もいるでしょう。そうであれば「身長が低いから」というのと同じ部分だと思います。競技をするのであれば「性格」「身長」は全く関係ありません。同じスタートラインから走りだすのですから。「不平等」の中でどうやって勝ち上がるか。ここを学ぶ必要があります。残念ながら「世の中は平等ではない」のです。しんどい時に「殻の外」から突いて助けてくれる人ばかりではない。幻想から抜け出す。ここが大事だと思います。
かなり走りました。が、これでは終わらない。当然ですが。午後も走りました。これに関してはまた書きます。
火曜日。前日に引き続きセミナーパークでの合同練習。前日の疲労度もあるとは思いますがしっかりとやりたいなと。前日に「3倍走る」と伝えているので体調不良者が出るのではないかと予測していました。案の定、あるチームの選手はほぼ欠席。ここは難しい部分だと思います。指導する側も何かを伝えたいと思ってやっています。「きつい練習はちょっと・・・」というのはあるでしょう。もちろん、強制するものでもないので。「来たくない」「体調が悪い」という状況で参加するのは本人のためにもなりませんし、全体のためにもなりません。
前日に引き続き駅からセミナーパークまでジョグ。アップを兼ねています。到着してから各学校で体操ストレッチを。ちょうど作業をされる方が「ラジオ体操」を始められたのでそれに参加して実施。こういう時に恥ずかしがらずにできると「殻を破る」というのができるようになると思うのですが。ここもなかなか難しい部分です。
練習の初めにkd先生から全体に話をしていただきました。こういう場面での指導はほぼ我々に譲ってくださっています。指導する機会を与えてもらっている。本当に感謝しかありません。kd先生がいなければ我々の今はないと思っています。kd先生が「身体づくり」のことを話されました。ずっと指導してきてここにきて思うのはやはり「筋力」が必要だということ。股関節周りの筋力と体幹(この表現は嫌いだといわれていますが)です。故障をするのもこの部分の筋力が不足するから起きる。きちんとやれば間違いなく上がっていきます。時間がかかるのでどれだけやれるのかという部分。
また、「意味」を考えてやっているか、という話も。練習では「坂道」を走ります。この坂道にどのような意味があるのか。ここを考えて走っているか。「意識して走る」ことと「たんに走る」ことの違い。ここは明らかに差が付きます。「坂道」は「技術練習」になります。今回使う坂は比較的急な坂になるので「パワートレーニング」に近い部分もあります。しかし、この部分で「良いポジション」に入ることができれば楽に進みます。同じくらいの走力でも坂道で負けることがあります。もちろん、パワーがあるかないかも違ってきますが。短い距離であれば「加速段階」の動きになります。それぞれをフラットの状況での走りに置き換えてできるか。
伝えたいこと。ここは明確です。これをどのように受け止めるか。大切な部分。「同じもの」を見て聞いても感じるものが違うのです。ここが「差」になる。当然の話ですが。オリンピック選手を育てた指導者の言葉。日本一の指導者からの言葉をどう受け止めるか。
そこから通常通りの練習に。補強の時間をとりました。ここである程度時間を稼ぐという感じもあります。あまり早く補強を終えると走る練習が多くなります。こちらも一応計算していますから。身体ほぐしも含めて体幹補強を繰り返しました。「股下くぐり」をしましたがきちんとやらない生徒も。「なぜやらないのか」と聞くと「できません」との返答。怪我をしてできないとかではなく「できるようにしない」だけです。ここに関しては「もうやらなくてもいい」と伝えました。冷たいのかもしれません。が、ここに関しては「きちんとやる」選手に合わせるべきだと思います。やろうとしない選手に対してエネルギーを使うのは今回の趣旨とも違うので。
補強をする段階でまたも「元気がない」という状況が生まれました。疲れているのは当然わかっています。だからと言って「暗い雰囲気」の中でやるというのは違うと思います。声を出したからどうなのかと言われるかもしれませんが、「前向きな雰囲気」の中でやるのと「後ろ向きな雰囲気」でやるのでは全く違います。前日から何度も何度も言っていますが「殻を破る」というところまでいきません。何がきっかけになるのか。しつこく言い続けていく。幸い、今回は前任校の選手にもチャンスを与えるということで参加してもらっていました。この子たちはどんな状況でも前向きに明るくやります。ここから何を学ぶのか。skyの女子の1人もそれに乗っかって声を出すようになりました。男子もハードルパートの選手が一生懸命に声を出すようになる。こちらの「気持ち」を感じ取りながらやってくれるのはうれしいですね。
かなり補強をやってから前日に引き続き坂道で。おんぶ走などをやっていきました。そこから30m、50m、70mを実施。最初の段階で「加速段階」の意識の話をしました。普段学校でやっている感覚の中で。身体をしっかりと傾ける。スタートの段階で構えを作って後ろ足を直線的に引き出す。タイヤ押しのように良いポジションに接地が入るようにする。身体が起き上がると重心が後ろになって進まないので前傾を保つ。当然のことですがこの部分は確認しておきたい。ひたすら走るという中でも「走りを変える」機会になります。自分自身がやる。それ以外にはありません。
今回は本数を決めずに走ることにしました。本数を決めると「残り何本」と逆算して力を残す選手が出てくるからです。最初から全力で走る。この部分は必須。さらには競争形式として「勝ち上がり」にしました。同じ組でトップの選手が前の組に一番後ろの選手が下の組へ。競争の中で最大の負荷をかけていく。後ろに行けば行くほど「走れていない」という状態です。それを自分自身がどのように感じるか。
何本走っているのかわからないので「〇本目いきます」という声を出すようにと伝えました。が、全く聞こえません。ここでkd先生からかなり厳しく指導が入りました。「自分は声を出している」と思っていても周りに聞こえない。これは間違いなく「殻を破る」ことができていない。「自分の中」だけで完結しているのです。何も変わらない。どこを目指してやっているのか。さらには「構え」の部分。疲れてきたら明らかに「構え」が雑になります。これもskyの選手は数日前に言われている部分です。特にこの「坂道」で構えがきちんとできなければ重心が後ろになるので前に進むことができない。同じことを繰り返し言われています。顕著なのは「集団の後ろ」にいる選手ほど「適当な感じ」が出てきます。
話を聞く機会も減ってきますし。「競技力」が高いとか低いとかではない。「〇本目いきます」の声や「構え」に関しては「意識したらできる」ことです。誰にでもできる。が、意識しないからできない。当然の話です。これは全てにつながっている。補強も走りも勉強も日常生活も。こういう部分が変わらないと何も変わらないまま終わって今します。明らかに変化が生まれない。何人かは「片鱗」が見られますがまだ本物ではない。こういう場面でkd先生から「基本的なこと」を言われるというのは本当に情けない話です。集団に埋もれてしまう。周りに合わせてします。それで本当に競技力が上がっていくのか。
走る分に関しては走っています。「量をこなす」ための練習にはしたくないと思っています。長くなったので記事を替えます。
前の記事の続き。
午後からの練習開始時間は早めに設定していました。通いの合同練習なので帰りの電車の時間も計算に入れなければいけません。合宿であればそこは気にしなくてよいですが。駅から2キロを走ってセミナーパークまで行ってそこから走って帰る。ここまでが練習です。そういえば、以前セミナーパークで練習をすると伝えて「現地集合」にしていたら「疲れているのに駅まで歩いて帰るのか」という批判を受けたことがあります。こうなるともう何もできないですね。今はないですが。「競技をする」という話になった時に「疲れるから」という意見が出ると先には進めないと思います。
午後の練習の初めにkbt先生から話がありました。これまでの合宿の経緯です。それぞれがチーム作りをする中で集まってやっていた。最初は集合時間も守れない中でやっていた。そこから気が付けばインターハイに出場する選手が出てくるまでに成長する。この機会は「成長のチャンス」です。そのことをどのように感じるか。さらにはIH入賞するような選手もいる。この選手が一番率先して動いています。一番前にきて練習に取り組む。この姿を見て何を感じるか。ペアワークになるときに遠慮するのではなくTaさんと一緒にやるようにすることで大きな刺激になるはずです。そこも話をされました。どう感じるか。
走る時間を確保したいというのもありました。が、さすがにずっと走り続けるのは難しいなと思っていたので。最初は軽く補強。体幹補強をしたり股関節周辺の補強をしたり。ここになるとやはり「差」が出ます。股関節補強はかなりきつい。そうなると「腰を高くする」選手も出てきます。一番負荷をかけたいところにかけることができない。本当はそれではよくないのですが「補強をする」という部分だけでやっていると当然ながら「負荷」を軽くしてしまいます。腰を落とすと疲れるので。が、そこに対してどう思うか。難しいですね。何度も投げかけますが。全員が同じ感覚でやっているわけではない。集団が多くなればなるほどそれは出てきます。客観的に自分自身を見ることができないと気付かないと思いますが。
ある程度補強をしてから坂道へ。ひたすら補強をするために集まったわけではありません。「殻を破る」というテーマがある。そのための練習にしなければいけません。そのため、「他者の力を借りる」必要があります。自分だけで現状打破はできないからです。ここも最初は「ペアワーク」です。ということでおんぶ走から。90mくらいの坂をひたすらおんぶ走で走ります。これだけでかなり負荷になる。もちろん全力で走り続ける選手もいれば歩きながら上がる選手も。ここは千差万別。目的に応じで取り組みも違うでしょうから。スキップ走も。サイドステップも。常に「ペア」で実施する。向かい合っている選手と競争することで負荷をかけていきます。
やっているとkws先生が「スキップから走ったら面白い」といっていたのでそれを実施。スキップ走で進んできてから坂道に入ってからスプリント。走る距離はそれほど長くないですが。これを何本も。思っていた以上に負荷がかかったようです。技術的なことも少しはやりますが、今回はそこが狙いではない。走る中で感覚をつかんでほしいというのもありますが「殻を破る」というのがテーマ。だから休みません。午後は2時間半くらいしか走れないので。ずっと走り続けてもよいのですが無理なので色々な形で動くのです。
スパイクを履いてから今度はリレー形式で。急な坂からスタートして平地に入る。そこで交替してまた坂を上る。で、交替して緩やかな下り坂を走る。3人1組です。それぞれが90m近くあるでしょうか。一人では追い込めない部分もあります。複数で走ることで競争になる。私は個人的に「エンドレスリレー」というのが好きではありません。差がついてしまって追いつけないからです。そうなると「追いつけなくても仕方ない」という感じになるので「力を使い切れない」と思っています。そのため、決めた距離を走ったらまた再スタートするという形を好んで実施しています。
3人1組なので3走を走った選手が歩いて1走のスタート地点へ。坂の上から階段で降りてきます。選手によっては滑り台を滑って降りてくる者も。そこに関しては「ダメ」とは言いませんでした。しんどい中にも「楽しさ」は求めたい。リレー形式でやることも同じです。競争する、勝負する。ここが好きでないとなかなか「陸上競技」はできません。もちろん、自分自身との勝負という部分もあるとは思いますが。
坂を利用するとどうしても「歩いて降りる」時間がもったいないなと思います。その時間さえも走らせたい。休憩も必要ですからこの時間が休憩かなというのもあります。が、1サイクル実施して「歩いて帰るのが遅い」というのがありました。走り終わった選手が1走まで歩くのですから当然です。ここで急遽走る距離を変えました。階段を下りてきたところから走り始めれば時間の確保ができる。そう思って実施しました。「技術的な変化」を求める部分もありますが今回は「限界突破」ですから。かなりの本数を走らせたいと思っていました。
3本を1セットにして何本走ったでしょうか。かなりの本数を走ったと思います。時間が許す限り走るという感じでしたから。足が痛いという選手もいたと思います。これが土やタータンであればもっと早い段階で痛くなっていたと思います。芝生の上だからできることもある。そう思ってやっています。周りから見れば「こんなに走る必要はない」と言われるかもしれません。選手にも話していましたが「毎日やる練習ではない」と思います。普段とは異なる環境で、異なる練習相手と、異なる雰囲気でやるからできるのです。「やりきれない」選手であっても周りが「必死になる」という環境であれば大きく変わってきます。雰囲気でやり切れる部分が出てくる。もちろん、「意識改革」は求めたいと思いますが「きついのは自分だけではない」ということに気づけると「なんとなくやっている」選手であっても変われるかもしれません。そこも大きな狙いの一つになっています。
かなり走りました。そして終わりと思ったところからもう少し負荷をかける。終わってから90mの坂道をランジで進みました。一人ではできない部分もあるのでペアワークで。二人で一緒に行くことでしんどくても乗り切れます。手をつないで上にあげる。軸を保ちながら。もちろん、「楽をしたい」と思えばいくらでもできます。ペアを組むときに「少しくらいいいだろう」というペアで組めばそういう練習になる。全員が殻を破ることができるのが理想だとは思いますが、実際はそんなに簡単な話ではない。自分自身が「必要」だと思わなければ何も変わらないからです。
何人かが足を攣っていました。しんどい部分もあったでしょう。以前はここで過呼吸になる選手もいました。「集団心理」も出てくると思います。「足を攣る」ことでそれ以上の負荷をかけられない。これが「正当化」されます。が、本当に「やりきる」という選手はそこからまた動き始めます。「強制」ではありません。無理だったら止める。それでいいと思います。「限界」ではなくてもやめるという選手もいるでしょう。ここは大きな違いだとは思いますが。
最後の集合で「明日はよりよい練習を」という話も。「明日は今日の3倍走る」ということも伝えました。絶望的になった選手もいるかもしれません。中には「自分を越える」と強い決心をした選手もいるでしょう。この差は大きいと思います。合宿であれば「強制」的に宿泊することになるので翌日の練習にも参加することになります。しかし、通いなので「来たくない」と思えば休むこともできます。別にこれも「強制」ではない。誰かに「無理やり参加させられる」というのは面白くないでしょうから。
この部分は大きいと思います。「予告」をしていてそれに対してどのように応じるか。これまでこの手の練習になると「足が痛い」というので最初から抜ける選手もいました。「きついこと」はやりたくない。当然の話です。それはそれ。今回は「殻を破る」「限界値を上げる」のがテーマですから。それがわかって参加することになります。まー批判も出るでしょうね。それはそれ。自分が求めないのであれば他の道を選択すればいいだけですから。
あえて「厳しい練習」を課しています。その中で何をつかめるか。重要な部分だと思います。
また書きます。
月曜日。前日から数人は広島での中国合宿。本来であれば私が連れていくことになっていましたがndgのtnk先生に連れて行ってもらうことに。ありがたいことです。車で行って電車で帰ってくるという非効率的な流れになる予定でしたがありがたいことに力を貸してもらえました。感謝です。
で、月曜日はセミナーパークでの合同練習となっていました。県駅伝か何かの時に「どこかで強化練習をしたい」という話が出ていました。元々、年始に何校かで集まって合宿をしていました。新春合宿は恒例行事でした。時間が経過していく中でそれぞれが転勤をしていきなかなか思い通りの日程でできない状況に。我々の原点ともいえる合宿です。どうにかできないかなという部分もありました。そこで中国合宿の裏側で合同練習をしようと。その関係もあって引率せずに山口に残ることになっていました。
これまでは2泊3日で「技術&走り込み」という流れの中でやっていました。が、今回は「殻を破る」ことがテーマ。先日から何度も書いていますが、「どこを目指すか」という部分に合わせて「現状打破」が必要になる。「声を出す」という話をし続けてきました。が、すぐに元に戻ります。「変わる」と言葉にしても継続できない。本当の意味での「変化」が生み出せないのです。それを他校の力を借りて突破するという感覚。意図的に「技術系」の練習を省いて「ひたすら走る」という内容にしようと。このあたりのことはkbt先生に「任せる」と言われていたので。土曜日から火曜日までの練習に関しては「任せる」ということになっていました。ありがたいことです。指導する機会があるというのは大きな意味があります。
人数は40人程度でした。親しい指導者の学校と前任校の選手の一部。平等、不平等の話になるのかもしれませんが。「きちんとやりたい」と思っている選手に対して少しは力になりたい。そう思うことが「悪」と言われるのであれば仕方ない話です。練習に参加した全員が「自ら進んで」というわけではないと思います。それでも「殻を破る」ためには必要な機会だと思っています。脱落者が出ることも最初から予想しています。「自分たちは違うから」という感覚の選手がいても間違いではないと思います。しかし、「本気でやる」という経験は必要。「競技で勝負するわけではない」という生徒がいてもそれは否定しません。今回の合同練習に関しては「ひたすらやる」というのを最初から話していましたから。
「殻を破る」ために。ひたすら走るといっても「厳しい」だけでは絶対に無理だと思います。生徒によっては「技術系の練習だけがしたい」と思うかもしれません。残念ながら「そんな都合のいいことはない」と思っています。筋力も上げない、走練習もしない、人並外れた「素質」があるわけでもない。そんな中で「中国大会に行きたい」というのは無理。別に全員がそこを目指しているわけではないのはわかっています。しかし、今回参加する条件は「強くなりたい」という想いがあることだと思っています。そのためには「きれいなこと」だけやっていても無理。時には泥臭いことも必要です。
最初から「殻を破る」というのは無理。分かっています。そのため1日目の午前中は「明るくやる」というのを自分の中でテーマとして掲げていました。細かい技術的なことはやりません。が、補強はする。必要なジャンプ系の練習をする。ここに「遊び」の要素を入れながらやっていく。人はずっと「厳しさ」の中ではやっていけません。逆にずっと「遊び」の中でもやっていけません。「楽して強くなる」というのは不可能。ある程度の「意識レベル」になれば「厳しさ」の中だけでやっていけるのかもしれませんが。万人ではない。当然。
サイキングアップの部分も含めて二人一組で「遊び」ながらやっていきました。身体ほぐしなども含めてペアワークというのはある程度テンションが上がります。ここは大切。補強もスキップ系も。とにかくしっかりとやることにしていました。中でも力を入れたいと思っていたのが「ジャンプ系」です。kws先生が「バウンディングやりたい」ということだったのでそれに合わせて。いきなりバウンディングをやってもなかなかできないかなと思ったので。ゲーム感覚で。できるだけ少ない歩数で距離をというテーマで遊ぶことに。じゃんけんをして勝ったほうがバウンディングで前に進める。小さいころにやった遊びです。グーで勝ったら「グリコ」、チョキは「チョコレート」、パーは「パイナップル」です(笑)。完全に遊んでいますが。遊びの中で「前に進む」ことを身に付けたい。ワイワイ言いながらやるという機会も必要。性格的なこともありますが「どんよりした空気」の中でやるのは面白くない。厳しい場面も必要ですがそれ以外は「楽しく」やりたいなと。
バウンディングでできないのは「最初の一歩」です。助走をつけてからのバウンディングでもいいと思います。今回は最初の一歩も練習。何人かでグループになって「目印を越える」というもの。これもどこでもやることですが。遊びながら体を動かす。幸い、インターハイであと一歩で入賞という選手も残ってくれています。近くでその選手を見るというのも選手にとってはプラスになります。お手本を見せてもらうことも多い。
芝生の上でできることをしっかりとやる。元気な時にしかできないだろうなと思っていたので。疲労困憊でジャンプトレーニングをすると危険です。足に疲労がないうちにと思って。先日からkbt先生とも話をしていたのですが「片足」でどれどれだけ力を発揮できるか。そのために「ホッピング」をしたい。が、故障のリスクも出てくる。そういう部分も含めて芝生の上で「基礎」を作りたいと思っていました。最初はできませんでしたがある程度練習を繰り返す中でできるようになってきました。両足でジャンプして膝がペアの手につくまで。さらには片足でやってペアの手に膝がつくまで。最後に少しずつ進む。もちろん全員ができたわけではないですが、こういう機会があるとずいぶん違ってきます。
そこまでやって助走をつけて5歩くらいのホッピング。三段跳びをやっているTaさんにお手本を。片足で身体を運ぶというところを見て欲しかったのですが、腕の使い方に注目が・・・。普通のスプリントをする選手が三段跳び選手のように腕を回す必要はないと思います。本来の目的である「片足で身体を遠くに運ぶ」というところに注目してくれたらそれでよかったのですが(笑)。
補強なども入れて午前中はここまで。当初は雪予報でしたが天気も良くなってくれたので無事に午前中を終えることができました。ありがたいことです。
とりあえず午前中のことを。記録しておきます。ここまでは本当に「遊び」の感じです。本番は午後からということで。
土曜日の午後。この日は2021年最後のハードル練習会となっていました。11月から始めて5回。半日ですが継続的にやっていくことで変化は間違いなくあります。1回で詰め込むのではなく頻度を増やしてその中で改善していくことが必要かなと。意識するポイントは毎回同じです。次に来る時までに練習してくるように伝えています。1か月に1回ではなく隔週くらいでやるとこちらも変化がわかります。
年内は「ドリルで基礎技術の習得」というのが課題でした。「リード足」「抜き足」をどのように運ぶか。最初の段階で「やりたくない動き」をしている選手が多数いるのでその修正から始めています。導入段階からきちんとできるといいのですがこれは仕方ない部分。指摘しあいながらもやっていけたらと思っています
アップはサイキングアップから始めて腹筋、そのままMDの真上投げ。道具があるところではある程度のことができます。本当は補強系もかなりやりたいのですが、ここに時間を割くと「技術的な改善」にまで時間が取れません。選択と集中。この練習会では「基礎技術」がメインですから補強は別のところで。本当はこの部分は両立しないといけないと思っています。やりたい技術があっても基礎筋力がなければできないというのもあるので。難しい部分です。
そこからハードル股関節回し。これも毎回のようにやっています。軸を作ってから大きく動かす。股関節周辺を鍛えることにもなります。そこから連続抜きにして前に進む。10本やりました。鍛える→使うの流れの中でやっていきたいと思っています。段階的にやっていくことで変化が生まれるのかなと。
そこからはもうひたすら「基礎ドリル」です。前回やったものと全く同じ流れで。ここは特段書くことはないのですが(笑)。歩行からリズム、連続という流れ。前に進むという感じを出す前に「膝を締めて持ってくる」という部分を重視しています。リード足を締めて持ってくる。歩行の時に意図的に「上方向」に運びます。その時に身体も上方向に引き上げられる。この段階で「締めて運ぶ」ことができれば前方向に進んだ時にも同じ感覚でできます。とにかく「意識付け」です。ある程度の時間を使いました。
一歩ハードルをやったのですがちょっと「足りない」と思う要素があったので追加で「タンブリング」を。これもよくやる練習です。身体を上に運んで一気に降りてくる。ほぼ同時着地。ここが遅れる選手は他の動きをしても遅れます。抜き足のタイミングが遅れないようにしたいのでここに関してはしっかりとやりたい。少しお手本も示しました。ふくらはぎの痛みがあるのでそれほどできませんでしたが・・・。無念。
この日は実際にハードルを跳ぶ時間もかなり確保しました。タータンではなく土の上でやるようにしています。タータンのほうが走りやすいかもしれませんが「負担」が大きくなる。そうなると故障の原因にもなります。ハードルは踏切、着地とダメージが大きくなります。しかし、ここまでくるとある程度「本数を跳ぶ」ことでしか技術的な変化が生まれにくくなります。ドリルだけをやり続けてもダメ。実際に跳んでいくことで身についていきます。3歩ハードルを4本×2セット。競技レベル、慣れに合わせて5種類の幅を作っています。実際はショートハードルは全員が3歩で越えていくレベルに行きたい。が、いきなりは無理。普段学校でできない選手もいるでしょうから。こういう時に「本数をこなす」という練習も必要。一人で複数を見るので全員に同じように声掛けができているかは微妙ですが。気になることはとにかく伝える。そのための練習会です。
フレキハードルを使います。が、何人かがひっかけて転倒してしまいます。高さは男子は400mH、女子の一番速いところは100mHの高さ、それ以外は400mHの高さに設定。それほど無理をさせていません。が、ひっかけてしまいます。これは「技術的な課題」も大きく影響していると思います。リード足というよりは「抜き足」です。大きく抜いてしまうので「支柱」のところに抜き足が当たります。フレキですから中央部を跳べばあたっても負荷はありません。この部分も考えていけたらと思いますね。
そのまま5歩ハードルへ。3本ー2本で。午前中からやっている選手もいるので疲労度は高いと思います。それでもやっておきたい。疲れてきた中でも正確なハードリングができるかどうか。国体関係で指導してきた選手、かなり良くなってきています。余裕がありますどちらかというと踏切が近くなってしまうのでその部分を何度も指摘しながら修正していく必要があります。自分のところにもハードル選手がいるので「ライバル」を育てているという感じにもなっていますが。今のところ「勝てない」のでライバルとして成立していないかもしれません。追いつけ追い越せ。こうやって目の前に強い選手がいるとそれを目標にやっていけばよい。戦えるようになることが重要。かなりの疲労度ですが(笑)
最後に補強を少しやって終了。少しずつ「練習会」らしくなってきました。これまでは「ハードル教室」という感じでした。基礎基本を徹底的にやっていく。それを繰り返すことで少しずつですが身についていきます。これが年が明けて「本格的な練習」に移行していけたらと思っています。もちろん、競技レベルに差はありますから一概に全員が「専門的な練習」に移行できるかは分かりません。別の形でやっていく必要もあるでしょう。それでも「少しでも速く走る」というテーマのもと続けていきたいと思っています。
さすがに疲労感がありました(笑)。私も選手も(笑)。クリスマスだったので「きのこの山」「たけのこの里」を配布しました(笑)。サンタです。
少しずつやりたいこと、やっていきたいことが見えてきています。これを形にしたい。何とかして「ハードル王国」と呼ばれるくらいにしていきたいですね。真面目に。