碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

静かで力強い、BBCドキュメンタリー「津波の子供たち」

2012年03月05日 | テレビ・ラジオ・メディア

3月11日が近くなり、テレビ各局で関連番組の放送が始まった。

リアルタイムで、また録画で、可能な限り全部見ている。


その一方で、BBCのドキュメンタリー「津波の子供たち "Children of
the tsunami "」を見た。

日本大震災の被災者である子供たちや、子をもつ親の証言を通して、3.11の津波と原発事故のその後を紹介するBBCドキュメンタリー。
2012年3月1日放映。

http://www.youtube.com/watch?v=D_AxnoNrr_8



うーん、これはすごいドキュメンタリーです。

津波を体験した子どもたち。

住んでいた町から避難したまま、戻れない子どもたち。

その顔から目が離せない。

子どもたちが語る言葉は、表情が明るければ明るいほど、重たい。

子どもを失った親たちの肉声が、本当に切ない。

映像の深さもまた印象的だ。

日本のメディア、というか日本のテレビカメラに向かって、あの子ども
たちや親たちは、同じように話をしただろうか。するだろうか。

これまで、こういう1本が作られ、放送されたか。また、されるだろうか。

国内の震災特番と比較する意味でも、静かで力強いこの作品を、ぜひ
ご覧になることをオススメします。