碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

古館伊知郎「番組に圧力」発言の行方

2012年03月13日 | テレビ・ラジオ・メディア
(新聞社による検証も続々出版化)


11日に放送された、テレビ朝日の震災特番『報道STATION スペシャル』。

そのエンディング部分で、MCの古館伊知郎さんが突然、以下のような発言をした。


「『報道STATION』ではスペシャル番組として、去年の12月28日の夜、原発の検証の番組をお送りしました。津波で原発が壊れたのではなく、それ以前の地震によって一部、第1原発のどこかが損壊していたのではないかという、その追求をしました。

今回、このスペシャル番組で、その追求をすることはできませんでした。<原子力村>というムラが存在します。都会はこことは違って目映いばかりの光にあふれています。

そして、もう一つ考えることは、地域で、主な産業では、なかなか暮らすのが難しいというときに、その地域を分断してまでも、積極的に原発を誘致した、そういう部分があったとも考えています。

その根本を、徹底的に議論しなくてはいけないのではないでしょうか。私はそれを、強く感じます。そうしないと、今、生活の場を根こそぎ奪われてしまった福島の方々に申し訳が立ちません。私は日々の『報道STATION』の中でそれを追求していきます。

もし圧力がかかって、番組を切られても、私は、それはそれで本望です。また明日の夜、9時54分にみなさまにお会いしたいです。おやすみなさい」



私も見ていたが、「原子力村」「圧力」という言葉に、「あ、言っちゃった」(笑)と少し驚く。

つまり、12月の検証番組以降、原子力業界方面からの圧力があったこと、圧力をかけられていることを、番組の中で認めたかたちになる。

生放送だから、誰も古館さんのトークを止めることは出来ないわけで、この発言がいろんな波紋をおこすことも承知の上での、いわば確信犯としての行為だったはず。

「原発事故報道とメディア」の関係を考えるという意味でも、内外からどんなリアクションがあるのか、ないのか、しばし注視です。

「朝日ニュースター」番組審議会に出席

2012年03月13日 | テレビ・ラジオ・メディア

CS放送局の「朝日ニュースター」。

その番組審議会に出席しました。

私以外のメンバーは
大石裕(委員長・慶応義塾大学法学部長)、
坂東眞理子(昭和女子大学学長)、
田中優子(法政大学教授)、
隈元信一(朝日新聞編集委員)、
砂川浩慶(立教大学准教授)、
兼高聖雄(日本大学教授)の各氏。

審議会じゃなくても、このまま「朝日ニュースター」らしい番組が出来そうな方々です(笑)。

<ジャーナリズムTV>というユニークなコンセプトの放送活動をめぐって、さまざまな意見が交わされました。

非常に面白かった、その内容ですが・・・・

守秘義務があって(笑)。