♪音楽千夜一夜 第300回
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お馴染み「独ドキュメンツ・レーベル」が世界のルンペン・プロレタリアートに向けて贈る超廉価盤10枚組CDでありんす。主にスイスのルガーノに本拠があるわが偏愛のローカル・オケ、スイス・イタリアーナ放送管弦楽団のライブ録音で、特に聴きごたえがあるのはヘルマンシュルヘンのベートーヴェン「運命」のリハーサルと本番です。
この人が同じメンバーで遺した全曲録音(銀座山野楽器より限定発売された)も素晴らしかったが、ここでも凡百のアホ馬鹿指揮者を嘲笑うような快演を聴くことができます。誰でもベートーヴェンを振れると思ったら大間違いなのです。チェリビダッケのシューベルトとチャイコフスキーも例によって最高でがす。
オケは違うが、セル&クリーブランド管のシューマン、トマス・ビーチャム&ロイヤル・フィルのベト7、そして極めつけはフルヴェン&ベルリンによるベト6で、データは不明ですが、この「田園」の演奏は、もしかするとマエストロによる最高の演奏の最上のものかもしれませんな。
この歌ならこの人が良からんと選者もまた投稿者から選ばれていて 蝶人