kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

栃木国体に想う3

2022-10-14 | 陸上競技

引き続き。

 

krk君が山口県の代表として走ってくれました。kd先生は全日本インカレの後に「無理しなくてよい」と話をされたと言われていました。国体のこともありますがこれから先のこともあるので。一時的な話ではなくこれからどうするかというのも含めて考えていく必要があります。

 

スタートの構えの部分が崩れているのではないかとkd先生から言われていたので前日練習の時に確認。腰の位置が高くなっていて前足側に力が入っていない感じがありました。その部分の話をしながら少し修正。3台目まで跳んだ後に「力みがある」と言ってリラックスするために120mを走ると。スピード刺激を入れるのではなく「力を抜くため」に120mを走っていました。感覚的なことなのだと思います。

 

当日の朝もスタートの局面の確認。まだ腰の位置が高く重心が後ろにある感じがしました。kd先生に写真を撮って送り、直接アドバイスをもらうことに。大きく変更するというのは出なく「良い感じになるように」という部分です。本人的には感じがいいということでした。レースの送り出しはymd選手に頼んでレースだけを見に行くことにしていました。

 

レース自体はkrk君の本来の走りではなかったかなと。5台目で13歩から14歩に切り替える。いつもよりも1台早く。そこから流れが崩れて動き切らない。いつもの走りではないなという感じがありました。最後も歩数が合わなくなって51秒1でフィニッシュ。思うような結果ではなかったと思います。それでも最後まで走り切ってくれました。

 

レースが終わって色々と話を聞く。kd先生が心配されていた通りでした。シーズン前半は標準記録を突破しないといけないので毎週のようにレースに出る。突破してからはすぐに日本選手権、またすぐに世界選手権。戻ってきて休んで日本インカレに向けての練習をしようという時に腰を痛めて1週間練習ができない。そのまま全日本インカレ。また、全日本リレー選手権にも出場。ほとんど練習ができない中でこの国体を迎えています。貯金がない中で走るというのは難しいのだと改めて感じました。

 

冬季にしっかりと練習をしてくれたらいいなと思います。力はありますから。

 

本人と話す中で「ハードル練習会」について伝えました。krk君は高校3年生の冬季の合宿に参加していました。冬の間も頑張らせるという意味合いもありましたが。その際に他の選手に「教える」というのもやってもらいました。お手本を見せるだけではなくどのようにやれば上手くいくのかを彼の言葉で伝えてもらう。感覚的なことがあるので難しい部分も多々ありますが。それでも積極的にやってくれていました。

 

本人が山口に帰省するときがあれば「ハードル練習会」に参加してくれないかと打診しました。山口県の選手にとってはスターです。その選手と一緒に練習ができるというのは大きなことだと思います。教えることで原点に帰って色々と気づくこともあるかもしれません。山口県のハードルのレベルを引き上げていく。中学生にハードルに取り組んでもらう。そのためには様々な人の力を借りながらやっていく必要があると思っています。krk君は「行きたいっす」と言ってくれていました。忘れるかもしれませんが。

 

今、私がやるべきことはこうやって「人」と「人」をつなぐことなのかもしれないなと感じています。自分のところだけを考えていて本当に強くなるのか。強化につながるのか。kd先生がずっとやってきたように「垣根を越えての取り組み」が必要だと思います。大阪や京都が強いのは「府のレベルが高い」からだと思っています。近畿大会に進むためには強くなければいけない。周りが速くなければ「それなりの力」でも上位大会に進むことができます。しかし、周りが強ければ「もっと強くならないと勝ち上がれない」という気持ちになります。そうやって競い合いながらやっていくと全体のレベルが上がる。目の前の選手の力も上がる。

 

何かできないか。ずっと思っています。実際に行動に移している選手や指導者も複数います。ここをどうとらえるか。今の立場を捨ててまで何かやることができるか。やりたいことがあっても「知名度」や「威厳」なども含めて難しい部分はないか。周囲を巻き込みながら何かできないか。そう思う部分があります。

 

まとまりませんが。また書きます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

栃木国体に想う2

2022-10-14 | 陸上競技

思うことを。

 

初日の結果を簡単に書いていました。何とか300mHで勝負させてもらえないかなと。mtm先生のところの選手はIHも優勝しています。圧倒的に強い。が、今回は「優勝」を目指して国体にやってきました。ogw先生と一緒に話をしながら準備をしてきてその発表の場。何とか見せ場を作って戦えたらなと。

 

2日目。朝から雨でした。天気予報では「寒い」という予報。寒いだろうなと思っていましたが、これほどまでとは・・・。どのように寒さ対策をするかを必死に考えていました。これまで雨や寒い日には「アップジェル」を使っていました。塗ると温まるジェルです。こういう寒い日には「どうやって筋温を保つか」が勝負を分けます。記録が出ないというのは分かっているので「勝負する」という場面では「少しの差」が大きな差になると思っていたからです。

 

競技場に到着してからショップが開く時間まで色々と考えていました。近くのコンビニにホッカイロを購入しに歩きました。とにかく指先が冷えると身体も冷えます。宿舎の近くには店が何もなかったので購入できませんでした。総務が不在なので自分でやるしかない。かなり歩いてホッカイロを購入。買い占めました。更にショップが空いてからすぐにジェルを探しに行く。運よく、いつも使っている商品が販売されていました。直前に福島が購入していったということで残り6本しかありませんでした。すぐに4本購入。「できることはなんでもする」というのは必要だと思います。

 

この日は少年女子の100mと300mHがありました。他の種目も。とにかくアップの前にしっかりと塗り込ませる。更には合間にもずっと塗っておく。塗った瞬間はひんやりするかもしれませんが時間が経過するとポカポカしてきます。戦うためには「体を冷やさない」というだけではなく、「どうすれば温まるか」を考える必要があります。「使ったことがないから」と言われた部分もあります。これは「価値観」かもしれません。「効果がある」と思って勧めますが「分からないから」と言われたらそれ以上勧める必要はないかなと。

 

少年女子の100mで優勝しました。この子が後で新聞社に「スタッフが寒さ対策をしてくれたので」とコメントしてくれていました。かなりの寒さの中でのレースでした。純粋な走力だけではなく他の力も大きく影響すると思っていました。別にそれがあったから勝ったとは思いません。選手がこれまでやってきたことが大きい。それでも「少しの差」をどうするかで勝負は大きく変わってきます。300mHの選手も「寒かったけどジェルの効果があった」と言ってくれていました。言わされているのかもしれませんが。

 

中には「全く効果なかった」「寒かった」と言う選手も。感じ方は人それぞれだと思います。こちらは感謝されたくて準備をしたわけではありません。「効果がなかった」と言われたらそれまで。しかし、準備した相手に「全く効果なかった」と平然と言うのはどうかと思います。これにもかなりイラっとしましたが。

 

300mHの送り出しの時に「100m勝った」というのを伝えていました。2種目連続で勝ちたいと。寒さの中だからチャンスがあると思っていました。実際のレースは前半からかなり突っ込んでくれました。6台目を越えた時点でトップ。勝負できるという感じがありましたが、7台目が逆足の18歩、8台目は逆足で19歩になっていました。ここで勝負あり。優勝者は42秒0でした。この寒さの中でこれだけの記録を出されると「勝つ」というのは夢物語のようになります。それでもogw先生とやってきたことは証明できたと思います。2位になりましたが「国体2位」です。立派な成績だと思います。

 

前回の国体に続き、ハードルで入賞できました。山口県はそれほど人数がいません。それでも比較的多くの選手がハードルで入賞してくれています。ありがたいことです。こうやって「流れ」を途切れさせずにやっていくことで後輩たちも育っていきます。昨年の冬から「ハードル練習会」をやってきました。これはこの選手が「全国で戦うため」の始めたというのもあります。それが一定の成果を出せたというのは「やってよかった」と思える部分です。

 

思うことは色々とあります。また書きます。多分。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

栃木国体に想う

2022-10-14 | 陸上競技

全く更新できませんでした。月曜日に国体自体は終わっていたのですが、山口に戻るのは火曜日。水曜日は7分の5の授業。恐ろしいほどの疲労感に襲われていました。blogを更新するとか何とかのエネルギーは完全に枯渇。日常生活を送れるかどうかの疲労感が・・・。

 

今回、コーチも含めて「総務」としての活動もしました。色々あって。状況が把握できない中での活動。選手とコミュニケーションをとりながらも事務的なことやる。宿舎とのやり取りや選手の移動、ミーティングでのやりとり。その他諸々。1日目のミーティングは他の人が色々と伝えましたが細かいことが多すぎて情報が飽和している感じがありました。この状況では間違いなく伝達が上手く伝わらない。そこで慌てて「国体連絡用」のWEBページを作成。次の日はこれを見ながらミーティングをすることに。決勝進出者の紹介もできますし。ある選手から「誤字がありますよ」と言われて確認すると「で」が「de」になっているだけでした。若干イラっとしましたが(笑)。細かい部分が確認できるほどの余裕は一切ありませんでした。

 

選手には分かりにくい部分だと思います。当たり前のように来て競技をして帰っていく。その裏側にはいろいろな人の力があります。ここに関してはミーティングの時に少しだけ話しました。総監督や総務がどれだけの準備をしてくれているのか。競技に専念できるように色々な人が力を貸してくれています。山口県の代表。それもありますが、「支えてくれている人がいる」ということに対してどう感じるか。

 

今回の国体に関しては事前準備から少しずつ手伝ってきました。国体合宿などでは短距離もハードルもほぼ一人で指導をする。かなりのエネルギーを使いました。大会当日だけではやはり足りない。コミュニケーションをとりながら選手のことを考えていく。本当はその頻度がもっと多いほうがいいんだろうなとは感じています。予算の部分もありますが。

 

今回は成年選手が複数人戻ってきてくれていました。ミーティングでは「少年選手」へのメッセージとして話をしました。今我々がやっていることは「将来への投資」です。少年選手が高校を卒業してその後、山口に戻ってきて力を発揮してくれる。今回はオリンピアンも同じ宿舎に宿泊していました。競技成績はすごいですが「普通」の選手です。選手テントや宿舎で関わることで何かしら得るものがあると思います。「少年選手」の育成は重要。強い選手がたまたまいるというのではなく全体の底上げをしないといけない。そのために自分を犠牲にしてやっているという部分が大きい。

 

今回、krk君が上手く走れませんでした。ここに関しては色々とあります。30分くらい個別に話をしました。余力があればまた書きますが。今回、krk君が「恩返しをしたい」という言葉を何度も言ってくれていました。これはkd先生にも聞いてほしい言葉でした。原点が山口にあると思ってもらえる。ここは本当に嬉しいなと。走り終わってから「すみませんでした」と言われました。謝る必要はありません。オリンピック、世界選手権とハードな日程で活動してきて練習が十分に積めていない部分があると思います。その中でも「県のために」と国体に出てくれた。ありがたい。

 

もう一つ嬉しかったのが最終日の女子の5000mの時に成年男子が一緒に応援してくれたことです。帰りのバスの時間もあります。が、私と一緒にスタート地点まで行って選手紹介の際に拍手をする。レースが始まったら移動して通過するときにひたすら拍手で応援をする。krk君も一緒でした。成年男子がこうやって関わってくれるというのは本当に嬉しかったですね。それぞれと一緒にやってきた部分があります。少年選手の時からの付き合いですからかなり長い。今我々がやっているのはこういう部分に対する「投資」なんだと強く感じました。

 

正直、かなり疲弊しました。過去最高だと思います。しかし、成年選手や他の選手とのかかわりの中で救われている部分があります。ありがたいことです。

 

率直なことを記載しておきます。もう少し思うことがあるのでそれも書いておこうと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする