東京は一日中、雨でした。
夕方まで大学で仕事をして、高円寺へ。
四谷から高円寺って、快速でわずか11分なのだ。
駅から数分のところにある座・高円寺で、<グループる・ばる>の芝居「八百屋のお告げ」を観た。
<グループる・ばる>は、松金よね子・岡本麗・田岡美也子という3人の女優さんによる演劇ユニットだ。
今回の作品は、ラッパ屋の鈴木聡さんの作。演出は、鈴木裕美さん。
再演です。
このユニットのために書かれたものなので、役柄が各人に完全にフィットしている。
よね子さんは熟年離婚で1人暮らし。子供たちはすでに独立している。
予知というか予言というか、何でも当てちゃう八百屋さんから、「あんた、もうすぐ死んじゃうよ」との “お告げ”があり、信じたよね子さんは落ち込んでしまう。
これ、「八百屋さん」ってところが、いかにも鈴木聡さんだ(笑)。
若い頃からの親友である美也子さん(旦那あり・子供なし)、麗さん(独身・不倫恋愛経験多数)が、よね子さんの家にやってきたことから、「最後の日」を共にすることに・・・・というお話です。
ここに訪問販売の男や、運送会社の男や、昔憧れだった男の息子やらも加わって、「ひとが死ぬということ」「生きるということ」が、笑いと涙の物語となって展開される。
彼女たちの年齢設定が56歳ということで、ほぼ私と同年代。
だから、舞台でのやりとりも、「ああ、わかるなあ」という共感がたくさんあった。
劇中、シュガーの「ウエディング・ベル」が歌われたのも、懐かしいやら、可笑しいやら。
というのは、かつて松金よね子さんに出演してもらったドラマの中で、
この曲が使われていたのだ。
当時も今も、よね子さんが登場するだけで、その場が「よね子空間」(笑)になるから、すごい。
しかも、そこに岡本さん、田岡さんという、これまた強力な女優さんが
ガッチリとからんでくるから、面白くないわけがない。
久しぶりで、そんな“熟練個性派女優パワー”を堪能しました。
4日(日)まで公演中