月曜日。この日は中国大会のための最後の刺激となっていました。もうここまで来たら特別にやることはない。あとは選手がきちんとスタートラインに立てるようにするだけです。この段階である程度走れれば十分かなと。これから一気に調子が上がるということもないでしょうし、一気に落ちるということも考えられません。練習量を落として調整をするのでこの日よりは走れるようになると思います。まーやるべきことはやっているので今更じたばたする気もありませんし。
練習に関してはバトンと専門。バトンに関してはここでしっかりやっておくという感じでしょうか。とはいっても本数は限定。最大でも2本。それ以上はよくても悪くてもやらない。10バトンとカーブ直線のバトンである程度対応できています。そうなれば問題ないかなと。今回女子の4継は7レーン。県総体の時にはほとんど真ん中を走らせてもらいました。予選は3レーンくらいでしたが(笑)。カーブが緩いほうが走りやすいのでありがたいことです。バトンに関してはそつなくできていました。1-2走のところが早く動いてしまって微妙なバトンになったのが1回目でした。これはいただけません。ミスを想定はしています。しかし、中途半端にもらって終わるというの一番避けないといけない。ミスをしたとしても「もらってから加速する」というところはやっておかないといけません。試合の時にも同じ状況が生まれる可能性があるからです。ゆるめてもらったとしてもそれでも加速はしないといけない。
バトンに関しては「受け渡し」も大切ですが、「もらってからどうするか」は重要です。きちんとトップスピードに乗るまで加速しておかないといけない。試合の時を想定しての動きは絶対に必要です。この日はここが課題でした。まー県総体の前は2-3走が全く渡らないというあり得ない展開でしたからそれよりはずいぶんましです。「緊張する」ことで普段とは異なる動きをしてしまう。それだけは避けないといけないかなと。2-3走のバトンについては新たな発見もありました。2走がチーム内で一番身長が高い、3走がチーム内で一番身長が低い。このバトンパス。2走がずっと「上から下」にバトンを渡していました。このパスに関してはかなり危険だと思っています。空振りした時に体勢を崩してしまうからです。しかし、よく見ると3走は最大限手を上げています。それでも2走がまっすぐ渡すには低い。あーそういうことかと。この2人が組んでいる限り、「身長差」はどうにもなりません。そうなるとどうしても「上から下」になってしまう。それでもきちんと渡るのであればそれで仕方ないかなと。走順に関しては一切変えるつもりはありません。そうであればこの形で慣れていくしかないかなと。問題なし。
そこからは専門へ。100mH選手が「不安げ」です。元々自信が持てないタイプですがこの日は「2台目まで届かない」と(笑)。いやいや、14秒5で県総体走った選手が2台目まで3歩で届かないはずがありません。不安があるのだと思います。ある程度流しながら「きちんと走る」ことを伝えると次はかなり良くなる。気持ちが安定してくれたら14秒3くらいは出ると思います。自分の力を出し切るか自滅するか。ここはもう自分の選択です。必要ないことをやって自滅するようであればこれから先戦うことは困難です。結果は「自分次第」という感覚でいないといけないと思いますね。
100m選手はこの日はスタートが安定していました。かなり良かった。向かい風ですが崩れることなく走れていました。ここ最近で一番安定していた感じがあります。最後に100mH選手2人と走った120mも問題なく走れていました。100mH選手は県総体で8位となっています。が、100m選手と全く同じくらいで120mをフィニッシュしている。これが何を意味するか。自信がなければ走れない。きちんと力が出せれば走れる。そこに尽きます。100m選手には「平均値を上げる」という話をしておきました。県総体までのベストが12秒77。県総体で12秒60→12秒54→12秒44とすべてのレースでPBを更新しました。しかし、まだ1度だけです。安定して12秒4が出せる必要がある。これができるとハマれば12秒2は出るでしょう。たまに記録を出すというのではなく「高い水準で安定する」からこそPBが高くなる。1回だけしか走れていない選手はそのPBが自分の力だと思い込むので「記録が出ない」と苦しみます。間違いだと思っています。よく走れていました。
400mH組はかなり高水準で安定。3人が3人ともいい感じで走っています。疲労を残したくないのでこの日は200mH(5台目まで)としています。選手によっては6台目まで。これは「歩数の切り替え」の関係です。3年生は5台目まで17歩で行こうと思っています。もちろん、条件にもよりますが。ラストが持つか持たないかというのも大きく影響してくるのでその部分まで考えて実際は4台目までにするかもしれません。5台目まで17歩で走って終わりというのではなく次の18歩の感覚を作って終わっておく必要があると思います。ヨンパの勝負を分けるのはやはり「歩数の切り替え」です。ここの練習が足りなければ間違いなく失速します。2年生の1人は4台目まで17歩で行くことにしているのでこちらも6台目までで逆足・利き足で終わるようにしました。やっと走れるようになってきたかなという感じ。64秒台が見えるかなと思っています。2年生のもう一人はかなりです。16歩で詰まります。切り替えも無難にできていました。調子がかなりいいようです。3人とも5台目までのタッチダウンは過去最高。まー試合になればどうなるか分かりませんが「自信を持つ」ためには必要な要素だったかなと思っています。
「目標記録」について考えておく。これは冬季練習に入るときに女子に伝えていました。中国大会からインターハイに進むために必要な「記録」がどのくらいなのか。今の選手の状況から考えると「3位以内」「6位以内」はどれくらいになるのか。やみくもに「レースに出る」のではなく「明確な目標値」が必要になります。女子のヨンパであれば例年63秒5くらいでインターハイが決まりります。今年度は例年に比べると少し記録が落ち着いているので64秒1くらいでインターハイが決まるのかなと思っています。それでも63秒5は出さないといけない。その記録に届かなくてインターハイに行けないというのでは自分が負けているということです。63秒5を目標にしていたの出ればまずは自分がそのレベルに到達する。到達してどうだったかという話です。64秒5では「届かない」のは当然です。4継も同様。自分たちが48秒0でしか走れないのにインターハイに行けなかったと悔しがる水準ではありません。47秒5を出すという話でやっていますから、その記録を出して初めて「戦うことができた」ということです。その記録を出して初めて勝負といえる。「記録は関係ない」と言われるかもしれませんが、まずは「戦える力」があって初めてチャンスが出てくると思っています。
やるべきことはやりました。淡々と。以前のようにガツガツはしていません。あとは選手が冷静にやってくれることだけ。間違いなく県総体よりワンランク上げることができました。それでもまだ足りないかもしれません。あとは選手を信じて見守りたいと思います。