先日見た、BBCドキュメンタリー「津波の子供たち」に関する記事が、『日刊ゲンダイ』に掲載され、ここでコメントしている。
こうやって話題になることで、たくさんの人が見るといいな、と思います。
ユーチューブ:
http://www.youtube.com/watch?v=D_AxnoNrr_8
「3・11」がテーマ
BBCドキュメンタリー
ここが凄い!
BBCドキュメンタリー
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「津波の子供たち」というドキュメンタリー番組が話題になっている。1日に英国で放映されたもので、制作はBBC。東日本大震災で被災者となった子供たちや子を持つ親の証言を通して、甚大な被害をもたらした津波や原発事故のその後を紹介する内容だ。
番組はユーチューブにもアップされ、再生回数は5万7600回を超えた(5日現在)。証言には英語の字幕が付き、事実事項は英語のナレーションが淡々と語る。シンプルな構成だ。
「完成度が高く、静かで力強いドキュメンタリーです」と言うのは、番組を見た上智大教授の碓井広義氏(メディア論)。
「子どもたちの素直な感想やリラックスした表情で話している場面が出てきます。取材する側とされる側にきちんと信頼関係が築かれている。ポッと行ってマイクを向けてもこうはならない。たっぷりと時間をかけて、丁寧に話を聞き出したのでしょう。番組に出演した子供たちが、行方不明となった友人との最後のやりとりや、ふたたび地震が来るのが嫌だから津波の話はしないなど、率直かつ明晰に語っているのが印象的です」
撮影技法も注目だ。ピントの合った取材対象者とは対照的に、背景がぼやけている。
「望遠レンズを使い、インタビューしている場所から、ある程度距離の離れたところで撮影を試みているのです。海外のドキュメンタリーではよく使われる手法。取材対象者にカメラを意識させないための配慮でしょう。これなら余計なプレッシャーを感じることなく話せます」(碓井氏)
大震災から1年。今週から原発や津波の被害にあったドキュメンタリー番組が続々放送を控えている。ざっと数えただけでも160作品にのぼるが、はたしてこの作品を超えられるのか。
日本医師会は被災した子どもやその家族らへ配慮するよう、NHKや民放連へ津波映像の自粛を申し入れた。それで腰が引けてしまうと、真実が曇る。
国内のドキュメンタリーは芸能人や文化人がキャスターやリポーターに起用され、現地に行く番組が目立つが、視聴者は被災地を歩く有名人の姿が見たいのではない。
(日刊ゲンダイ 2012.03.06)