碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

「震災ドラマ」のもやもや

2012年03月09日 | テレビ・ラジオ・メディア
「3・11その日 石巻で何が起きたのか~6枚の壁新聞」


こういうのは、なんて呼べばいいんだろう。

「震災ドラマ」「震災関連ドラマ」という呼称も、変にわかりやすくて、
ナンダカナーだし。

事実に基づいたドラマだから、ジャンルというか、手法としては「ドキュメンタリー・ドラマ」ということなんだろうけど、なにやらモヤモヤしてしまうのは、なぜだろう。

2本見た。

テレビ東京「明日をあきらめない・・・がれきの中の新聞社~河北新報のいちばん長い日~」(3月4日放送)

日本テレビ「3・11その日 石巻で何が起きたのか~6枚の壁新聞」
(3月6日放送)

テレ東は「河北新報」、日テレが「石巻日日新聞」だ。

いや、2本とも、それなりに真面目に作られていて(当然だ)、それなりに見られたわけですが、さあ、この”読後感”としてのモヤモヤは、なんだろうねえ、一体。

あらためて、考えてみます(笑)。

今週の「読んで(書評を)書いた本」 2012.03.09

2012年03月09日 | 書評した本たち

今日も注文しておいた新刊や古書が届く。

届くのが嬉しくて注文しているみたいだ(笑)。

アマゾンは相変わらず便利で、夜中にあれやこれやと古書を発注してしまう。

今日は古書ばかり到着の日。

最近凝っている(?)のは、BSで見たドキュメンタリーに刺激を受けて、伊丹十三さんのものを『ヨーロッパ退屈日記』から順番に読んでいる。

そこから派生して、岸田秀さんの『ものぐさ精神分析』なども。

伊丹さんの本は、ほとんど以前に読んでいるはずだが、あら不思議、ほとんど初見のような気分で、「ああ、そうなんだ」「ふーむ、なるほど」が実に多い。

『女たちよ!男たちよ!子供たちよ!』の中の、“テレビの現場”がらみのエッセイ「スタッフ」「インタビュー」「ヤラセ」あたりは何度読んでも笑ってしまう。

放送関係者諸氏の中で、未読の方は、ぜひ。


さて、今週の「読んで(書評を)書いた本」は、以下のように、ずいぶん多いです。

 
長浦 京 
『赤刃』 講談社  *小説現代長編新人賞

鈴木邦男 
『竹中労~左右を越境するアナーキスト』 河出書房新社

川本三郎 
『白秋望景』 新書館

川上見映子 
『魔法飛行』 中央公論新社

養老孟司・隈研吾 
『日本人はどう住まうべきか?』 日経BP社

本間 龍 
『転落の記』 飛鳥新社

辺見 庸 
『瓦礫の中から言葉を』 NHK出版新書


* 上記の本の書評は、
  発売中の『週刊新潮』(3月15日震災1周年追悼号)
  に掲載されています。